日本のいちばん長い日のレビュー・感想・評価
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全てを終結するということがどれだけ大変か考えさせられる。
戦争を終結させたという中で日本人として知るべき史実が描かれた映画。
他のレビューでは、戦時中という空気感が乏しいというコメントもあったが、別の意味で、戦争ということだけではなく、一つのことを終わらせる勇気というのは大変なものだと感じた。
それまでの犠牲が大きければ大きいほど、終わりにすることを良しとせず、それぞれのメンツや正義で続けようとする人はどんな場合でもいる。
でも、起きた事実を俯瞰で見たときに、今がやめるときということが必ずあると思う。
太平洋戦争に至っては、その決断が遅すぎたと思われるが、最後は、昭和天皇の勇気ある判断があってこそ日本は破滅をせずに復活できたのだと思う。
観る価値のある作品です
とても良い映画でした。 質の高い、観る価値のある作品です。
また史実を知る良い機会になりました。
予備知識がないと陸軍兵達がなんの話をしているのかとか、どういう立場の人なのか、わからないことが多かったです。
しかし、わからないなりに楽しめました。
原田監督の作品は初めて観ましたが、はっきりとした美学を感じました。 オ―プニングの黒に菊の御紋、黒に聖断の文字など心に残りました。
また御所の建築の美しさにハッとしました。 日本の長い歴史の中で培われた洗練された美です。
今の日本は街並みに美しさ、土地の気の流れを大事にする、など求めてないかのような場所が多く残念です。
日本全体が精神的な豊かさを取り戻して行くことを願います。
日本人なら見るべき作品
何度も観てしまう映画の一つ。
責任を取って死ななければいけない意味とは
退屈なプロパガンダ映画!!
ガーター騎士団員、英国陸軍元帥として日本人を撃滅すべく参戦した昭和天皇は児玉機関を使いアジアの王族や墓所から金塊を強奪・保全を図り、抗戦派の第二総軍を黙らせる為に広島で原爆を起爆、私は悪くないとアピールする為に三笠宮を使い8/14深夜に起こした偽装クーデターが宮城事件だと私は理解しているので、小難しくして重厚な雰囲気を出そうとするこの出来の悪いプロパガンダ映画は非常に退屈でした。評価している人も結局どういう事なのか誰も分からないはずです。ここまで役者を揃えたのだから、こんな産廃より尼港事件での日本軍の戦いや、通化事件での関東軍決死の奮闘を観たいです。
「ただの記録映画」が心揺さぶる
興味ない•••4•好き/並••••5すごい
無•••4•心暖/無•••4•固ゆで
無•••4•社会派
また観る/勧める
俺の満足度 95点
作品賞ノミネート可能性 95%
淡々と、静謐な緊張感のまま、エンディングまで流れ続ける。楽しくも嬉しくもない、いわば「ただの記録映画」がこんなに心揺さぶるのはなぜなんだろう。
全編通して流れるBGMはわずか1曲、それも数十秒だけ。なのに、そのWe are meeting again が何時迄も耳に残る。
大満足。
これも一度は観るべき映画。
役所公司・堤真一・山崎努・本木雅弘はもちろん、松坂桃李うまい。思わず若き参謀の暴走にも思い入れしそうだが、さすがに野火の後で観ているので、これは、「俺も戦いたい」という単なるヒロイック願望だ、と冷たく突き放す。
ただし、前線に出なかったことが必ずしも幸せではない。特攻の生き残りといい、敗戦に幸せはないという当たり前のことに気づく。
戦時中の中の、さらに戦時中のようなクーデターを描いたスリリングな作...
クリアな玉音放送
何故に
これは教科書に載らないお話し。
でも、学校の授業でも、見せて欲しいお話し。
日本が、決断した降伏を、誰が非難できるだろうか?
