「サンダーバード2号(4号付き)がシュバイツァーの伝記になった誕生日プレゼント」風に立つライオン kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
サンダーバード2号(4号付き)がシュバイツァーの伝記になった誕生日プレゼント
クリックして本文を読む
まるでドキュメンタリーのような回想録を挟み、現地アフリカでの壮絶なる医療行為を描いたドラマ。ちょっと国境近くに行っただけで無法地帯。銃がないと安心できない生活。それでも子どもたちの笑顔が美しく、日本語を覚えて航一郞(大沢たかお)に馴染んでいる姿がとてもいい。医師と看護師の役割分担。さすがに無法地帯が近いからね・・・もう戦場。
銃という暴力はあるにはあったが、ハートフルな内容を撮ったのが三池崇史監督だったというのが一番の驚き。うーん、長生きはしてみるもんだ・・・というか、彼らもアフリカでの医療に心血を注ぎ、短命に終わってしまったという理不尽さ。やがて志は受け継がれていくのだけど、やはり悲しい。今でこそ「国境なき医師団」は有名になっているけど、この作品は実在の医師・柴田紘一郞(2025年2月逝去)をモデルにしているという。ご本人は長生きされたんですね。
オープニングとラストに東日本大震災で被害を受けた石巻の映像が描かれているが、最後にはこれがミケランジェロだったとわかる。あれだけ戦地に戻りたがっていたのに、航一郞の遺志を貫いたんだね!ちょとt泣けた。銃ではなく聴診器をプレゼントした航一郞が「9人を殺したのなら一生かけて10人救えばいい」と伝えた言葉。ちょっと控え目な数字だったけど、しっかり伝わっていたんですね。意外なプレゼントとしてかけてあるのかもしれないけど、サンダーバード2号がシュバイツァーの伝記になったのも親の愛。まぁ、人を救うという点では同じだったかもしれません。
コメントする
