「終始悲しい。」トイ・ストーリー4 おしんさんの映画レビュー(感想・評価)
終始悲しい。
最初の遊んでもらえないシーンから自分を犠牲にしてまでフォーキーを助けるシーン、最後のお別れのシーンまで最初から最後までずっとモヤモヤしながらそして時々傷つきながら観てた。
ウッディーの性格を考えると、みんなと離れ離れになる結末自体は「そっかウッディーはそれが幸せなんだね」とはなるけどやっぱりとっても寂しい。
シュガラ2の時と一緒って言われてるけどほんと、そんな感じ。仲間とのお別れ。新しい世界に飛び込む。自分の役割に負い目を感じたり責任を感じ過ぎなくていいんだ。そういうのはトイストーリーでやる必要あったのかなあ?
ずっと車で待っていたメンバーにはウッディーに何が起きたか、彼が何を見たか何もわからない状態で過去に仲間だったボーと帰ってきていきなりお別れでそれで良かったのかな…ブルズアイは3でも最後までウッディーについて行こうとしてたのに今回はあっさりと別れたね…
きみはともだちを聞くと、ウッディーとバズがもう相棒としてそばにいれない事が悲しくて泣いてしまう。
まずボニーはなんでウッディーの存在を蔑ろにしてたの?フォーキーを作る前からあんまりウッディーで遊んでないシーンを見て、うーんまあ女の子だし…?とも思うけど3で「あたしのカウボーイ人形!」って言ったじゃん。あれはなんだったの…
そしてアンディーは大学にも連れていこうとするくらい大切な大切な存在で、覚えてないくらい小さい頃からの相棒だったけどボニーを信じてウッディーを託したのにウッディーだけ居なくなったことを知ったらアンディーは傷つくとかいうレベルではないのでは?大学に一緒に行った方が、もしかしたらウッディーは幸せだったのかもしれないしアンディーに子供が出来たらまた遊んでもらえたかもしれないのにな…
まあもうそんなこと言ってられないけど、今回見てて「あ、ウッディーの中で本当の持ち主はアンディーしか居ないんだな」って思えたなー。だから足の裏に書かれたボニーの名前を大切そうに見ることはなかったし、迷子のおもちゃであることを選んだのかもしれないね。
1~4まで通してウッディーは自己肯定感が低くて承認欲求が強いよくいるメンヘラ(?)だなあって思ってて、1は保身のためにバズを助けてるし、2はアンディーが大人になってもお前を必要としてくれるか?ってプロスペクターに言われて、だったら長く必要とされる博物館に行こうって考えを変えたし、3ではアンディーに必要とされてる(自分だけ大学に連れてってもらえる)から意地でも家に帰ろうとしてた。
そして4でボーの所に残ったのも、自分はボニーに必要とされてない!って言う強い思いがあって(実際そう発言してたし)アンディーの家で、好き同士だったボーと再会してしまったらそりゃ愛してくれてるボーと一緒に居るよなって。
結局1番必要とされる場所に行こうとしてる性格ではあるんだよな。めちゃくちゃ自己中だし笑そこが人間味が強くて好きなんだけどね!私はそうやって解釈してる。
自分なんか必要とされてない、だから自分が犠牲になっても仲間を助ける。っていう思考回路なのかも… だから今回の結末、ウッディーの決断を否定しない。
ただ、まじで、ほんとに1番見てて悲しくなったのはウッディーのボイスボックスが奪われたこと。もう音はならないしあの後ろの輪っかもなくて、今まであれにどれだけ助けられててあれがウッディーのアイデンティティーの一つだったことか…思い出すだけでほんとに泣ける。2の最後飛行機から降りるシーン私は忘れてないからな…
50年代に作られたおもちゃなのにボイスボックスも壊さず、腕が取れてかけても自分で縫い直すくらいアンディーにとっっっっっても大切にされてたのにその中身を渡してしまって良かったの…?ギャビーの生き方も悲しいけど、流石にそれはダメじゃ…ウッディーの声がどんどんおかしくなって目が覚めたら背中に縫い目だけが残ってたあのシーンだけは本当にでトラウマだしあのシーンは二度と見たくない。マジでここだけは1番許せなかった。
大きく話の流れ的に見ると別にああウッディーはそういう決断をしたのねって言う感じで終わるけど小さなところ言ってくとキリがないくらい嫌なところが多かった。新キャラばっかり出されていつものメンバーが車に置き去りだったしもっと出てきて欲しかった。バズも2や3はどうしたらいいかちゃんと自分で考えて動いてたのに今回どうした?内なる声を聞けとか言って考えること放棄してボイスのボタンだけ押して行動してたの見てなんか凄く幼稚というか、違うキャラに見えた。本当の心の声はウッディーについていこうとしてたじゃん。だからボタン何回も押してたんでしょ?なんでそのままついて行かなかったの。
いろんな人が言ってるけど
最後に喋っちゃったのもえぇ…って感じだったし。
1でやったおもちゃのルール破るのとは訳が違うじゃん。
言い始めたらキリが無さすぎる 。
映像やCGの技術はとても素晴らしいし、話も先が読めなくてハラハラしてわくわく観ることが出来た。もう一度観に行きたいと思える映像を作ってくれたのはありがたいけれど総合的には悲しくなってしまった…終わったあとエンドロールの時もずっと呆然としてしまった。
観終わったあと心にどこか、穴が空いた気がした。
評価を低くしている人は結末やストーリーに文句を言っているのではなく、過去のトイストーリーとの食い違いやキャラを大切にされていないあの演出に怒っています。