Mommy マミーのレビュー・感想・評価
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映画史に刻む
まずは、何と言っても画面構成が綺麗だ。ドラマの中に埋め込まれた芸術性の高い構図は、そこまで意識させないちょうど良い塩梅で、ドラマを形作る重要な要素になっている。
そして、音楽。ドランと言えば選曲が上手くオシャレで有名だが、今作も間違いない、いや、今作こそが、その手腕を最も発揮されているのではないだろうか。
芸術性の高い構図にオシャレな音楽。これだけを聞けば、青臭くわかる人だけわかればいいなんて宣う、逆にクソダサい映画を予想してしまうが、そうならないのがドランが若き天才だといわれる所以だ。
才能あふれる俳優陣を牽引し、解釈が分かれる難しい問題を、親子の普遍の愛にまで引き上げている。ちゃんと物語が、主題が先にある。
スクエアという狭い画角の中で繰り広げられる、狭い世界の物語。スクエアからビスタになった瞬間は永遠に語り継がれるべきだと思う。
その昔、故伊丹十三監督がマルサの女を作る際に、画角をスタンダードにしたのを思い出した。
是非とも映画館で見てもらいたい。
ん〜っ⁈ どう? 別にが後から…
最初のイメージとは掛け離れて… ラスト手前の(勝手に俺の中のイメージ)アン・ルイス母親の名演の素晴らしさと,(また勝手なイメージ)阿川佐和子?のなんで,その打ち解けぶりと、(怒られるだろう⁉️)香取慎吾?風の息子のやり取りは、最初は何処が?とか,何?なんて思ったりしちゃったが… 後からジワジワと…
軽やかにスクリーンで遊ぶ
なるほど去年のカンヌは、2人の恐るべき子供たちの軽やかな遊戯に賞を与えたのか……と妙に納得しながら、作品を観る。
一歩間違えば、見るも無惨なことになりかねない画面も、精緻に構築され美しく意味をなす。なんて贅沢な遊び。そして、そんな遊びを息を張りつめ観るのは特別な快楽。
施設入りは、仕方ない。
母親にしてみれば、それが希望なのかもしれないが、鑑賞後の率直な感想。
複雑な心境で、けっこうリアルな気持ちで鑑賞したが、普通の施設で、加害者になっていまって、追い出されたのに、一緒に暮らすのはちょっと無理だろう。母親もセリフで言っていたが。
うまくやっていたかもしれないが、
隣人の協力にも限度があるし。
母親も働かなくてはならないし。
恐らく、かなりの自由が制限されるであろうけど、誰にも迷惑はかからない、命あってのことを考えると、S-14法案を発動させたのは、妥当な判断だと思う。
母親でさえ危なかったシーンもあったから。ましてや、自殺未遂も。賠償請求も脚下されるのだろう。
しかし、あの弁護士?何考えてんだか、あんなカラオケ店に連れて行くのはどうなんだろう。案の定の展開になりやすいことぐらい予想できるだろう。歌っている息子のチョイスした曲をウケないと指摘する前に、あんたのチョイスした店が間違いだろとツッコミ入れてしまった。
ストーリーにあまりにも観入ってしまったので、正方形からの画面の変化は、あまり気にならなかった。深く考えなかった。
出演者は、かなりのリアル熱演!!力作!!
不思議な画法
話題の若手天才監督の作品を、初めて観ることができた。内容としては面白かったけど、監督の素晴らしさはまだわからない。
ストーリーは文句なしに面白い。3人の登場人物の誰ひとり自分とは似ていないけど、全員に感情移入もできる。画のサイズが独特だったのだけれど、これはADHDを抱える息子Steveの(心身両方で)視界の狭さを表現していてのちに広がるんじゃないかなと思ったのだけれど、もしそれが監督の意図であったのなら、一人称で語らない外から見る物語なのには合わない気がした。彼の視界ならば、彼の視点で描いて欲しかった。あとパラレルワールドの意味はどこにあったのか。いまいち活きていた気がしなかった。
ただ前と全然違うという評判だったので過去作も観てからもう一度判断しよう。
グザビエと言えば
多動性なんとか障害の少年とその母親の「奮闘記」。こう言ってしまうとなんだか教育テレビっぽい臭いが漂うのだが、多くの日本の観客にとってはそう見えてしまったのではなかろうか。
ここに出てくる母親の、その人自身の未成熟な姿に、多感すぎる息子を持ったシングルマザーへの同情は沸かない。キーホルダーをじゃらじゃらと必要以上に繋げているその母親の子供じみた姿は、おそらくカナダや他の欧米の観客の目には奇異なものとして映るに違いない。
ともに成熟を拒むこの親子の理解者が吃音に悩む元教師というのも、だからとても自然なことなのだ。この三人は、自分自身が周囲への壁を作っていて、そのために苦しんでいる点で似たもの同士だ。
ところが日本の観客にとっては、さほどに変わったところがあるようには思われないのではないだろうか。なぜなら、「かわいい」小物やアクセサリーで生活を飾り付ける大人は、日本社会ではむしろ普通の存在で、この母親への眼差しはむしろ共感を伴うものになるはずだからだ。携帯電話、バッグ、果てはわが子まで、「かわいい」記号で埋め尽くされた光景を思い出してみれば分かる。
グザビエ・ドランの斬新な映像云々といった評には感心しない。スローモーションで満ち足りた心象を表すことなど、まさにTVドラマ的である。特に近年のフランス語圏において、新たなスター作家の不足に悩む映画界が大きな期待を寄せるのは分かる。
だが、グザビエと言えばロマン・デュリスなのだ。温かみのある表現の中に、個人の力ではどうにもならない現実を描き出したセドリック・クラピッシュの3部作なのだ。
じわじわ映画
才能とか、センスとか、よくわからない自分だけど、それでも心に残るシーンがいくつも。特にあのシーンはとてもよかった。
時間が経ってじわじわ来る。
リアリティがありすぎて目を覆いたくなる場面もあるけど、それが表現力ということなのかも。
特に主演の子がよかった。
ADHDの16才の息子と、そのファンキーな母親、その向かいに住むメ...
