「私は今でも、世界を変えたいと思っているのですよ」杉原千畝 スギハラチウネ shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
私は今でも、世界を変えたいと思っているのですよ
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映画「杉原千畝 スギハラチウネ」(チェリン・グラック監督)から。
鑑賞後、走り書きで書いたメモを眺めてみると、
やはり「世界を変えたいと思う」がキーワードとなって浮かぶ。
「世界を知れば、日本をもっとよく国に、素晴らしい国に」という、
熱い想いで、障子越しに寝ている(はずの)友人に向かって、
「なぁ、お前は世界を変えたいと思ったことがあるか?
俺は常に思っている」と言い切るシーン。
また、初めて自分の名前を正しく読んでもらった女性と結婚し、
その彼女が訊ねる。「ねぇ、千畝(チウネ)さん、
あなたは今でも世界を変えたいと思っていますか?」の問いかけに、
間髪入れずに「常に思ってる」と答えるシーン。
そして昭和40年、当時スギハラに助けられた人の1人が、
その時のお礼を言いたくて28年間も探し続け、モスクワで再会。
「居場所を見つけたのですね」と喜ぶと「いいえ」と呟き、
「私は今でも、世界を変えたいと思っているのですよ」と語り、
静かにフェードアウトしていくシーン。
幾つになっても、どんな場面でも、日本のために
「世界を変えたい」と考え、その信念を曲げなかった彼だからこそ、
今でも、世界で語り継がれているに違いない。
彼の残した戦時中の業績よりも、その信念に拍手を送りたい。
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