「【ダルデンヌ兄弟ならではの経済的弱者からの視点で、自らの突然の解雇を労働者たちの投票により反故にしようと奔走する女性の、懊悩する姿をドキュメンタリータッチで描いた作品。】」サンドラの週末 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【ダルデンヌ兄弟ならではの経済的弱者からの視点で、自らの突然の解雇を労働者たちの投票により反故にしようと奔走する女性の、懊悩する姿をドキュメンタリータッチで描いた作品。】
■労働者のサンドラ(マリオン・コティヤール)は、体調不良による休職から復帰できることになった矢先の金曜日、解雇を言い渡される。
それを免れる方法は、同僚16人のうち過半数が1000ユーロのボーナスを諦めること。月曜日の投票に向け、サンドラは家族に支えられながら葛藤を抱えながら、同僚たちの説得に回るが…。
◆感想<Caution! 内容に触れています。>
・観ていてキツイ作品である。心なしかサンドラを演じるマリオン・コティヤールが痩せている気がする。
・サンドラは同僚たちにーロのボーナスを諦めて、自分の解雇を反故するよう投票してくれと週末駆け回るのだが・・。
ー サンドラに助けられたからと快く同意する青年や、居留守を使う仲の良かった筈の同僚。夫と口論になり別れる決意をする女性・・。
サンドラは疲弊して行き、安定剤を飲み過ぎてしまうのである。
16人を説得するのは、キツイよなあ・・。しかもボーナスを諦めて、と言いながら・・。-
■白眉シーン
月曜日の無記名の投票。結果は8対8の同数で、サンドラは復職ならず。だが、彼女の表情はやるだけやったという達成感からか、穏やかだ。
そこに社長の呼び出しが来る。
(明かなる労働基準法違反の)人間をモノとしてしか見ていない愚かしき社長の言葉。
”2カ月だけ待ってくれ。短期契約の2人を辞めさせて君に復帰してもらう。”
だが、彼女は決然とした表情で、その申し出を断るのである。
心に響くシーンである。
経済的弱者でも、人間の矜持は失っていない事を示したシーンであると、私は思ったからである。
<弱い立場の労働者の連帯をテーマに描く社会派ドラマ。サンドラを始めとする同僚たちの苦悩と決断が見事にドキュメンタリータッチで描かれた作品である。
この作品を教えてくれたレビュアーの方に感謝いたします。>
週の半ばに、この重たい映画をご覧になったのですね・・大丈夫でしたか?
お疲れさまでした(笑)
こちらこそ自分の趣味では出会えなかった素晴らしい作品をたくさん教えて頂いています。ありがとうございます。
これからもよろしくお願いいたします。
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いいですねー!街中で二度見三度見して振り返ってしまいます。
おめでとうございます。