「◎演技 △演出 ○ストーリー」幕が上がる だいぢんさんの映画レビュー(感想・評価)
◎演技 △演出 ○ストーリー
映画全体は王道の構成でしたが、
特に泣かせようとするストーリーでもなければ
恋愛要素みたいなものもないし
ただただ、青春に打ち込むというストイックな内容でした。
演技は非常にうまいです。
元高校演劇の女王という難しい役どころをこなした黒木華さんが素晴らしいです。
全体的に淡々とした内容でしたが、ムロツヨシさんが上手に笑いを取っており
ひとつのアクセントとして良かったです。
ももクロに関しては演技は驚くほど上手かったです。
他の方も書かれていますが、本当にびっくりしました。
実はももクロの替え玉が演じているのでは?
と思われても仕方が無いくらい良かったです。
主役の百田さん
最初は大丈夫か?といった雰囲気でしたが後半に行くにつれてぐんぐん上がってきます。
映画のストーリーともマッチしています。
ゆっこを演じた玉井さん
中西さんとのシーンで見せる表情は本当に素晴らしい。
ももクロの中では一番演技に華がありました。
がるるを演じた高城さん
正直演技は微妙でした。
この映画の中で一番演技が下手だと思います。
特に下手なのが他の出演者が喋っているシーンでの表情作りです。
でも、この子の演技が下手だから映画が損なわれるという感じではありません。(重要なセリフはありません)
冒頭シーンなど天真爛漫なキャラで、正直演技ではなく素の状態を撮影していると思いますが
そういったシーンは非常に楽しかったです。
明美ちゃんを演じた佐々木さん
可もなく不可もなく、そつなくこなしているといった感じです。
ただ、その分だけ面白みが無い、目立たない演技になっていると感じました。
中西さんを演じた有安さん
ももクロの中では抜群に演技が上手いです。
ももクロ加入前に様々なドラマや映画を演じてきた事も影響しているかもしれません。
ただ、非常に残念なのが声がこもっていて何を言っているのか分かりにくいシーンがあります。
もっと発声が良くなれば最高の女優になれると思います。
映画の演出はももクロをイメージさせるものが随所にあります。
正直、女優の完成度があまりにも高すぎるため
そういったアイドル映画的な演出が足を引っ張っています。
たぶん、監督も当初はこれほどまでにももクロの演技が上達するとは思わなかったのでしょう。
映画後半になってくると、そういった演出がどんどん無くなり演技力で見せていく形になっています。
そういった意味では後半にかけて一気に面白くなってくる作品ではないでしょうか?