彼は秘密の女ともだちのレビュー・感想・評価
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La vie est belle
妄想?倒錯の世界が展開するのかと思いきや、ホント軽やかに大切なことを気づかせてくれる映画。
本当の自分、自分らしさを認めて、それを大切な人にも認めてもらえることの、なんて素晴らしさ!
ある意味、究極の生き方かも。
女装者として思うこと
私自身が女装者なので、大変興味深くこの映画を観ました。
おそらく大多数の女装者が望んでいるのはジルの存在です。
女装者は理解してくれる人もほとんどいなく、自分一人で悩んでいる人が大多数だと思います。
女装者は決して性的興奮を得るために女装しているわけではなく、おそらく自分の中にある女性的な部分を公共の場にオープンにしてみたいという気持ちが強いと思います(それが難しいんですけどね)。
私は月に一回くらい女装して新宿を歩くのですが、女性用のアパレルショップで試着しながら洋服を買うのが何よりの楽しみです。特に伊勢丹の接客姿勢は素晴らしく、女装の私にも何着もの試着をまるで女性のように対応していただいています(プロです)。でも本当にジルの存在が欲しいです。
映画に戻ります。日本での女装の取り扱いは面白おかしいトーンですが、この映画はしっかりと真面目に正捉えているところに感銘を受けました。私は今後ダヴィッドのようにパブリックにオープンに、女性として生きてはいけないと思いますが、一月に一、二回女装して女性の気持ちで新宿を歩けたらいいなと思っています。
武蔵野館は女性ばかりでしたが、私も女装して観賞させていただきました。気づいた人がいるかもしれませんね。
流石にフランス映画
何といってもフランス映画
映画を観るならフランス映画さ と言いたくなる映画。
ただ、前半の終わりにダラダラ感があって、それが減点。
この世界を重苦しくなく描いたのが良かった。
最後の落ちが少しわからなかった・・・・・
二人はどんな関係になっただろうか?
これを決めつけないのもフランス映画?
自分に正直に。
人生一回っきり!自分の心に素直になって生きていこう!と思いました。特に恋愛に関して!いつ死んでしまうなんて誰にも分からない。悔いのないようありがとうやあなたが好きです、という気持ちをちゃんと伝えたいと思いました。
誰でもいいんじゃない、君じゃなきゃダメなんだ
これ、どういえばいいのか、ちょっと戸惑うのだけれど、ファム・ファタール(宿命の女)に絡めとられた男女ふたりのハナシなんだろう。
絡めとられた、というのが不適切なら、魅入られた、とでもいうべきか。
もしくは、男女ふたりの方が、ファム・ファタールを視つづけているというところか。
ダヴィッドは、ローラが死んだ後、自分の女性に気づいていき、女装までするが、好きなのはローラ。
クレールはクレールで、ローラが好きなのだ。
ダヴィッドもクレールも、ローラの身代わりで互いで互いを愛していく。
愛を深めるうちに、互いが互いの肉体を求め合うようになるのであるが、ローラの身代わりとして相手を愛しているので、どうにもこうにももどかしく、アンビバレンスな状態に陥ってしまう。
しかし、ダヴィッドの事故をきっかけに互いが互いでなければならない、ローラの身代わりでない、ということに気づく。
そんな映画だと解釈した。
同性愛だからといって、自分を受け容れてくれるなら誰でもいい、というわけではない。
あなたに、きみに、受け容れてほしいのだ。
誰でもいいんじゃない、君じゃなきゃダメなんだ。
クレールとダヴィッド(女性に生まれ変わってヴィルジニア)は、観た目は奇妙だけれど、愛情はどこもヘンじゃない。
まぁ、そんな映画です。
演技陣ではロマン・デュリスがとにかく上手い。
フランソワ・オゾンが好みとするタイプではないはずなので、一度組んでみたかったのでしょうね。
当初は、女装した大柄な男性にしかみえないのが、徐々に女性にみえてくるのですから。
ただし、ファム・ファタール、ローラ役の女優さんには、いまひとつ魅力を感じませんでした。
愛とワインだけあればいい
ロマンデュリスが大分痩せてて、最初にクラブでローラと出会うシーンで吹きそうになりました。
減量の甲斐あって、脚線美が見事でした。
クレール役の彼女は、「普通の人」である自分から未知の欲望が滲み出てくる感じと、それに怖れて暴走気味になる感じが良かったです。でもすこーしイラッとします。
濡れ場も見応えがありました。ヨーロッパ映画での濡れ場や女性の裸体の使い方は、前後と馴染むのでびっくりしなくて好きです。日本映画で言う所の「体当たりの演技」感がなく、自然に披露している感じがします。
ヴィルジニアになる為のお道具に興味津々しでした。女性らしいヒップの為のパット付きパンティなんてあるのねぇ…
乳首付きヌーブラみたいのも、あるのねぇ。腰の毛の脱毛にwax!痛そう…
クレールは右目は右手で、左目は左手でってゆってましたけど、マスカラは利き手で両目塗るのがやりやすいとおもいます!
