「女優『広瀬すず』の覚悟見届けて」怒り eonzouさんの映画レビュー(感想・評価)
女優『広瀬すず』の覚悟見届けて
本日9月17日いよいよ公開日です。
私は先日、ジャパンプレミアムにて一足先に観せていただきました。
すでに3日も経っているのに見終わった衝撃と動揺が続いています。
主演の渡辺 健さんが舞台挨拶で『監督、俳優陣達が、のたうちまわって作った作品です』
また現在超メガヒット中の「君の名は。」の映画プロデューサー川村元気氏(この映画も企画)も『心がえぐられるよな映画』というようにまさに観た人の心を揺さぶる映画でした。
観る側も覚悟が必要な映画だと思いました。
人を「信じる」ってどういう事なのか。
人を「裏切る」ってどういう事?
自分の周りのすべての人との関わり合い。どう向き合うのか?
恋人、友人、家族。
この映画を観てなぜ衝撃を受けたか、今でも動揺している理由は森山未來、広瀬すず、佐久本宝(新人)が演じた沖縄の物語によります。
東京編、千葉編とも私としては心に納める事ができる内容でした。
が、沖縄編は今でも心が締め付けられます。苦しいです。でもこの沖縄編のシーンがあってこそこの映画が成り立つような気がします。
恐らく人の人生には何回か、どうする事も出来ない大きな壁にぶつかりもう立ち上がれないほどの絶望感を抱くシーンがあるはずです。(できれば遭遇したくないけど)
恐らく李監督の事ですから一切の妥協は許さない撮影現場であったはずです。
彼女がこのシーンを撮影した時はまだ17歳でした。
女優だからってそこまで自分を追い込まなければならないのか?こちらの方が苦しくなります。
『覚悟』のある女優だとある若手俳優が言ってました。
撮影後何時間もその場で泣き続けたとも聞いてます。その後の映画(4月は君の嘘)宣伝で最近バラエティ番組に多く出演してますが何事も無かったような屈託のない愛くるしい笑顔をお茶の間に届けてくれてます。余計に苦しくなります。
どうしようもない現実に自分の心が引き裂かれる。それでも前を向いて生きていかなくてはなりません。
ラスト近くのボートのエンジンをかけて沖縄の青い広大な海に一人で乗り込んで行くシーンがとても好きです。