怒りのレビュー・感想・評価
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とにかく淡々としている
主役級の役者さん勢揃いで、一人一人役に注ぐ情熱が感じられた。
中盤何を伝えたいのか、どうなるのかがまったく想像できない。
盛り上がりがなく、ずっと同じペースで淡々と物語が進行していく。
こういう映画が好みの人は色々感じるものがあるが、そうでない人はただ退屈な2時間半。
それぞれの怒り
役者が凄い
サスペンスとしては破綻。
重いかった…けど凄くよかった
ある夏の暑い日に八王子で夫婦殺人事件が起こった。
現場には、『怒』の血文字が残されていた。
犯人は顔を整形し、全国に逃亡を続ける。その行方はいまだ知れず。
事件から一年後。千葉と東京と沖縄に、素性の知れない3人の男が現れた。
千葉 ―――――――
3か月前に突然家出をした愛子が東京で見つかった。
彼女は歌舞伎町の風俗店で働いていた。
愛子を連れて帰った父は、千葉の漁港で働く。
愛子は、2か月前から漁港で働きはじめた田代に出会う。
東京 ―――――――
優馬は、日中は仕事に忙殺され、夜はクラブで出会う男と一夜限りの関係を続けていた。
彼には末期がんを患う余命わずかな母がいた。
ある日、優馬は新宿で直人に出会った。
沖縄 ―――――――
また男と問題を起こした母と、夜逃げ同然でこの離島に移り住んできた高校生の泉。
ある日、無人島でバックパッカーの田中に遭遇した。
この正体がしれないこの3人…
本当に三者三様凄く内容が重く、重いけど目が離せないくらい見はまった。
特に泉演じる広瀬すずが米兵に乱暴される場面は見てられなかった
あと、妻夫木聡と綾野剛の絡みはすごかった
役者合戦として楽しめたが
・肝心のそれぞれの「怒り」の背景がもっと知りたかった
・綾野剛のたたずまいが役柄もあってかスピードワゴン小沢に終始だぶった
・綾野剛は施設育ちのゲイ、松ケンは親の借金に首が回らなくなって逃亡の日々、森山未來は馬鹿にされる日雇い労働者
・作品で描かれるテーマを租借しようとするとやはり原作をじっくり読み込みたくなる、となると映画にする意味とは?
・各役者の作り込んだ演技は見入ったが、沖縄の広瀬すずの友達の少年が回りに劣らず存在感をだしてた
・米兵にヤられる広瀬すずは単純に気の毒
・人を愛することや信じることについて考えたくなった
弱い立場で生きるということ
世の中の不条理さ。社会の息苦しさ。
登場人物全員が弱い立場の人間。
どんなに苦しもうが怒ろうが解決することができない状況にいる。
田中について
・田中の自己評価
⇒いい歳しているのに日雇い労働で自分に負い目を感じている。実はものすごく繊細で世間の反応に敏感な人間。
・田中の家の壁中の文章
⇒ただ単純に世間を見下しているわけじゃない。
書いてある内容について物凄い怒りを感じているが怒りを発散させる場所がない。
若者がツイッターに馬鹿にした口調で愚痴を書くのと同じ感覚で
文字に起こして馬鹿にすることで怒りを納めていたのだと思う。
・殺人動機
⇒派遣会社の人からゴミ扱いされ、自分はゴミ以下の人間なんだと傷心しているところに、優雅な専業主婦に同情され格差を思い知らされ、世の中の不平等さに怒りを感じ我を失って殺してしまう。夫は逃げる為に殺すしかなかった。
「怒」という文字は人を殺してしまった自分への怒りと殺人を犯してしまうほど理不尽な世の中に対しての怒り。
・最後のシーン
結局田中は実は心優しすぎる人間なのではないか
優しすぎて社会の不条理さがとっても良く見えてしまう。
離島に逃げたはずなのに、ここでも不条理なことが起きる。
自分がしてしまった事から自分でもも逃げれない。
「味方でいるから」は本心だと思う。
一生懸命ホクロをハサミで取ろうとしてたのも、自分がしてしまった事に対してパニックになって自分を痛めつけることで気持ちを落ち着かせようとした。
けど、たくやが来てしまった。
殺人をしてしまったし、泉がレイプされても助けられなくて、でもその気持ちをどうコントロールすればいいか分からなくて気狂いになった。
泉の「泣いたって怒ったって誰も分かってくれないでしょ」
本当にその通りだと思った。弱肉強食の世界。弱者はどんなに泣こうが騒ごうが誰も助けてくれない。
怒り よりは 疑い?