帰ってきて左手で左目にマスカラ塗ろうとしましたけど、ブラシが目に刺さるかとおもいましたよ?
でもそれはわたしが平たい顔族だからなのか?
鼻高族は左右持ち替えた方が塗り良いのかなぁ。
クレールが一般的な倫理感になかなかに縛られているので、なんどもヴィルジニアを傷つけるのがちょっとイラッとしました。
で、そこを突破するための装置が、交通事故からの昏睡ってのはちと安易というか、ありきたりに思えて、そこは冷めました。
ポールダンサーが使った歌を、目を覚まさないヴィルジニアにクレールが歌うのはちょっと胸熱でした。くさいですけどね。
クレールのダンナのジルが、ちょっとかわいそうではありますが、どうか許してやってください。
いきなり7年後でしたが、女の姿が板についたヴィルジニアと、多分デイビッドの子を宿してるクレールと、ママ譲りのブロンドがかわいいリュシーのファミリーにほっこりしました。
彼女らがあたりまえに周囲に受け入れられあたりまえに幸せであってほしいです。
正直に言いますと、見ていて何度か違和感がありました。
それは「げっ」という類の否定の感情でした。
多分わたしのセクシュアリティと、映画で描かれるそれの乖離への拒否反応だと思います。
ヒゲの色が残る口元にルージュが引かれているのを見ると、初見はどうしても、うっと身構えるものがあるのです。認めざるを得ません。
でも、女装したいなら、それが自分が一番したい格好ならばしたらいいと思います。女装はするけど、欲望は女性に向いて、というのも本人が望むならそれでいい筈だと思います。友情と性愛との境が曖昧なのも何にも問題ないと思います。
それはこの映画を見ても見なくても、前からそう思っていたことです。
でもちょっと「げっ」と思ったのも事実です。理屈でわかっていても、咄嗟には受け入れられないのだな、まだまだ視野が狭いな、という自分のキャパシティを改めて知りました。
クレールはレズビアンなのか?あれ?旦那とすげー楽しそうにセックスしてたで?あ、ヴィルジニアが恋しいって言ってる。女性の格好ならばできそうなん?でも男性器は違うの?と、混乱し、ハッキリしろよと思いました。どっちやねん、と。
でも、ハッキリする必要ないんですよね。種類に当てはまらなくて、いいんです。ある2人が好きあった、それだけでいいはずです。
ゲイ、レズビアン、トランスセクシャル、トランスベスタイトなどなど、いろいろ「種類」はありますが、それに全員はまらないんです。多分。
人間は、言葉には分類しきれないのだと思います。言葉ではすくい取れないところがまだまだある。
役に立つかはわかりませんが、そうゆうことをわかっておきたいです。
斬新なストーリー
私には斬新なストーリーだった。
共感できる所は少なかったが、想像のつかないストーリー展開に引き込まれた。
全体的に楽しめたし、エロティシズムもフランス映画のオシャレさを感じる。
クレールがナチュラルでかわいい。
やはりオゾン
ロマン・デュリスが大好きで、フランソワ・オゾン監督作品も大好きなので、この作品は観なきゃいけない
思いがけず初日に行ってきました
思っていたよりポップな内容で、しかしそこはオゾン監督作品
’女’を描くのがお上手です
女同士って、友情と憧れと嫉妬が交じり合い、微妙な関係を築くんですよね
親友だからこその感情
ロマン・デュリスの俳優としての幅も魅せて頂きました
ラスト軽く戦慄
クレールとローラは子供の頃からの親友。ローラが亡くなって「私がローラの子どもと旦那を見守る!」とクレールが決意するところから始まんの。
