Mommy マミーのレビュー・感想・評価
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親として
冒頭から画面が小さくて、「ワイド画面に対応してないのか?」とか思いながら観てたら、後々意図的な作りだと分かり、それや音楽の使い方も含めて非常に凝った作りの映画でした。今までであまり観た事のない演出多数で、話に入り込むより作りに驚く映画。
この映画はこれが売りなのかな。
話は所謂問題児の息子を抱えた母親の苦悩。そして国の制度に翻弄されていく母子。しかし母は強し。息子は母の愛情が冷めるのを心配しながら、母は息子を「特別な存在」と愛し、何とか自力で育てていこうと努める。
自分も親として、子どもへの愛は無限だ。冷めることはないと思う。しかしスティーブの様な問題児となった場合でもそれは言えるのか。それは誓うものではなくて、その時次第だと思う。でも、子どもがそれだけ間違った事をしても、親としては常に味方でありたいと思ってます。
強き母の映画
母の日にて鑑賞。発達障害を持つ息子(軽度ではある)が抱え、起こしていく様々な問題や苦悩を、心を折られそうになりながらも、愛をもってしっかりと受け止める母の姿に感動する。その愛が一方通行ではなく、息子もまた母を「誰よりも大切」に思っている、その親子愛が涙を誘う。互いに不器用で、すれ違って自殺未遂までに発展してしまうが、最終的な母の決断は簡単には理解できないものだろう。
個人的には隣人のキャラクターがとても好きだ。彼女がこの家族に与えた影響、彼女が与えられた影響はとてつもないものだろう。彼女が家族と話している時よりも、彼らと会っている時の方が楽しそうで、饒舌になっていると感じたのは私だけだろうか。3人でダイニングで写真を撮るシーン、あのシーンほど幸福感に溢れたショットはなかなかないだろう。そんな愛すべきキャラクタなだけあって、ラストの引越しを告白するシーンは、両者の心情が痛いほど伝わってきて、胸が張り裂けそうになる。
グザヴィエ・ドランは選曲もよく、oasisのwonder wallは信じられないくらい映像とマッチしており、あのアコースティックギターの音が鳴った瞬間、震えた。
絶句…
ちょっと前から気になっていた作品だったので鑑賞したが、鑑賞時に何度も鳥肌が立つ映画だった。
まずこの作品の素晴らしいのはグザビエ・ドラン監督の演出であり、独特な映画の雰囲気を醸しだしている。それに加えて音楽もかなり良く、映像にマッチしていた。ほぼ全シーンで画面両サイドをカットした映像で、ダイアン、あるいはスティーブの気持ちが解放された瞬間に両サイドまで映像が広がるという演出は見事だった。アングルも素晴らしく、キャストの心情が良く伝わった。
ストーリーとしてはラストが全く読めず、常に鑑賞時は不思議な感覚に陥った。こんな映画は初めてでとにかく見入ってしまった。結婚し、子供が出来たら親は子をずっと愛する、そして子も親を愛する。でも、子供は成長するにつれ、親から離れ、親からの愛情の一方通行になる。その点がまだ若い私の心にとても響いた。
大好きな作品となった。
オレ 3 一般 3かな 玄人受け、好き嫌い多い 映画通なら言いそう...
オレ 3
一般 3かな 玄人受け、好き嫌い多い
映画通なら言いそう 4独特の映像
ヒューマントラストシネマ有楽町を初経験
映画の内容のせいもあるが、女性が多い映画館。自分の学生時代で言えば、ぴあで解説される映画ではなく、シティロードで取り上げられる映画が多そう。
絶賛
文句無しの5つ星。
言動、感情表現の一つ一つが派手で突拍子もないようにに見えるけれど、なぜかリアリティーに満ちてる。
スティーブのスケボーカットは絵も美しく、可愛さの極限。
ラストのゴリラ顔で涙をこらえるダイアンの強さといったらない。すごく勇気づけられる。
主題歌もメッセージがピッタリハマっていて最高。
ADHDに対する恐怖に近い思いは抱いた。ただそれに真正面から対峙する2人?3人?の姿がもう、ずっと見てたくなるような痛々しさで。
病院に入れたのは希望を持ってるから。
ラストシーンは二人が死んで終わるとばかり思ってたけど、そんな生温い許し方をする訳がなかった。
希望と絶望はすごく近いものだと思い知らされた。
Amazign
This is literally awesome movie. It is sophisticated in terms of style of taking this movie and also the content. I strongly recommend anybody watch this
センスを感じる
この監督、とてつもない才能をお持ちだ!
