「絵は退屈かも、でも本は抜群」オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分 Momokoさんの映画レビュー(感想・評価)
絵は退屈かも、でも本は抜群
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同じようなシーンが続き、車外の風景もあまり変わらない。主演俳優1人が出演し、あとは声だけ。
彼は仕事、家庭をなげうって車で向かう。
でも、仕事は自分の誇りにかけて成功させようとしている。それは自分の仕事に対する責任だから。お金ではない。
彼は一つの命に対して、仕事と同じ責任を持っている。そのために車を走らせている。
その命には何の責任もないが、彼の家庭はその命の存在で無茶苦茶になってしまった。
その命は、実は彼自身の命でもある。
そして彼の行動は、彼自身の命に対して彼の父親がとった行動に対するリベンジでもある。
これが彼の人生を支える骨組みなのだ。
一見、闇雲に見える彼の行動は、だんだん話が展開していく内に説得力を持ってくる。
この説得力が主人公を動かし、電話で繋がった人も動かしている。
その後の彼の人生は描かれていないが、どう考えるのかは、鑑賞者への宿題のようだ。
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