ナイトクローラーのレビュー・感想・評価
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深淵を覗くときナイトクローラーもこちらを覗く
好奇心は,ときに倫理観と道徳観をも超越してしまう.
人間の性を痛烈に捉えていると思います.
物語は,性根からのゲス野郎でありながら弁論に長ける主人公ルーが報道スクープ専門のパパラッチ「ナイトクローラー」に転身し,成り上がっていくという流れになります.
この映画の恐ろしいところは,どうしようもないくらいの悪であるはずの主人公ルーに,ある種の清々しさを覚えてしまうことにあります.
盗みもし,脅しもするが一流のショッキング映像をテレビ局に届け続ける姿はある種のプロフェッショナル魂を感じられます.
まさに,対岸の火事であるからこそ楽しめるということを如実に表現しているのではないかと思います.
映画としては,劇中音楽があっていないように感じられます.普段そんなに気にする部分ではないのですが,何となく浮いている印象を受けました.
首尾一貫した悪を堪能できる一本と思います.
リアルなサイコ
調子に乗った成り上がりが破滅する映画かと思いきや。安易に足を踏み入れた報道の世界で良心の呵責に苛まれるかと思いきや。
主人公はそもそも良心を持たないサイコだということが徐々に明らかになり、それでも最後には因果応報が待ってることを期待したら綺麗に裏切られた。
でも主人公に腹が立ってしょうがないのに、妙にさわやかな余韻なのはなぜだろう
コーポレートアメリカの犠牲者たち
その辺のビジネス書に書いてあるようなことを、得々と話すジェイクギレンホール。彼はコーポレートアメリカの犠牲者でありながら、その論理をそのまま陳腐にたれ流し実行する。彼はそんなコーポレートアメリカに憧れながらも、同時に軽蔑しているのだ。それを証拠に、映画のラストに、まるで彼のように振る舞い出したパートナーを見殺しにしたではないか。彼らは二人ともコーポレートアメリカの犠牲者であるはずなのに。弱者がさらに弱者を痛めつけるこの構図から、連帯は生まれ得ないのであろうか。
鑑賞後寒気が・・
感想がまとまらない、、、
ジェイク・ギレンホールのギラギラと光る目力がとても不気味な映画。最...
惜しすぎる意欲作!
もう一度見たくなりました。
おそらく映画の内容的には、主人公のルーの「もっとよりエグい事件現場を撮りたい」という完璧主義に似たようなものを鑑賞側に見せたかったのだと思うけれど、それと同じ位に人間て承認欲が行き過ぎるとああなるのかな…と感じさせられた。
それと中盤の結構年上の女性(だと思われる)ニーナに関係を迫って脅すシーンでは支配欲も強く感じられて、彼女に対する承認欲→支配欲っていうところを見ると過去に母親関係で何かあったのかなぁと思ってしまった。
ルーのバックボーンばかり気になってしまったけど、彼を演じるジェイクさんの表情筋を動かさない演技が本当に素晴らしかった!
真顔といえば真顔なのだけれど、あの表情を見ていると何故だか不安になってくる不思議。
鑑賞後にもう一度彼を見たいなと思える映画です。
開いた口がふさがらない衝撃作
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