見終わった後にまず思ったこと。
映像の撮り方だったり、演出だったり、なんだか節々にセンスを感じた。
スティーブが気持ちよさそうにスケボー乗ってるシーン大好き。
「私は負けない」そう話したダイアンの、カイラが去った後の表情に胸が締め付けられた。
もっとこの監督の作品を観てみたい!と思いました。
画角の遊びが素晴らしい スティーブの心情に合わせて画面が広がったり...
画角の遊びが素晴らしい
スティーブの心情に合わせて画面が広がったり狭まったりする様は観客をぐっと作品に引き込みます
親の愛し方は様々ですが、あまりに強烈で儚い親の愛の形の1つを目の当たりにしたような感じです
重たい内容ですが見る価値は十二分にアリです
悪童っぷり
ADHDは置いといたとしても序盤の発狂に罵り合いの場面はダイも負けず劣らずでハラハラする。
"Oasis"が流れベタだなぁと思いつつもスクリーンサイズが拡がり世界が広く感じる瞬間に胸が熱くなりヤラれた!と目頭が熱くなった。
息子の成長する姿を想像するシーンはとても綺麗で流れる曲も素晴らしく涙が止まらない映画の中のPV的、雰囲気が素晴らしくコノ勢いのまま終わっても。
ただラストの脱走する生き生きとした表情に愛着を悪童っぷりが最高です。
カナダ映画で全編フランス語。1:1画角がたまにフルスクリーンになるが結構気づかなかったり
発達障害の息子を持つシングルマザーの苦悩。カイラが地味なのになんか色っぽい。
青空をはじめ外の景色がとてもきれいに撮れているのと音楽がいい
くじけそうになった時に思い出したい
現実の厳しさを思い知らされる。障害なんだから、病気なんだから、本人にもどうしようもないんだから、だから、どうしたらいい?自分が母親の立場だったら投げ出すんじゃないか、とこんなふうに思って自分にぞっとした。くじけそうに鳴ったとき、最後のダイアンの力強い言葉を思い出そう。ダイアン、カイラ、の顔立ち、表情がとても印象的。
正方形の画面で描かれる狭さ
途中まで見ていて、これはきっとハッピーエンドで終わるだろうと思っていた。だからなおさらあの終わり方は辛い。ダイアンはカイラに希望とか何とか言って笑顔で諭すけど、カイラが去った後の彼女から溢れる感情がすべてを語っている。
スティーブ、ダイアン親子の中に偶然加わったカイラ。彼女との出会いで画面は広くなる。この場合はスティーブの視野と言ってもいいだろう。
3人で並んでるシーンは印象的に描かれていて、世間と戦っているようにも見えた。
本当にこういう生活があったらどれだけ大変だろうかと思う。ダイアンの決断も分からなくはない。しかも彼女は希望を選んだと言っていた。
好きなシーンはスティーブがダイアンにmommyのネックレスを盗むシーンの前。音楽が秀逸で、色も考えられてる。すごく綺麗。全体的に流れる音楽がすごく良くて、スティーブの中にある純粋さとかが音になったような、綺麗さがある。
新しい演出なんだけど、どこか古き良きものを感じる作品でした。
愛とは?希望とは?私なりの答え
ルック ◯
シナリオ ◯
アクター◯
デプス◎
ラスト◯
オススメ◯ (人によって変わる)
本当に人によって評価は変わると思います。
愛とはなんなのか?愛と希望を持つことは大切。だが、どれか1つを捨てるとなるど、私ならどうするのか..... その選択肢を責められた時、どうするのか。
選択肢1つで人間は変わる。
この作品は答えが人によって違うと思うが、私なりの答えを探してみる。
グザヴィエ ドラン監督天才か!