ADHDの16才の息子と、そのファンキーな母親、その向かいに住むメンタルな理由で休職中の高校教師の女性の話。カナダ出身の注目の若手監督グザヴィエ・ドランの作品で、画面が正方形だったり、いかにも僕は新鋭です的な演出はあるけど、話の内容はある意味普遍的。良かったです。
「愛」でしかない
シングルマザーのダイアンと、ADHDの息子スティーブ、吃音症に悩む隣人カイラ。
全力を超えた、命をかけたぶつかり合い。怒鳴りあうシーンも多く、一瞬たりとも目が離せない。でもそれは相手が憎いからじゃなく、愛しているが故のぶつかりあい。
「愛してるんだ、わかってくれ…」そんな悲痛な叫びが聞こえてきそうなほど。
全てがうまくいかなくて弱音も吐いてしまうけど、「私たちには愛しかない」と。
ラストシーンは、爽快そのもの。 今年見た作品の中でも上位に入る。
グサヴィエ・ドランの才能
彼はファッションで人物の感情を表現していると感じました。卓越した使用楽曲のセンス、スクリーンサイズを変更する演出は勿論のこと、新たな映画を生み出そうとする彼の挑戦が過去の作品からも伝わってきます。新たな映画の一時代を築こうとする彼の若々しい情熱から今後も目が離せないでしょう。
スティーヴの暴力的な行動の根底には、母への一途で狂おしい程の愛があったのでしょうか?
息子と傷つき涙しながら向き合う母の姿はたくましく、美しく、印象的でした。
ホームアローンのオマージュが母と子というテーマも相まってお気に入りです。笑
期待外れ
母と息子の葛藤というテーマは個人的に凄く関心のある題材なので、期待していたのだけれども、生理的に合わなかった。登場人物の誰にも最後まで共感できないままだったのがきつかった。スタンダードとビスタのスクリーンサイズの変化も演出意図は分かるが技巧が鼻につく感じで途中からかえって興醒めしてしまった。
不器用で生々しい親子愛
発達障害の息子と、精一杯息子を支えようとする母。
互いに愛し合っているのだけど、どちらも自分勝手で不器用すぎて、傷つけあってしまう。
貧困だったり障害だったりで、世の中上手く渡れない親子の話。
二人の関係性や、もがく姿がとても印象深い。
親子って何だろうね。
最初画面比率がナンダコリャでしたが、段々と意図が見えてくるとなかなかナルホド。
なんか今までとは少し違った感じ それに1:1の比率の画面が最高だっ...
なんか今までとは少し違った感じ
それに1:1の比率の画面が最高だった
ドランの作品はいつもお洒落で服装とか音楽がすごい好き
今回も素敵だった
Mommyは愛か希望かっていうのが サブテーマのようになっているけれど 私は愛があるから希望も持てるんだと思った
とりあえず映画観てる最中にすでに もう一回映画館で観たいと感じた作品
Xavier Dolan 監督の現時点での最高傑作!
グザヴィエ・ドラン監督の作品は3作目の「私はロランス」を1年以上前に観ましたが、その後少し空いて、最近になってドバッと勢いで(!)観賞しました。
ドラン監督の心のどこかに多分、母親への満たされなかった愛と、それ以上に今になってだからこそ満たしたい愛情があるのだろうなと気づきました。
ストーリー展開と言い、使用している音楽のセンスと言い、もちろん映画としての質感や俳優陣の役どころなどどれをとってもドラン監督の最高傑作だと思います。( 敢えて内容には触れません。映画館で自身と対峙しながら見つめて観て下さい。)
【追記】
彼をゲイだからこそ素晴らしい感受性で映画を作成しているという方々がおりますが、それは見当違いも甚だしいというものです。ゲイでも無骨で感受性のない方々はたくさんいると感じますので。
観入った
連日 遅かったので 睡魔に勝てるか不安だったけど、ばっちり引き込まれました。
障害をもつ 親子関係。愛を沢山感じるけど、素行が悪いし 口も悪い^_^;結局は 親子だから 似るだろうけど…
音楽もまた良かった(^ ^)
観にくい
ADHDイコール暴力的ととらわれ兼ねない少し危険な描写が気になったけど悲しい親子愛を表現した佳作。向かいの先生が又良いアクセント。ただ、1:1の画面は観にくい。観ていて時々モヤモヤした。変なことせずに中味で勝負すれば良いのに。
究極のマザコン
スティーブはほんとどうしようもないやつだけど母親がそうさせてしまったんだなというのが率直な感想。スティーブの言動よりも母親の言動にイライラさせられた。彼がああなってしまったのは父の死?持って生まれたもの?環境?いろいろ可能性があるだろうがやはり母親が彼とちゃんと向き合ってこなかった結果がこうゆう結末を生んだのかなと。
この監督はかなり評価されているらしく観る前にハードルをかなり上げてしまって挑んでしまった。
結果悪くはないが、響いてくるものもないのが率直な感想。若くしてってところで多少なりとも加味されている部分は絶対にある。撮り方とか音楽の使い方が独特でこの監督の色は確かに感じる。が特段人にすすめたいとは思わなかった。
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