日本のいちばん長い日のレビュー・感想・評価
全231件中、181~200件目を表示
終わらせることの難しさ
終戦から今年で70年、正直苦手分野の映画ではありましたが、今見ておくべき映画だなと感じました。
戦争体験者が少なくなってきている昨今、こうやって映画でいかにして現在の平和な時代が作られたのか、まあ事実じゃない部分や製作者の感情的な部分も多少入っているとは思いますが、歴史を知ることは本当に大切なことだと思います。
安保法案の改正で揺れる今の日本だけに、尚更ね・・・。
まあ面白い映画かと問われれば、戦場のシーンがある訳でも無いし、庶民の視点が反映されている訳でもない、物凄く堅苦しい政治ドラマですので、面白いとは言い難い映画でしたが、いかにして終戦を迎えたのか、その道のりはとても見応えがあって、結果は分かっていても終始見入ってしまいましたね。
今の時代と違って皆日本の行く末を思う気持ちは熱い、けど、方向性はそれぞれ違う、それをまとめ上げる事の大変さをヒシヒシと痛感しました。
そんな中でも、昭和天皇は終始終戦を望まれていた事実、自分の身よりも民を思う気持ちが強かったことに、感動を覚えました!
演じた本木雅弘の柔らかい演技、苦悩・葛藤する様子も物凄く印象に残りましたね。
また、昭和天皇、鈴木総理、阿南陸軍大臣の強い絆も印象深く、平和へ導く上でとても重要な要素だったことは勉強になりました。
しかし原爆が投下される前に上手く終戦へ導くことが出来なかったものか、そこは悔やまれてなりませんね。
過去の過ちを繰り返さぬよう、平和な日本が続くことを願いたいものです。
今の政治家に改めて失望
良くも悪くも政治家には信念があり、でもその時にやらなきゃいけないことがあり、責任をとらなきゃいけないわけで・・・
自分たちが選んだとはいえ今の政治家の方がたの幼稚さと無責任さに改めて失望。
もっくん天皇に叱責してほしいわー
で、ほんとに恥ずかしながら学生時代には近代史よりも縄文時代に時間をかけて勉強した口ですので(言い訳)この時代のことはほんとに知識がなくて・・・
役所さんがいつ殺されちゃうのかとどきどきしてみてました(あほですね)
つくづく戦後の日本の学生は戦争のことを客観的に教育されていないかということですよね。
あらためて興味が持てたので原作なども読んでみようと思います。
しかし山崎努はかっこよすぎや!!!
若者にこそ
組織の意思決定過程と歴史が同時に学べます。今日の夕刊では複合型映画館の興行優先度のため、満席の館が多いにも関わらず、10位とのこと。ノンフィクションですが、当時のビデオがあるわけではないですから、創造や憶測の部分的はあります。しかし映像にテンポがあるのでかえって歴史に馴染みのない若者の方が楽しめるかも!自分歴史オタクで原作も買ったくらいだから星一つ減!
昭和天皇に興味が湧いた
知らなかった
歴史、政治、社会が超苦手なのでついていけなくなるかもと心配しつつ2時間…見てよかった
当時の語り口調は緊張感ありますね
軍人らのセリフが早口というか
用語がわからなくて結構惑わされるんですが
皇居に銃痕残ってるんでしょうか?
終戦特番やニュース等であの放送を聞く事がありますが、当時この映画の様な事が起きていたとは知らなかった
スピーチ以外での陛下の日常会話の様子に興味深々でした
戦後70年。今だから観るべき映画。
映画全編を通して、戦闘シーンなどは一切有りませんが、立派な戦闘映画だと思いました。
役所広司、山崎努、本木雅弘、松坂桃李。出演俳優陣の重厚な演技を通して、戦争を終結させる事の難しさを表現出来ていると思いました。
時代は違いますが、アメリカンスナイパーを観て、この作品を観ることで、戦争は何ももたらさない。戦争に向かってはいけない、と思わされました。
戦争70年の今だから観ておくべき映画だと思いました。
予習していけば良かった。
全体的に難しい映画でした。
セリフが理解出来ない所もあり、太平洋戦争の始まりと終わりを予習してから観れば良かったです。
天皇陛下が最後の聖断をした事や、玉音放送を将校達が阻止しようとした事など、全く知らなかったので勉強になりました。
天皇陛下をもっくんが演るという事で、男前過ぎるのでは?て思っていましたが、映画の終わり頃には、昭和天皇ってこんな感じだったよね。と思うくらいしっくりきました。
役所さんや山崎さんも、言わずもがな素晴らしかったです。
プロローグだけかな
タイトルに偽りあり。一番長い一週間だね。ほんではプロローグで書かれている所がメインになっています。
人物説明が無く、映画だけだと良く分かりません。それだけならいいのですが、人物内容も変えているのが、納得できません。
描きたい中心がぶれた感じで、何が言いたいのか分からなくなった感じです。
これだけの時間と俳優であれば、もっと良いものが出来たと思うのだが、松坂桃李くんが主人公の決起するしないのドラマになってます。
完全に期待ハズレでした。残念!
