「おもちゃと人生」トイ・ストーリー4 りゅうくさんの映画レビュー(感想・評価)
おもちゃと人生
最初は正直面食いました。前作で完結と思っていたので。
「本当のトイストーリー」という見出しには、一作目から見ていた方のどのくらいに共感が得れたのでしょうか。
一般的に、ほとんどのおもちゃは、子供と一緒に幸せな時間を一定過ごし、そしてそれぞれが最後(一部保管されたり、捨てられたり。)が訪れます。
おもちゃはそういった流れを全うすること普通とされているように思います。
前作で、ウッディたちおもちゃは新しい優しい持ち主に所有され、さらに長い幸せの時間を保証されたことから、その結末に幸せな気分で、満足されたかたがほとんどだと思います。
僕もそうでした。
4作目の本作も前作同様ファンタジーであるので、ウッディが主人のいない迷子のおもちゃになることを選択する結末に納得いかないかたも大勢いらっしゃると思います。
僕は20代だった頃、一作目をみて現在四十路を迎えて4を鑑賞しました。確かに20代で本作を鑑賞したらまた、違った解釈をしていたと思います。
ただ。今、本作を好感を持って受け入れる自分がいます。
一作目を見ていた若くロマンチズムに溢れていた自分が社会人経験を経て、リアリスト(よくも悪くも今も違ったロマンを持った!)になったと改めて実感しました。
古ぼけたおもちゃのウッディが新しい人生に希望を持って心を躍らせて飛び込む様に共感を覚えます。
これは、他者(ともだち)を敬うことは当然として、究極に、(古ぼけていても)本人の選択にこそ幸せとは何かを探すことができることあろうと示唆する、違うファンタジーアニメであると感じました。
私事ですが、4月から一般的に大企業と呼ばれるところを退職し、ほぼ自営業と言える環境に移りました。
正しいかはわかりませんが、「自主的に人生を生きる。」
このことの大切さを信じて、ウッディを祝福したいと思います。
いい映画だと思います。