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映画レビュー
托鉢僧がただスローモーションで歩く、ただそれだけなのに数分で虜になる不思議な魅力を持った作品
東京国際映画祭での鑑賞。ツァイ・ミンリャン監督の盟友であるリー・カンションが真っ赤な僧衣を纏った托鉢僧に扮してただただスローモーションで歩く様を長回しで撮影する“ウォーカー”シリーズの1作。『西遊』はフランスの街角や地下道をただ歩くだけ。日常風景がリー・カンションによってわずかにかき乱される様子をただただ眺めることは物語を目で追うことに慣れている身には相当な戸惑いがありましたが、だんだん慣れてくるとロングショットの街並みにリー・カンションを探したり、突然街に現れた異様な光景にあからさまな警戒心を示す大人達、好奇心が抑えられなくて周りをウロウロする女の子、リー・カンションの背後で動作を真似し始める暇そうなオッサン等様々な人達が登場するのをニヤニヤしながら観察したりするのが楽しくなってきます。併映されたのは同じく“ウォーカー”シリーズの短編『水の上を歩く』。こちらはマレーシアの歩道やアパートの廊下を歩く作品。
上映後に登壇したのは“ウォーカー“シリーズは美術館での上映を意図した作品で映画館で上映されるのは感無量と語るツァイ・ミンリャンとスローモーションで歩いている間は早く監督がカットと言ってくれないかなと考えていたと語るリー・カンション。二人が明かす撮影秘話が非常に面白かったです。“ウォーカー”シリーズは現在全部で9作あるとのこと。是非全作品観てみたいです。