お水の入ったコップの行き来
この映画で松坂桃李を初めて認識した。半藤一利の原作だったのか。もっと気合い入れて見れば良かった。おじさんばかりの映画だなという印象だった。(2015.8.13.)
この映画で役所広司と松坂桃李は初共演したんだ。そして3年後に「孤狼の血」素敵な関係だなー。(2021.7.25)
岡本喜八監督による前作(1967)は途中(玉音放送の録音まで)で見るのをやめてしまったのでいい加減な感想ですが、前作と今作とではかなり色合いが異なると思いました。この映画では組閣にいたる経緯と、鈴木、阿南、天皇の関係性が丁寧に描かれていてそれが重要だったことが伝わってきました。天皇による「もうほかに人はいない」などの言葉が、軍人は政治に関与するべきではないと固辞する鈴木を決心させます。
映画として良いと思ったのは、最後の御前会議での男泣きシーンをセンチメンタルに延々と映すことをせず全体的に場面の切り替わりが速くて淡白だったことです。それにより観客は良きにつけ悪しきにつけカタルシスを得られずに済みました。家族にポイントが置かれていたことも今作の特徴です。鈴木も阿南も家族と自宅で過ごす場面があり、天皇は疎開している我が子を慮る言葉を述べます。
阿南の人望の厚さ、天皇と鈴木への気づかいとリスペクト、家族に対する愛は役所広司だから表現できたのだと思いました。次男の写真が胸に置かれ横たわっている夫に向かって、次男の戦地での様子を具体的に言葉はっきりと伝えるべく話しかける妻・綾子役の神野三鈴に心動かされました。音楽もよかったです。(2021.8.16.)
おまけ
松坂桃李演じる畑中少佐に教養と知性を感じた。彼が受けた軍人教育、負け知らずだった陸軍、彼の若さに思いを馳せた。怒り、悔しい、悲しい、馬鹿げてる…。
政術映画「そのとき、日本は止まった」といったところか
岡本喜八監督版は未鑑賞。
ただし、岡本喜八版は8月15日の玉音放送前日を「日本のいちばん長い日」と定義して映画をつくっていることだけは知っています。
しかし、本作は・・・
戦争終結内閣である鈴木貫太郎内閣の成立から8月15日の玉音放送(同日鈴木貫太郎内閣総辞職)までを描いています。
とすると岡本喜八版とは、まるっきりアプローチが違うし、タイトルの「日本のいちばん長い日」がそもそも異なるように感じました。
この映画での「その日」は、玉音放送のあった8月15日。
その玉音放送によって、これまでの日本という時間が止まった。
そして、新たな日本へ転換する。
玉音放送の「とき」が、「日本のいちばん長い日」。
本作は、まさに「そのとき」で終わります。
(なので、副題に「The Emperor in August」がある)
映画は「そのとき」を迎えるまで、どのような葛藤があったのか。
それを、原田眞人監督が得意とする「男騒ぎ」の映画として描いていきます。
天皇、鈴木首相、阿南陸相を中心とした、政治映画(というか政略映画というか、政術映画というか)として、原田監督は巧みにまとめたと思う。
監督特有の少し冷めた感覚、ワンシーンワンシーンを思い切りよく短いカットで繋いでいくのが、この映画には合っていた。
近現代史に疎いと難しいです。
近現代史に疎いので、役職や組織の関係、人物が定着せず、理解できたのかどうか。
わかったのは山崎努(相変わらずかわいい!大好き!長生きしてください)演じる鈴木貫太郎さんが自分が総理大臣の内に戦争を終わらせようと尽力したことと、
本木雅弘演じる昭和天皇も戦争の終結を望んでいたことと、
役所広司演じる阿南陸軍大臣(役職あってる?)も、多分戦争を終わらせようと尽力しつつ、部下の血気盛んな将校たちのクーデターを抑えようとした、
ということですかね?
これだけわかったらいいんでしょうか?
