「低評価は嫉妬」トイ・ストーリー4 ワニ太さんの映画レビュー(感想・評価)
低評価は嫉妬
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賛否の分かれる結末であることは確かだ。
ただし、ここまで完璧に紡ぎあげられたストーリーライン、見事な映像・音楽を備えた本作に星ひとつはあり得ない。
個人的に低評価は自分の内なる心の声に従った行動をとったウッディへの嫉妬ではないかと思う。
自分は、過去に様々な選択(仕事・恋愛含めて)を行ってきた中で、「あの時に自分の心に従っておけば・・・」という経験が山ほどある。自分の心に従えなかった理由は、仕事での人間関係であったり、家族・友人からの期待であったり、世間体であったりと様々だ。正直、ウッディの自分の心に従った選択はとても羨ましい。
過去作から完璧に繋がれてきたバズとウッディの信頼関係と友情、特に、ラストシーンの「She will be alright (彼女は大丈夫だから )」には泣かされた。
二人の長い歴史があるからこそ、作中を通して心の声に突き動かされてきたバズは、ウッディの心の声を、言葉交わさずとも巧みに聞き取り、自分の希望と社会からの期待の間で揺らぐウッディの背中を押す。
こんな美しい話がありますか。
思うに、低評価はウッディの社会的期待を裏切っても自らの気持ちを優先した選択、そうした選択を肯定する素晴らしい知己・友情への嫉妬だろう。私も嫉妬してしまう。
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