「奥義」劇場版 MOZU Chisaさんの映画レビュー(感想・評価)
奥義
初利用の二子玉川109シネマズで鑑賞!
興奮冷めやらぬうちに記録。
まず登場人物多すぎ。
初登場の敵がバカスカ出てきたけど、結局古巣のメンバー(新谷、倉木、大杉、東)にみんな殺された。
何このマッチポンプ感。
大学時代の同級生が結婚直前にポッと出の浮気相手とちょっと遊んで一瞬迷ったけど結局元の婚約者と入籍しました、っていうエピソードを思い出した。
集客のためにビートたけしを出したかっただけかな。
松阪桃李、伊勢谷も同じ理由での起用かしら。
松阪桃李の役と、裏切り者だった部下の役と、伊勢谷の役、あれ三人もいらないね。
全員名前すら覚えてない。
三役とも東でいいじゃん、と思ったけど、部下と東のカーチェイスのシーンは迫力あってカッコよかったからやっぱり東じゃない誰かは必要、ということで、伊勢谷が全部まとめてやっちゃえば良かったんじゃないかね(松阪桃李よりは伊勢谷の方が好き)。
あと、倉木の部下がレストランでボコられたあとどうやって自分の陣地に帰ったのかが謎。
普通に解放されたわけはないし、逃げたのかな?どうやって?
散々引っ張ったダルマもやっと出てきた~と思ったらあっけなく死んだし。
あんな簡単に殺せちゃうなら、今までだってチャンスはいくらでもあっただろうになんでこんなに引っ張ったんだろう?
寝たきりだったから殺す必要なかったってことなのかな。
しかも、娘に物凄くこだわっていたようだけど血が欲しかっただけならわざわざ国まで来させなくても済んだよね。
ちょっと意識を失わせてそのうちに採血するとかそのくらい容易いだろうになんであんなに大事にしたんだ、、、というそもそもな突っ込み。
あと毎回思うけどみんな体力ありすぎね。
血まみれになっても次の瞬間普通に歩いてなんなら闘うし、思いっきり首刺されても死なないからね。
サイボーグか。
香川照之と真木よう子の掛け合い、面白かった。
いつの間にあんなに仲良くなったんだっけ?
重い映画だけれども意図的にシリアスにしきらないあの感じ、ファッション雑誌風に言えば「あえて抜け感を意識☆」ってか。
中盤の静かなシーンのとき、映画館の後部座席からめっちゃいびき聞こえたw
面白くなかったのかな~
私はこないだ観たるろ剣で剣心が秘伝の奥義を会得したのと時を同じくして「釈然としないところがあってもエンターテイメントだと割り切る奥義」を会得しておいたからまぁまぁ楽しめたぜ。
いろんな悪役が出てきて派手に闘って死んで、っていう展開もいいけど、私は登場人物を減らして新谷和彦ワールドをもっと満喫したかったのでした。
だって、池松壮亮♡♡♡
新谷の役ほんとピッタリ過ぎて震える。
この映画を観て、「紙の月」を観たときに感じたモヤモヤ感の原因に気付いたんだけど、池松壮亮って演技うまいし大物感がありすぎて、しょぼい普通の若者の役とかやると持て余しちゃうんだよ。
しょぼい若者でも「愛の渦」みたいに突き抜けた間抜けなら逆に違和感ないんだけど。
「紙の月」のドラマでは満島真之介だったそうで、そっちの方がしっくりくる。
後ろの席の爺さんが、観終わったときに「無理やり作った映画だな」と仰せになられておりました。
池松壮亮と長谷川博己に免じて私からの賛意は3割くらいに控えておくことにします。
暴力で他人を支配することは容易だ。
でもその先には破滅以外何もない。