日本国民はこの決断で終戦となったことを誇りにすべきと思う。
あのとき戦争をやめてなかったら、まさに日本は焼け野原、今の私たちはいなかっただろうし、日本の文化を残させてもらえたことに感謝です。
ただ一つ、阿南陸軍大臣には死なずに、陸軍の若者のクーデターを止めて欲しかったし、戦後の日本復興に力を貸して欲しかったです。
始めるより終わる方が難しい
戦後20年に記者が関係者に取材して書いた本が原作の映画。'67の岡本喜八監督版も良かったがこれも良かった。
映画なので脚色はあるが、要所は事実である。もちろん取材で全てが明らかになったわけではないし、実際に陸軍関係者が例の件は漏れていないと発言したらしいが、それでも当時を窺い知る大事な作品と言える。
役所広司や山崎努などもちろん素晴らしいのだが、本木雅弘の陛下役がしっかりハマっていたのに驚いた。
●聖断のその舞台裏。
阿南の切腹シーン
前作と両方見る必要があります
この原作は半藤一利が 1965 年に出版したもので,奇しくも今年が丁度 50 年目に当たっている。出版の2年後の 1967 年には岡本喜八監督によって映画化されており,カラー映画が主流になりつつあった時代にありながら,敢えてモノクロで撮影したこの旧作は,未だに名作として鑑賞され続けている。この時の脚本は名脚本家橋本忍の手によるもので,非常に緊迫した雰囲気を最後まで崩さず,終始誰が殺されても不思議でないような緊張感に溢れていたのが印象的であった。この旧作を,私は何度見たか数え切れないほど見ている。この旧作を見てから本作を見に行かないと,人物関係等が分かりにくいのではないかと感じた。
今作は,監督の原田真人が自ら脚本を手がけ,旧作が描いてなかった部分を実に丁寧に掘り起こしており,リメイクを作るという意識はほとんど感じられず,被っているシーンも驚くほど少なく,全くの新作を見ているかのような新鮮さを感じることが出来た。まさに脚本の手柄と言うことが出来るだろう。原作者の半藤氏は護憲派のサヨク的人物であり,原田監督も宮崎駿らと行動をともにしたことがあるなど,やはりサヨク的な言動の多い人物であるが,本作にはあまりそういった姿勢が感じられず,東条英機を悪く描き過ぎている点を除けば,非常に中立的立場で,ドキュメンタリーに徹しているかのような雰囲気を感じさせていたところに好感が持てた。ただ,組閣から話を始めたのでは,いくら2時間半の尺があっても足りないだろうと思ったら,案の定,後半から終盤は非常に駆け足になってしまったのが惜しまれた。
役者は,いずれも好演していたと言えるだろうが,旧作に比べると軍人が軍人らしくなくなっているのが残念だった。まず,声である。軍人にとって声は,戦場で号令や指令を発するための大切な商売道具であり,良く通る芯のある声で話していたはずで,身近な例を挙げれば,鮨よし遊の吉池右亮氏のように威勢の良い張りのある声の持ち主ばかりだったはずである。この点,旧作で畑中少佐を演じた黒沢年男は狂気を感じさせるほど見事な役作りであったが,本作の松坂桃李は終始囁くように喋っていたので,全く迫力が感じられなかった。役所広司は,旧作の三船敏郎にかなり迫るまでに成長したかと感じさせてくれた。山崎努の鈴木貫太郎総理は,旧作の笠智衆よりはるかに頼もしく,旧作の不満が解消された。だが,何と言っても素晴らしかったのは,昭和天皇を演じた本木雅弘であった。旧作と違って昭和天皇のシーンは格段に増えており,表情をほとんど変えずに,その人柄を感じさせる演技というのは非常に難易度の高いものだったに違いないのだが,実に見事に演じ切っていたように思う。
音楽は,「マッサン」を手がけた人だそうである。決して出しゃばらず,しかも各シーンに不可欠な音楽を見事に書いていたと思う。感情に流されることなく,しっかりした情景を描こうとする姿勢が感じられたのだが,これは監督からのリクエストだったのかも知れない。音楽に関しては旧作を上回っていたと思う。
演出は,非常に短いシーンを繋いで構成されており,いかにも原田式であった。もうちょっと見たいと思っているところで切り替わってしまうので,少々もの足りなさを感じることもあったが,それでもあまり大きな不満には感じられなかった。顔を相手に向けたままの敬礼の仕方など,当時の風習を見事に再現しており,丁寧な下調べを行っていることが伺われた。現代的な目で見れば,一斉に同じ敬礼をする軍人は,ロボットのように見えてしまうのだが,これは敢えて行っている演出の意図なのかも知れないという気もした。ただ,やはり尺の問題で,玉音盤の宮廷内での捜索や,佐々木大尉率いる民兵による首相宅の襲撃などは大きくカットされており,これでは佐々木大尉を演じた松山ケンイチが可哀想になるほどであった。やはり,この作品だけでは不十分なのではないかという気がする。旧作と本作を2本立てて上映するのが一番いいような気がした。
(映像5+脚本5+役者4+音楽4+演出4)×4= 88 点。
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