劇場公開日 2015年4月25日

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「暗さと、すがすがしさと、」Mommy マミー バステトさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5暗さと、すがすがしさと、

2020年1月30日
iPhoneアプリから投稿

そうだよね。
そうだよね
と、思うというか。

ADHDとか、障害の有無に関わらず、

ただでさえ、人間って、難しい。

一筋縄じゃない。

ひとつの事象に、ひとつの感情
ではない。

序盤の方でのメッセージ

「愛があれば、なんとかなる
というわけじゃない。
愛情があっても、どうにもならないこともある」

これが、この映画のテーマともいえるのかな。

そしてこのテーマは、
障害者の子と親、という関係のみならず、
家族、恋愛、友情、仕事相手...

どんな人間関係においてだって言えることだ。

スティーブは、
感情の出す量、
伝え方、抑え方、
それをコントロールするネジを
人よりも、グングン回す。

この世界で生きるには
窮屈だよね。
きっと、スティーブにもピッタリの
世界があるはずなんだけど。

この地球では、そのコントロールネジの幅が
そんなに回らない人の方が多いから。

愛情のあまり、
強く抱きしめても
相手に「苦しい、痛い」と思わせては、
それは愛ではないと
受け取られてしまうのかもしれない。

相手にとって、
ほどよく、心地よい力具合で抱きしめることが
愛、なのだろうか。

わかんないけど。

自分の心地よい「愛のでかさ、強さ」が
同じように感じれる相手だと
ベストだけどね。

ほどほどの価値観って、
人それぞれだから

難しいし、
だから面白いし、複雑だね。

そんな、
「人間って複雑でシンドイけど、
素晴らしい時間も、あるんだよね。」

を、繊細に、そして大胆に、
表現した監督は、
すごいね。

音楽の入れ方も、好きでした。

cris