撮影した時が25歳?でこのクオリティは鳥肌立ちました!
1:1画面面白いです〜新しい感覚の映像。役者の表情などが見やすくなった。何かしら意味のある撮影法なのかなと思った。いや〜考えさせられましたよ、いろいろ、これを見た後にカナダのs14法案という法律があった法がいいのか。なかった法がいいのかは、是非観てから決めてください。
この画角は面白い
1:1の画面。
これに詰め込まれている世界。
広がっていく時の解放感は良かった・・・・
確かに難し問題だ。
これをとり上げるのは良かったと思う。
が、やはり釈然としないままに終わってしまった。
ハッピーエンドは難しい
心を激しく揺さぶる、グザヴィエ・ドランの圧倒的才能
複雑な人間関係の中にある激烈な感情の揺れを表現することにかけて、やはりグザヴィエ・ドランは現代でトップ・クラスの才能だという思いを強くする。
クローズアップを多用し、1:1のアスペクト比(正方形)の映像を用いることでより一層強調される、各登場人物の豊かな表情。喜も怒も哀も楽も、あらゆる感情の全てが生々しく親密に画面に映し出されていく。
ポップ・ミュージックの使い方も素晴らしく、オアシスの「ワンダーウォール」もさることながら、ラナ・デル・レイにも痺れた。母と子、愛と憎しみ、生と死。あらゆる対比が観る者の心を激しく揺さぶる快作。
よかったです
1:1から画面がひろがった時の解放感が忘れられません。おお、すごい広がったぞ、と。青空が気持ちいい。
廊下から部屋が撮られてるその距離感がなんか良かったです。いちいち考えて撮影されてそうだなあと思いました。
おふとんに埋もれるときのスローモーションもよかった。
回想の部分のうっとりしてしまうような素敵な映像から現実にしゅっと戻る感じがなんだかせつなくてうううん、となりました。
私は今まで映画をみるときどうしてもストーリーばかりを追ってしまったり意味を求めてしまったりするから、迷子になった時すぐにわからない、おもしろくないと思ってしまいがちだったけど、途中で「映画って写真と違って《動く》ってことや音の雰囲気や光の感じ、画面の切りとり方などを味わう芸術の一つなのかな」って自分なりに気付けたのが収穫でした。
もっと共感できたり納得できるところがあったら安心感があったとは思うけど、感情移入がそんなにできなかったからこそ、《映画》というものを味わえた気がします。
何だかわからないけどすごいものを観てしまったという衝撃がじんわり残っています。わたし的には母と子のヒューマンドラマというよりかは一つの芸術品としたほうがしっくりきます。
一回観るだけでは勿体無いので、今度は最初っから隅々まで楽しむためにもたくさん観たいです。
4.0 愛がテーマの家族の絆の物語。そんな物語だけど安っぽさが一切...
4.0
愛がテーマの家族の絆の物語。そんな物語だけど安っぽさが一切なくて終始センスのある映像や音楽だった。グザビエ・ドランのような若い人ではないと作れないと思う。スクリーンの変形には驚いた。斬新で独創性があると思った。もう一度見たい。
グザヴィエ・ドラン作品、次回にも期待
昔も発達障害を抱えた人は居ただろうけれど、昔と違って現代社会には居場所がない。こういう家族はどんどん増えるだろう。
どうしようもない生きづらさ。
そこには悪気はない。
極めて素直な親子が社会の中でもがき続ける。
他者が偏見のメガネを外せば、その2人の素直さに惹かれるのはごく自然だけれど、付き合い続けることは自分の心身にもリスクを伴う。
どうしようもない生きづらさが広まっていく。
現代はそういう時代。
そういうことが社会に存在することを知らずに過ごすことは可能だし、気づいても目をそらして生きていくことは可能な現代。格差社会を物心両面で解消するにはこのような映画で社会認知を高めるのはとても効果的。
グザヴィエ・ドランの着眼点・演出は素晴らしい。
彼の次作に期待しています。
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