関連ニュース
-
カトリーヌ・ドヌーブが群馬の居酒屋で息を引き取り、お盆を体験する亡霊役 日本文化を愛するエリック・クー監督が「死後の世界」描く
2024年10月30日 -
「スパイダーマン4」新監督に「シャン・チー」のデスティン・ダニエル・クレットンが浮上
2024年9月16日 -
あなたが好きなドラえもん映画は? 映画.com&ユーザーおすすめ20選
2024年9月15日 -
【「熱烈」評論】暴力ではなく踊るバトルで解決するという“ブレイキン”に感嘆する!
2024年9月8日 -
香取慎吾、「24時間テレビ」SPドラマで萩本欽一のマネージャー役「欽ちゃんはすごい存在で、大好きです」
2024年8月24日 -
映画「陰陽師0」高橋留美子、貞本義行ら日本を代表する漫画家たちによる応援イラスト&コメント披露
2024年4月10日
映画レビュー
托鉢僧がただスローモーションで歩く、ただそれだけなのに数分で虜になる不思議な魅力を持った作品
東京国際映画祭での鑑賞。ツァイ・ミンリャン監督の盟友であるリー・カンションが真っ赤な僧衣を纏った托鉢僧に扮してただただスローモーションで歩く様を長回しで撮影する“ウォーカー”シリーズの1作。『西遊』はフランスの街角や地下道をただ歩くだけ。日常風景がリー・カンションによってわずかにかき乱される様子をただただ眺めることは物語を目で追うことに慣れている身には相当な戸惑いがありましたが、だんだん慣れてくるとロングショットの街並みにリー・カンションを探したり、突然街に現れた異様な光景にあからさまな警戒心を示す大人達、好奇心が抑えられなくて周りをウロウロする女の子、リー・カンションの背後で動作を真似し始める暇そうなオッサン等様々な人達が登場するのをニヤニヤしながら観察したりするのが楽しくなってきます。併映されたのは同じく“ウォーカー”シリーズの短編『水の上を歩く』。こちらはマレーシアの歩道やアパートの廊下を歩く作品。
上映後に登壇したのは“ウォーカー“シリーズは美術館での上映を意図した作品で映画館で上映されるのは感無量と語るツァイ・ミンリャンとスローモーションで歩いている間は早く監督がカットと言ってくれないかなと考えていたと語るリー・カンション。二人が明かす撮影秘話が非常に面白かったです。“ウォーカー”シリーズは現在全部で9作あるとのこと。是非全作品観てみたいです。