バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)のレビュー・感想・評価
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3点だけ。 1)長回し風ほどほどにしろよ気持ち悪いよ!2)カメラ近けーよ!3)ドラムうっせーんだよ!
(知人の計らいで公開前に観られたんです。そんな二人の会話です)
知人「バードマン、どうだった?」
私「面白かったよ。けど、アカデミーっぽくないね。アカデミー会員の中に俳優さんが多いから、あの主人公に共感してかな」
知人「全く作品の感想になっていない」
私「え!?あの、私。ファミレスに一人で行くのが好きなのね。特にサイゼリア。近くにいるお客さんの会話が、むっちゃ面白いからなんだけど。こないだ、中学生女子二人が、"高校行きたくない。工場で単純作業してたい。頭使いたくない”って話してて、今時の中学生ってこうなんだーって思ってたら、”あのさ、ニートってさ、家事手伝いっていうヒエラルキーのトップじゃない?”って言ったんだよね。名言じゃない?凄くない?本作って、なんかファミレスで、こんな子達のザワザワした話を聞いてる感じがする」
知人「あー、オブラードに包み過ぎ」
私「えー!?厳しいなぁ」
知人「そんなつまんない感想を聞きたくて、便宜を図ったわけではない」
私「えー!?あの、ほら、芥川賞でさ、慎太郎さんが審査員辞めたじゃん。出版業界さ、”よし!これでちったぁ売上げに貢献する作品が選ばれるぞ”ってなったのにさ、次に選ばれたのが、75歳で新人の黒田夏子さんの「abさんご」でさ、出版業界が仰け反ったっていう。だって他に作品を殆ど書いてなかったし(相乗効果で他の作品も売れるから、沢山書いてる人を選んで欲しい)、文章作法を無視した、むっちゃ読みづらい作品でさ、みんな激怒!みたいな、感じよ。でも審査員全員べた褒めの時に、山田詠美せんせだけは”自分に酔ってる。気持ち悪い”作品って言ったからね。やっぱ詠美せんせは、読者としての感覚は衰えてないよね」
知人「あのさ、お前は誰だ?誰なんだ?期待にはこたえてもらうよ」
私「じゃ、3つだけ言う。長回し風ほどほどにしろよ気持ち悪いよ!カメラ近けーよ!ドラムうっせーんだよ!以上」
知人「うけるw」
いや、面白かったですよ。本当に。
※絶賛されてる方々って、字幕なしで英語が理解できる方達なのかな?売れない女優役のナオミワッツが、演技が下手な売れない女優がやりそうな演技をワザとしてるんですけど、字幕ではそういうニュアンスって伝わらないと思うから。映画詳しくない、英語もネイティブ並に分からない日本人なら、全く理解できない内容だと思う。アカデミーなんちゃら賞でなかったら、評価変わる人達が多いんじゃない(笑)?
“年寄りのあがき”
業界人には共感を得られるのだろうが、私たち凡人にはサッパリな部分が多い。
主役の “もう一人の声” は幻聴として理解ができるのだが、超能力を持つ意味が最後までわからなかった。
名声も富も無い私があの年齢になっても、あんな風に焦る事は無いだろう。
全編におけるドラムの入れ方はカッコ良かった♪
微妙
ちょっと凝りすぎかなぁ?
映画を好きな人が凝って創った感が。。
自身の趣向とはあまり合わなかった。
(相性の問題〕
カメラワークも、三谷さんが『大空港』で
やってましたよね。
新鮮味は薄いし、ドラマの音が耳につきすぎ。
アカデミー作品賞ということで、
ハードルをあけて期待し過ぎたかも?
