アメリカン・スナイパーのレビュー・感想・評価
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イーストウッド監督の名作・・
この映画は賛否両論あるようだが、間違いなくクリント・イーストウッド監督の名作だ。クリス・カイルが実在の人物であるだけでなく、21世紀の戦争の悲惨さを事実に基づいて描いている。アメリカ人の神・国家・家族に対する考え方を深く掘り下げている。クリスが自分に葛藤しながら射殺するシーンは奥深い。祖国に残した妻のタヤとは家族についての考え方で少しずつすれ違ってくる。4回目の戦闘でタヤに電話して「Go back home」と叫ぶシーンは思わず涙を誘う。砂嵐の中、どうにか仲間と帰国したクリスは、すぐに帰宅出来ずバーで時間を費やす。そして退役後、精神を病んだ男に射殺される。レジェンドの最期は余りにもあっけなく悲しかった。実在したクリスに今のアメリカのテロとの厳しい闘いをみる。2013年に亡くなったそうだ・・日本人も安保法制に揺れる今、観るべき戦争映画だと思う。
生きても死んでも戦争はつらい
この映画を見るまで自分は、
戦争は本当につらいし、あってはならない、でも帰ってこれればいい
というような考えを持っていたが、現実には生きて帰ってきても、そう簡単には戦争から完全に離れることはできないのだとわかった
夫が戦争をやめて帰ってきた時の幸せそうな家族の様子が、夫がいない時のつらさをよりいっそう際立たせていると感じた
後々調べてみると最後のシーンのクリスカイルを殺した人はPTSDだったとわかった
普通の人間ならあんな悲惨な現場に長いこといたら誰だっておかしくなるでしょ
それでも祖国や仲間を守ることを選び続けた彼だったからこそさらに考えさせられる
戦争映画
クリント・イーストウッドの映画はグッとくるものがいつもある。
自分は平和な場にいるなと痛感させられた。
きっと戦争ってもっとひどいんだと思うけど、銃撃の感じとかドキュメンタリーを見てる感覚になって、複雑な気分になった。
普通に奥さんと電話してる最中に襲撃に合うのが印象的だった。当たり前だけど、戦場に安息の場なんて無いね。
敵って誰にとってなのか、英雄にも殺された人たちそれぞれにも悲しむ人がいることを忘れちゃいけない。そして、死ぬ時はあっけない。この映画の最後のように。
アメリカンスナイパーがどうのこうのというより、敵となる中東の人々の思いがすごく感じられました。
クリント・イーストウッド監督作品。ファンなので、かなり期待していました。
実話なのでしょうがないかもしれないけど、作風は今まで見てきた自分好みの作品と違うような感じで、見ていてかなり不安でした。
見ている間、このままだと普通の戦争映画というか、アクションヒーロー物になってしまう気がしてしょうがなかったです。
そのまま終わるのか?と思っていたら、最後の最後のシーンで、ファンの期待に答え、帳尻を合わせてくれたような、微妙な作品でした。
正義感の強いカウボーイのクリス・カイル(ブラッドリー・クーパー)は、アフリカで戦う米軍の姿をTVで見て、自らも入隊して戦うことを決意する。海軍のネイビー・シールズに入ったクリスは、タヤ(シエナ・ミラーズ)と知り合い結婚。その後間もなく、イラク戦争が始まり、クリスもイラクへ派遣される。イラクで、狙撃兵として活躍したクリスは、いつしか米軍歴代最高のスナイパー、レジェンド(伝説)とまで言われるようになる。だが、敵にも射撃のシリア代表のオリンピック選手だったスナイパーがいた。二人はいろいろな戦場で、対決することになるのだが・・・?
逆の視点からは描かれていないけれど、アメリカンスナイパーがどうのこうのというより、なぜか敵となる中東の人々(この映画では主にイラクの人)の気合いが、すごく感じられました。
圧倒的に不利なのに諦めないし、自分の命をなんとも思っていないような自爆攻撃をする。
昔の日本軍の特攻攻撃とはだいぶ違っていて、組織的なものというより、かなり個別的な感じがする。
たぶん宗教が大部分で、殉教ということなのだろうけど、それだけではないような気がしました。
正しいのか間違っているのかわからないけれども、これだけ気合いが入っているのなら、なんでもアリで自由、誰に何を言われる筋合いもないと思う。(しょうがないのかもしれないけれど、他の人を殺すのは、やはりいただけないかも・・・?)