堤真一演じる書記官?の役割も位置付けもよくわかりませんでしたし、陸軍と海軍のいざこざや近衛兵?隊?の関係もイマイチわかりませんでした。
もちろん映画が悪いのではなく、真面目に近現代史を学んでないからなんですが…
や、高校では世界史に注力した上に、大学でも西洋史の方に興味あったんですよね。だから日本の近現代史、取り分け政治、軍隊関係は全然わからないのですよ。
なぜ太平洋戦争を始めたのかもあまりわかってないですが、戦争を終わらせるのも大変だったんだなぁということはわかりました。
若い将校たちのクーデターの件は、正直阿呆らしいとしか思えませんでした。戦争を続けるべきだといきり立つ気持ちも理屈も理解できなかったです。思い通りにいかなかったから自害しますってゆうのも、傲慢だと思いました。
戦争と平和についてはやはり考えがまとまりません。だから昨今の安保法案だの、秘密保護法だのの成り行きや議論を直視できません。
気に入らないものは消すというのが、戦争の根幹なのかなぁと思ってます。その思想は今の世界にも形を変えて息づいています。私自身にもある気がします。
平和と共存は実現しうるのでしょうか?
誰もが幸せと感じることも、誰もが正しいと感じることも、絶対的には存在しないのではないでしょうか。
誰かの幸せは別の誰かの不幸せで、誰かの正義は別の誰かの悪なのではないかと思うのです。
その世界における平和ってなんでしょう。
私にはわからないのです。
相変わらずの逡巡の渦中です。
史実に最も近い
原作者の半藤一利氏はA級戦犯分祀論者なので東條英機の扱い方が荒いのは仕方がない。
しかしながら、史料的に見るとこの映画は一級品の作品であることがわかる。
鈴木貫太郎も昭和天皇も、旧作にはない全く新しい姿だった。
もう一度見たい。
宮城や国体護持の意味がわからない人がいるとか・・・ガチか?
難しかった…
終戦記念日前に観なくては、と思い行ってきました。
平日午後ですが大勢の観客でした。
年配の方も多かったです。
戦中最後の内閣発足から玉音放送までお話しです。
裏であんなことが起きていたとは…。
勉強不足の為、軍の組織や人間関係がわからず、難しかったです。
もう一度、勉強してから観たいです。
若い方には必見!
1967年公開の同名の映画も見ています(DVDも持っている)。前作の時には終戦にあたってこんなことがあったのかという驚きもあり迫力を強く感じましたが、今回は割と落ち着いて見ました。前作に比べて、全体の事件の流れを分かりやすく追い、ところどころ人間模様を入れこんでいる感じがします。
戦前の軍の恐ろしい、しかし愚かしい(見方によっては滑稽な)考え方を見ることができます。
若い方には必見です。
岡本喜八の前作に比べて登場人物をかなり絞ったことにより、それぞれの...
岡本喜八の前作に比べて登場人物をかなり絞ったことにより、それぞれの苦悩や悲しみなど、人物描写をかなり深く表現している。畑中少佐のように最後までクーデターを追求する集団、それを理解しつつも暴発をおさえながら、戦争を速やかに終結せしめたいとする大御心に沿わんとする阿南陸軍大臣。すべての意見対立を巧みにまとめていく鈴木貫太郎首相、天皇陛下の国民への想いと孤独な苦悩など、さまざまなドラマが重曹的に絡み合い、もつれ合い、終戦を控えた運命の一日を迎える…日本がかつてないほどもがき苦しんだ時代を圧倒的な表現力で描き出した。キャストや時代考なども秀逸で、映画に説得力を付与している。
やや難しすぎるか。歴史を伝える勉強映画。
【賛否両論チェック】
賛:“終戦”という困難な決断を迫られる中、国を守るために奮闘する主人公達の苦悩や、己の信念のために次第に暴走していく青年将校の姿など、大局に立たされた人間の本質を思い知らされる。
否:史実だけに、話そのものはかなり難解で、セリフも難しい。緊迫感も伝わりにくく、知らない人や関心のない人には、非常に退屈。
個々の命が軽んじられる戦争の悲惨さと、そんな戦争を終わらせるという困難な決断を迫られた人間達の、それぞれの人間性の本質が伝わってくる、そんな作品です。 国を守るために命を懸けた者や、自らの信念に従って戦い続けようともがく者、そして周りに振り回されながらも、平和への思いを持ち続けた天皇。戦争という大局を描きながらも、1人1人の生き様にドラマがあり、深く考えさせられます。
反面、太平洋戦争に関する予備知識がないと、訳が分からないままなんとなく終わってしまう感じで、退屈なことこの上ないと思います。また、セリフもやや難解で分かりづらく、聞き取れない会話も結構あります。
良くも悪くも、歴史に関心がある勉強好きな方向けの作品といえそうです。
全231件中、181~200件目を表示