個人的には『イミテーションゲーム』や
『アメリカンスナイパー』のほうが
グッときました。
特殊な映画。
僕の好きな某有名人が絶賛してて観に行く決意。
アメリカンジョークが好きな僕には結構楽しくて、ドラムのみで始まるオープニング、よくよく見るとどこまで続くの?ってくらいのワンカット、現実と幻想を混ぜ合わせたシーンが引き込まれてしまう。
日本語版DVDが発売されるとの発表前にロシア版を購入。笑
撮影シーンの映像とか特典映像見るとまたその後に見直してみる。
すると、監督の意図を知ったうえで見ることでまた違う見え方に。
ちなみにラストシーンは想像に任せるとのこと。
それがまた良い。
僕的には窓から飛び降りたのは最後の最後にまた幻想シーンだったら面白いなぁ...と。
現在の映画業界を皮肉った話題作
ジャズの音色が心地よくなった一作。
セッションとは別方向からジャズの良さを見せてくれました。
主演のキートンはくっそまじめな俳優なんだけどどっか抜けてて可愛らしい。
助演のノートンはきっとこういう役者いるんだろーなーって思わせるブチギレた演技派。
でもこの映画ラストがわーわー言われてるけどそんなに意味は無いんじゃないかなと思いました。
別に最後に彼がどーなったかは見てた私達が判断すればいいだけの話。
言いたいのは「今のCGやりまくって興行成績だけとばしてるのが良い作品ってどーなのかなぁ!?」って事なんじゃないかなと思います。
でも人生って真面目に生きてる人の方が面白いというか笑わせるぞ!ってくるよりも真面目な人のドジの方が笑えますよね。
これが奇跡に繋がって上手く舞台はいってるのに彼は全て失敗だと感じてしまう。
なんだかよくあるよくあると頷いてしまいました。
それにもう一人の自分(バードマン)と喋るのとかって意外と皆さんやってる事じゃないですか?例えば日曜日夜に明日も頑張ろうとか思ったり辛い時にお前には出来るって言い聞かせながら仕事したり
誰の心にもバードマンはいて彼の場合にはそれがプレッシャーになり追い詰められていったのかなとか感じました。
カメラワークも独創的だし音楽もいいし演者も上手いし凄い好きだったけど
予告編で流れてたCrazy聞けなかったので-0.5で
誰もマネすることのできない新しい映画
面白い面白くないは、とりあえず置いておいて。芸術作品としてずば抜けている。冒頭・終盤を除いて、120分弱の間、1度もカメラが切れない(ように見える)のだ。本当に切れない。それなのに時間はしっかりと進んでいく、不思議さ。そんな映像を実現したのは、手堅い演出とそれをこなした演技陣の凄すぎる仕事っぷり。そんな中で流れる音楽や音もとても良い。それら全てがひっついて、とんでもない芸術作品に仕上がった。やたらと鏡に映るシーンが多いのはなにか秘密があるのだろうか。アカデミー受賞式でも司会者がその格好になって話題となった、パンツ一丁のシーン。こっちが期待してるからというのもあるが、散々引きつけて焦らしてからの解禁!って感じ。だからこそ館内「待ってました」と言わんばかりで、笑が起こり、あれは名シーンとなるであろう。ストーリーとしては地味極まりなくなんとも言えない。可もなく不可もなくって感じ。バードマン自体もそこまで何かするわけでもなく、やはり地味だ。それでも、あのワンカットは必見の価値あり。それだけで、とてつもなく面白いことになっている。カメラは『ゼロ・グラビティ』のエマニュエル・ルベツキ。今後どんな映像を見せてくれるのか大いに期待。監督は『バベル』や『21g』のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ。時間軸がバラバラで観終わって繋がる手法だったが、今回はワンカットの全く違った映画を提供してくれた。
映画の力に溢れた作品
久々に映画の力に溢れた作品だと思った。
もちろん、ずっと長回しにしてるわけじゃない、
CGだって使ってるんだけど
それ故に、引き立つ、映画の力。嘘の力。
これはドキュメンタリやノンフィクションじゃないんだ。
確固たる映画の力。
解釈は人それぞれ。
それも、かつて、名画の魅力のひとつだったはずだ。
葛藤劇4重奏!!
まず、疲れた。
目で追いかけ、頭は、ここで書ききれないぐらい妄想、想像とフル回転!!
一般ウケはしない。
いい気分にならない。
なかなか共感できない。賛否あるのも当然。
でも凄い映画だと思った。
多く言われている通り、ドラム音に載せて絶大なインパクトのある映像に、
自分自身=バードマン、
娘、
共演者、
マスコミ、
印象に残るシーンの連続の前に、
これだけの葛藤劇、そう滅多に観れない!!
一般的に、ブロードウェイの舞台に立つだけでも凄いと思う。
しかし、リーガンではなくバードマン。
呪縛なのかもしれない。
世界的にヒットしてしまったプライドもあるのだろう、まだまだやれる思いも。
そしてプレッシャーも。
我々の想像を越えて。
悲しいほど、バードマンだった。
ハリウッドの楽屋オチ感
話題の長回し演出もあって、観てる間は楽屋を覗き見してる感覚でとても楽しかったです!
