「メッセージ性は強いがいまいちどこにピントを合わせていいのか解らない映画」怒り Theo5さんの映画レビュー(感想・評価)
メッセージ性は強いがいまいちどこにピントを合わせていいのか解らない映画
事件発生の冒頭から、なんだか解らない3つのシチュエーションの話が繰り広げられて一時間ぐらいは凄い退屈。
やっと展開が動いたと思ったら結構エゲつない。
あっ、そういう沖縄問題に被害者の傷みたいな映画なの?って思ってると、最初の事件のミスリードばっかりを誘引される。
途中の取り調べを受けてる男の雰囲気までミスリードさせる気満々で、なんなのこの映画そういう犯人はさて誰でしょうみたいな事をしたい映画なのか?と困惑。
そうこうしてるうちに2つのシチュエーションはほとんど関係ありませんでした、真犯人も勝手に自分から本性をさらけ出して、いきなりぶっ刺される。
???
なんだ、実はこのハサミで刺した少年こそ真犯人だったっていうオチなのか、そりゃすげーわ!と思っていたらそうではなかった。
少年は何故単身で乗り込んでいって犯人ぶっ刺して、何故刺した男に殺されなかったのかが全く説明されないまま、いやわかんだろみたいな感じでエンドロール。
わかんねーよ!どうぞ怒りを感じてくださいっていう事ですか?
最初の夫婦を殺した犯人は死という結果を持って裁かれた感じがするから、結局怒りを感じるのは日本の土地で好き勝手にレイプして、お咎めなしの米兵にしか怒りはいかない。
けど、それでいいの?この映画が伝えたかったのって結局米兵に対する怒りだけで、そんなのおおっぴらには表現出来ないから、夫婦殺人と借金から逃げる男とゲイカップルの話で装飾したっていう事なのだろうか。
よくよく考えればもっと強い動機で代用出来るので、沖縄の抗議集会シーンもレイプシーンもこの映画にはいらない。
別に米兵に対して抗うななんて言うつもりは一切ないが、それをしっかり表現したかったというのならもうちょっとストレートに中指立てて表現して欲しかった。