ある意味中東の人々をこんな思いにさせた、アメリカ(欧米)のせいかもしれない。
昔のマンガに例えれば、アメリカは、バイオレンス・ジャック(暴力を呼ぶジャックナイフ、現れると暴力の嵐が吹き荒れるという怪物。)だ。
そして中東は、「バイオレンス・ジャック」の関東無法地帯(地震が続き、国家に見捨てられた地区。いろいろな勢力が跋扈している。)になったような気がする。
そのうち「バイオレンス・ジャック」の中のキャラクター、スラムキングのような人が統一するのかもしれない。
そして、その人物をまたバイオレンス・ジャック(米国)が倒して、元の状態に戻るみたいなことを繰り返していくのかも・・・?
<静かなる勇気の作品>
一言でいうとするならば、これは「勇気」の映画だと思います。
劇場公開時から話題の名作(イーストウッド監督)で、DVD化されても、非常な話題を生んだ作品(日本以前に、すでに本国であるアメリカで、主人公であるカイル・クーパー氏(狙撃手)ご自身の人生も含め、非常な話題を呼んだ作品でした)。
その名作を、つい最近になって、ようやく自身、鑑賞することができました。
その感想を言うとするならば、当初、思い描いていたご作品とは、まったく異なる(違う)印象で、最後には、イーストウッド監督ご自身のメッセージだと思われる、(カイル・クーパー氏への称賛と黙祷とともに)、「静かなる勇気」を観る人々に伝えようとしている、そんな(静かな、しかし鍛え上げられた鋼のような、イーストウッド監督独特の)風格を、そして、確かに監督であるイーストウッド氏が、カイル・クーパー氏の人生を描くことで伝えようとした、その「静かなる勇気」を、この作品からは確かに頂くことができました。
この作品(名作)についての批評や話題は、日本公開時から、多く眼にすることができました。いわく、「イラク戦争の悲劇を描いた作品」「戦争の悲惨さ」、そして、「(その戦争に駆り出される)兵士たちの犠牲や悲劇」、などなどでした。当然、そういった批評やコピーを眼にする側としては、そういった映画(戦争の悲劇や帰還兵の悲惨さを伝えるもの)として認識し、しかも、それが、イーストウッド監督のものである以上、「かなり厳しい(覚悟で観なければいけない)作品なのだろうな」、と思っていた(ご縁のあるだろう作品で、必ず観させていただかなければならない名作なのだろうな)のですが、
実際に、全編を通して(しっかりと)鑑賞させていただく機会を持ったあとでは、(そういった戦争の悲劇や悲惨さのみを強調していた)諸批評とは、まったく異なる作品であり、印象がありました。
一言で言うとするならば、それが、全編に静かにみなぎっている、
「決意」であり、「行動」であり、ひとりの人物の「生の軌跡」であり、
「静かなる勇気」でした。(その勇気は、確かに受け取りました)。
主人公である(カイル)クーパー氏は、(映画で描かれているように)、敬虔なキリスト教(バプテストなどの、プロテスタントだと思います)の家庭に育ち、父の厳しい教えを受け、青年時の(農場労働などの)放浪を経たのち、あの9・11テロに衝撃を受け、そこで初めて、「国(祖国)とひとびとを守るため」、軍に入隊します。そこで、最初は厳しい(軍の)洗礼を受けるものの、幼少時より父に鍛えられた、天性の狙撃の才能を見出され、「狙撃手(スナイパー)」として、イラクにおける米軍になくてはならない「兵士」となり、敵からは、一千名以上を倒した、悪魔のような狙撃手として、賞金首にされるほどの存在となってゆきました。
映画はその過程を、丹念に、しかし淡々と描いていきます。
(この、たとえ戦場描写であれ、徹底的に「静かに、そして淡々と」というところに、イーストウッド監督の「静かなる決意」を感得できます。)
最初(冒頭)の場面(米軍を倒すため、対戦車手榴弾を手に襲ってくる女性と子供の狙撃(射殺))からして、すでに作品は、(戦争の悲惨さやテロ戦争の残酷さ、イラクの破壊などすべてを含みこんだ上での、静かなる勇気と行動とを)描きつつ、すべてをあらわして(暗喩)しています。