しかし特に何も残らなかった。
娯楽として消費される役者の人生を描くことで、ハリウッドへの皮肉になってるんだと思うので、業界人・プロウケはいいだろうな、と感じました。
でも素人である私は
「そもそもそれが役者だし、望んでその業界に身を投じたのは自分たちでしょ?」と思ってしまうので悲哀とか虚無感みたいなものは感じませんでした。
あ、エマストーン可愛かった!
何かを追いかけたくなる
バットマンを演じたキートン。
ハルクを演じたエドワード・ノートン。
売れない女優役で売れたナオミ・ワッツ。
めっちゃ可愛いエマ・ストーン。
いちいち面白い会話。
笑える超能力。
全編に散らばる面白さが心地よい。
ほんの数日間の舞台裏のストーリーなのに、なんだかすごい映像技法で、感覚を撹乱された。
かつての成功体験(バードマン)からの脅迫観念。
「高尚な舞台芸術もいいけど、お前の輝かしい成功は、誰にも馬鹿にされる筋合いはない!」。いや、ほんとその通り。
それでも、どうしようもない自己承認という欲求。私たちは、誰かに愛されなければ、この世に存在する意味はないのか。
それでも結局、この世はワンダフルなのだ。悶絶する反面、そこに予期せぬ美徳か備わるのだから。
中年だからこそ、身に染みる面白い一本。
二重にも三重にも
バードマンである。そう「バードマン」というタイトルでなければならない。この映画のためにも、そして米映画のためにも。サブタイトルの「あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」である。そう、全編を観終わった時、その本人は「無知」であり、それゆえに「期待」し、最終的に、それを自嘲しなければならないことに気づかされる。
自分の期待はなんだったのか、自分はこの映画に何を望んでいたのか、それをすべてうっちゃられる。
わかったつもりでいて、逆に嘲りの対象となる。
これは、映画の脱構築なのだ。
正気と狂気の境界線を行き来する幽鬼マイケル・キートンに痺れる作品。
非常に良かった。
特筆すべきは境界線を曖昧にし続けた演技・演出・構成。
現実と非現実の境界線。
正気と狂気の境界線。
画面に映し出される全ての要素が物事を明確に線引きせず、常に曖昧な部分を残して結論を出し切らない。
境界線を行き来する不安定で刺激的な展開に序盤から惹き込まれました。
境界線の曖昧さが特に目立つのがリーガンの控室。
本作は彼が控室で独り過ごす場面と、外に出て周囲の人間に翻弄される場面に分かれていますが。
周囲の人間に翻弄される場面を“原因”としたら。
控室でリーガンが独り過ごす場面が“結果”に。
第三者の目が無い中、リーガンの主観で進む控室の時間は。
現実と非現実、正気と狂気の境界線が常に曖昧で観る側も翻弄されます。
翻弄され続けた末に。
或る場面でスッと作中のルールが破られ。
……曖昧だった境界線が“完全に”線引きされる。
その瞬間を過度に盛り上げない呆気無さ、或る種の上品さに痺れました。
その後は凄まじい速度感と共に傾斜を駆け降りる怒涛の展開。
濁流に呑み込まれ圧倒される中、迎える一つの結論。
予測される結論に至ったことに、至ってしまったことに深く息を吐きました。
そしてエピローグとも言える終盤も終盤。
これまでを一新する雰囲気の中で挿入される或る場面のインパクト。
絵面の馬鹿馬鹿しさにも拘らず、それが意味することを理解して。
最後の最後まで翻弄される作品になっていました。
正気と狂気の境界線を行き来する幽鬼マイケル・キートンに痺れる本作。
話題になっている全編ワンカット風の撮影手法。
これまで観たことが無いモノを観ている興奮と共に。
事態が明確に切り替わらない違和感もあり、境界線を行き来する曖昧さを維持し積み重ねる作用もありました。
繋ぎ目を馴らしたエマニュエル・ルベツキの手腕に只々圧倒されました。
正直、話自体の目新しさは比較的少ないですが。
その見せ方、魅せ方が非常に新鮮でグッときます。
オススメです。
カメラワークの興奮、現実とリアルの境界線
長回しのカメラワークは、みていてワクワクした。
そして、どこまでがリアルでどこまでが妄想なのか。「ブラックスワン」を思い出させるスリル。
しかしまあ、しょぼくれたマイケル・キートンが、どうみても役所広司にみえてしかたなかったのには参った。
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