そんでローラの家に様子を見に行ったら旦那のダヴィッドが女装しててびっくり!ってなんのよ。
「ダヴィッドは女装することで自分を癒やしてるんだなあ」という感じで、それをクレールは始め拒絶するんだけど、徐々に受け容れてくんだあと思って観てたのね。クレールが受け容れるのに合わせて、観客も性的マイノリティーを受け容れてく感じで。
でも途中で気が付くんだけど、ダヴィッドの女装によってクレールも癒やされてんの。クレールは女装したダヴィッドにローラを見てんだよ。
どうもクレールは気付かないうちにローラに恋心を抱いてた感じなんだね。それで女装するダヴィッドを受け容れるのに合わせて、自分のその気持ちも受け容れたんじゃないかな。
でもダヴィッドとベッドを共にしそうになるところで、いいところまでいくんだけど「あなたは男だもの!」と一線を越えられない。(それが契機でダヴィッドが交通事故にあったりですったもんだ。)
「7年後」のテロップのあとにラストシーンがくるんだけど、ダヴィッドとクレールが仲良さそうに手をつないで、学校に娘を迎えにくんの。ダヴィッドは普通に女装してて、クレールは妊娠してて。「これは、どういうこと?」ってちょっと固まったな。
1) クレールは自分の気持ちに気付き、もとの旦那と別れてダヴィッドと再婚した。そして一線を越えられるようになり、ダヴィッドの子供を妊娠した
2) クレールは自分の気持ちに気付いたけど、もとの旦那のもとに留まった。ダヴィッドとは良い関係を保つものの、もとの旦那の子供を妊娠した
ってどっちとも取れるんだよね。
作品通じてクレール可愛かったなあ。自分に正直なときは良い表情で可愛いの。正直じゃないときは、冴えない表情になってて、可愛さ今一つ。この辺を台詞に頼らず演技でやれるって、やっぱりフランスの女優さんはうまいと思ったなあ。
ラストシーンはメイクもビシッと決まって、すごい可愛いのね。だから多分ダヴィッドの妻になったんだと思うよ。しかしそうだとすると、クレールの旦那いい迷惑だよね。いい人だったのに。
あとローラとクレールの子供の頃からこれまでを紹介するくだりがあるんだけど、これがセリフ一切なしで、それでも関係性がちゃんと解るっていう、すごい作りだった。
それとクレールが突然脱ぐのね。「え、ここで?」って感じでヌードやベッドシーンが入るんだけど、心と身体の話だから、あそこであのシーンは必要なんだな。
クレールを演じたアナイス・ドゥムースティエは可愛かったなあ。演技もうまいし、肢体も可愛い。
感じがちょっとミア・ワシコウスカに似てると思った。僕はこれ系の顔が好きなんだな。
フランソワ・オゾンやっぱり好きだ
ダイバーシティ、偏見、差別、といった問題をこんな風に描くのはフランソワ・オゾン、そう来るか、とおもしろく観ました。
一見仲良しにみえた夫婦に秘密が入り込み、夫の醜悪な偏見が露わになり、どうなるんだろうとちょっと暗澹たる気持ちで観ていたのだけど、ラストでスカッとした。
やっぱそうなるよね。フランスっていいな。
7年という歳月は少しずつ色んなことを変化させるのに十分な時間。
好みです。diversity \(^^)/
フランス映画の真骨頂!同質性に拘りがちな日本人が向き合わなければならないテーマ。洗練されたファッションにもウキウキ♪挿入歌もgood。
Dime con quién andas, decirte he quién eres.
日本車も良いじゃん。この作品のR15指定は必然、納得感ありました。
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