ナイトクローラーのレビュー・感想・評価
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現実社会と報道と自己顕示欲が織りなすサクセスストーリー
映画好き以外あまり知名度のないタイプの映画ですが、
ファーストディで1100円ということもあって、平日の昼間の回なのに満員!
本作は、職を求めるうちに「パパラッチ」と呼ばれる報道カメラマンになった男が、マスコミの世界でのし上がっていく姿を描いたサクセスドラマ(!?)で、
2014年度の米国アカデミー賞脚本賞にノミネートされています。
主人公は、真面目で努力家で勤勉、そして、知識が豊富で頭がキレる。
頭でっかちでリアル社会との関わり方がわからない秀才オタクって感じです。
そのため、自己顕示欲が非常に強く、知識をひけらかしたり、相手より優位な立場に立ちたがる。
反面、犯罪に対しての意識が低く、特ダネのためなら何でもやらかす。
あちゃちゃなことも、顔色ひとつ変えずに平然とやりぬく。
それはどれも、現実社会と自分の行動が地続きになっていない様子。
そんなダメ人間なハズなのに、
巧妙な話術・交渉術のため、彼と関わる人は全員説得されちゃって、どんどん危ない道を進むことになっちゃいます。
ここで描かれるのは、
報道の恐怖と共に、アメリカの失業率の高さからくる、金のためならなんでもやらざるを得ない社会状況。
一部の所得者を満足させるための娯楽としての報道。
その報道の分だけ、低所得者に犯罪が降りかかる。
それを描いた映画を観て面白がっている観客。
ニンゲンに好奇心がある限り、この負の連鎖に終わりはないということです。
暗く重い、しかし引き込まれる
噂にたがわぬこの雰囲気
憎めない悪役
ハイエナのような主人公
いやはや何とも凄いものを見てしまった。
今んとこ今年ベストだ。
主人公の頭いい人特有の速い喋り。
効果音と音楽の上手い合わさり方。(劇中で演出の為に効果音を足していたように)
撮影もドキュメンタリー的で、自分が主人公の隣にいるような錯覚。すぐそばにいるのに、ただ見ているしか出来ないという絶望感。
出演している役者全てが素晴らしい。
脚本も素晴らしい。なにより、主人公が素晴らしい。
狂気が普通に生活しているのだ。
こんなに頭のいい奴なら、もっと別に成功の道もあったのかな、と思ったがそうはいかないのかな、とも思った。色々と考えさせられる。
ラスト、どうなるのかなー?と気になって見ていたが、そうくるか、という感じ。最初から最後までスリルが止まらない映画だった。
VAN社はVAN(付加価値通信網)value-added networkをVANで走る!!
VAN社 ならぬ VAN社会
VAN(トラック)ではない、 VAN(付加価値通信網)value-added
network
マイノリティが、付加価値通信網によって生きる社会。
メディアに巣食うマイノリティ。
残忍さを求める大衆。
疲弊した社会は、お互いがお互いを傷つけ合いながら、それでも、やめようとしない。
決して、何も解決しない映画。
ただ、気づきを与える映画。
問答無用の傑作!
題材が現場スクープの争奪戦なんで、かなりエグい(描写・心情とも)内容だから、どの世界も大規模公開には至らない。2013の作品を一応公開した日本はまだまだ捨てたもんじゃない。
内容どうこうはふれない(多方面で告知してるし)。
ここで書きたいのはジェイク・ギレンホールの紛れもない上手さである。デビュー時期は普通の脇役も「Brokeback Mountain」でブレイク、自分はコレあまり好きでないが「Zodiac」の漫画家で一目ファンになった。「Brothers」「Prince of Persia」とハズレを出さず「Source Code」「End of Watch」「Prisoners」早くオスカーやれよ!!の傑作を続け、本作が総頂点ではないか。
人間関係がうまくいかないのではなく、群れるのが嫌いで自分は自分で作る。自分もこの意向があるので、主人公ルー・ブルームの描き方はマジしびれた。彼に演じさせたのは正解(元々製作を兼ねているが)。
最近映画館で途中コクリしてしまう痴態が多いが、これは久々120分アドレナリンMAXで、派手なシーンより溶岩が流れるような過程が素晴らしかった。相棒となるリックとの駆引きは絶妙な脚本である。そして90代の売女優レネ・ルッソもいい感じで帰ってきた。
題材的に勧められる内容ではないが、演出・出演者・本がきちんとマッチすれば「地味な映画でも眠くならない!!」を教える映画です。「アルゴ」があれだけ評価されたなら、これも負けはない2013作品。
蛇足
ヒューマンT渋谷で観ようとしてる方、今「1」なのでお早目に!「2・3」だと緊迫度が半減します。C・D・E列でどっぷり浸かるのをおすすめ。
期待どおり、いやそれ以上
怪演に圧倒される。行き過ぎた男の見た光景とは。
【賛否両論チェック】
賛:スクープを求め、徐々にエスカレートしていく主人公の心情がスリリングに描かれ、緊迫感にハラハラさせられる。事件や事故の取材現場の現実も、身につまされる。
否:割りと救いのない終わり方には、賛否が分かれそうなところ。グロシーンも結構あり。
この作品では、何と言ってもジェイク・ギレンホールの怪演が圧巻です。ありふれたアウトローだった男が、“パパラッチ”という生き方に活路を見出すまでや、新米からすぐに頭角を現して成長していくまで、そして次第に善悪や良心の呵責を忘れ、一線を越えていくまで。いずれもその心理描写が見事に体現されていて、主人公の生き樣が観ている方にダイレクトに伝わってきます。その生き方に賛否は勿論あると思いますが、そうした感想を持てるのも、一重に演者さんの演技の賜だと思います。
指定こそありませんが、グロいシーンはかなり多いので、それだけはお気をつけて。
あの目は何を見てるの?
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