八王子で殺人を犯した犯人は捕まらずに逃げ続けている。
そんななか、千葉、沖縄、東京でそれぞれ暮らしている人たちがミステリアスな人に出会い、絆を深めていく。
しかし、絆を深めていくにつれ、相手のミステリアスな一面が気になり、テレビで流れる八王子の殺人事件と一致するのでは?と感じ始める。。。
「疑う」と「信頼」っていうのがこの映画のキーワードになると思う。
千葉
同棲した相手を「疑う」
娘が幸せになれるか「疑う」
沖縄
「信頼」していた人に騙される男の子
東京
同棲していた男を「疑う」
そして後悔する妻夫木
疑うことで絆を失う(失いかける)人たち
信頼を裏切られたことでショックをうける人たち
一見同じようにダメージを受けているように見えるけど、少し違う
疑うことと信頼することは対義語。
そしてどちらも視野を狭くさせる言葉。
まぁ何にせよ広瀬すずがかわいそうだ。。
原作読むべき?
原作読まずに映画見ました。
最後まで、多分田中じゃないだろうと思ってたのに田中だった。
唯一田中だけ、終盤になるまで怪しいシーンが少なかったのが逆に怪しかったのかもしれないけど。
田中が犯人だと分かった上で、2回目、沖縄編だけを見てみたけど…
もしかしたら、田中の怒りは「世の中の理不尽な奴らへの怒り」?そして、普段見下してるはずの世間の人間に同情されたことでカッとなって殺した。危ない面は持ちつつも根は人間らしさがある。だから本気で生き返らせようとした。そして、自分を慕う泉やタツヤのことも本当に好きだった。「ウケる」とは、怒りの感情なのではないか。自分が指名手配犯なばかりにポリス!と叫ぶしかなくて、何もできない自分への怒りや理不尽なアメリカ兵への怒りが行き場をなくしての感情が、タツヤに見せたあの不気味な笑いに変わり…「ウケる」。ほんとはタツヤの事もムカついていた、でも自分だって同じだから、首を絞めた後で抱きしめて「俺はお前の味方」だ。泉が自殺しないか心配で見に行ってた。いろんな感情がわけわからなくなって噴火するタイプなんじゃないかと…。ただのサイコパスにはには見えなかった。
でも、わからない部分が多くて、原作を読まねばと思いました。。
テーマは「悪人」と同じ
事件が起こって、身元不詳の3人の男が現れて、さあ誰が犯人なのかなー、というサスペンス要素が強いですが、犯人じゃなかった人に対して、或いは犯人だった人に対しても、どこまで信じてあげられたのか、自分は正しかったのか、各人物に自問自答を投げかけるのがメインテーマ。
観客は、どのパートの誰に感情移入しても、そのメインテーマにぶち当たる様に出来ている。そして、自分に対して起こる怒りなのか、相手に対する怒りなのか、感じ方は様々。
妻夫木パートが今の自分からかけ離れてる分、一番興味津々で観てたけど、泣かせる演出が良く出来ていた。
渡辺パートは、父親として少し弱すぎで、世界のワタナベを持て余してる。娘の宮崎あおいもセリフが少なくて残念。
広瀬パートが、まさかの展開が多く、衝撃大。
長尺でも気にならない程、飽きさせない展開で面白かった。苦言を呈せば、千葉から軽井沢まで軽トラで一晩で往復したらシンド過ぎるのと、怪しい3人のうち、森山の心情の動きが分かりづらいのが、少し引っかかった。
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