様々な批評や論で語られていた、「イラク戦争の悲惨さ」、そして、現在のイスラム国などの混乱にも通じていく、「反テロ戦争の犠牲と凄まじさ」、そして、そこ(戦場)に投入されていった兵士たちの犠牲と「傷」もまた、すでに冒頭にして、そこに(静かに観客の前に)置かれています。
しかし、この作品が捉えたかった(伝えたかった)主題は、そこ(戦争の悲惨さや兵士の犠牲)ではありません。そこ(悲惨さのみの強調)には、決して、イーストウッド監督の(これまでの作品をも貫いてきたような)主題(勇気)は、ありません。(なかったと信じています)。
イラク(戦争)の破壊も、悲惨さも、そしてテロリストとの凄まじい手段を問わない(懸賞金や拷問、尋問をも伴った)倒し合い(殺戮)も、多くの批評が声を大をするまでもなく、すでに、(もはや)、わたしたちの現実の「世界」には、完全なる(すでに置かれている)「現実」(リアリティ)として、当然のように(今このときにも)、それはあります。
イーストウッド監督は、冒頭のその衝撃的なシーンから、決してそれ(反テロ戦争の悲惨さ)から眼を逸らすことなく、しかし、(静かなる決意と勇気をもって)、それ(戦争と戦場)を、(鋼鉄のような、しかし静かなる決意で)淡々と描いていきます。(この淡々と、という手法には、凄まじい意志が必要です)。
しかし、それ(戦争の現実と悲惨さ)は、それのみが、この作品の主題ではありません。
もはや、それ(9・11以降の凄まじく激化していくテロリズムと、対テロ戦争の犠牲と悲劇)を、この「世界」の当然の「前提」として、しかし、そこ(そうなってしまった世界と戦場、そしてそれぞれの人の立場において)で、
「何を決断し、どのように行動し、生きてゆくか」
を、イーストウッド監督は、カイル・クーパー氏という天性の狙撃手の生の軌跡を通じて、淡々と、しかし鋼のような静かなる決意で、問うています。
そして、そこで監督が提示しているものが、この映画(アメリカン・スナイパーという名作)の全編(と奥底)に静かにみなぎっている、
「静かなる勇気」(と行動)でした。
この作品では、戦闘シーンも、あるいは、対テロ戦争(対テロリスト)の「現実」も、一切、派手さや人を退き付ける激しさもありません。そこには、静かなる砂漠のごとく乾き切った冷徹さと、静けさがあるだけです。クーパー氏という、天性の狙撃手を描きながらも、彼を利用した、戦場や戦意の高揚、愛国心の(いたずらな)高揚や押しつけといったことに通ずる(と捉えられがちな)描写ですら、たんねんに取り除き、ただ、(全編にみなぎる静かなる勇気と決意を根底に置きながら)、「静けさ」のみが、そして、「現実」(と、そこに生きる人の行動)のみが、そこにはあります。
そして、その中心に、カイル氏という、(兵士という)信念に徹したひとりの人間の「生」が静かに置かれています。
本作では、伝説的な狙撃手と呼ばれたクーパー氏ですら、いわゆる映画的な、ヒーローのように敵を殺傷し続ける「見せ場」はほとんどありません。彼(カイル氏)は、密告の罪で、電動ドリルで殺害されようとしている協力者の小さい子供ですら、(敵の狙撃を受けているため)、結局は、助けられないまま終わってしまいます。(それ(ある種の無力と限界)が、戦争の現実です)。
しかし、そういった傷(仲間(兵士)の死や、イラク人のひとびとの犠牲、恐るべきテロリズムとの闘い)を確実に負いながらも、狙撃手として自身を位置づけているクーパー氏は、(映画の中で)、家族を抱えながらも、ひたすら戦地へと戻り、闘い続けようとします。そして、そこには、個々の戦場と、個々の作戦しかありません。そのなか(限界)で、クーパー氏(狙撃手)は、自己の使命(任務)を全うするため、全身全霊で、しかし、淡々と闘い続けます。
そこには、クーパー氏自身が負った「傷」(PTSDなど)が確実にありながらも、しかし、戦争依存症や、心身の病などではない、確かな、(苦しみながらも)、自身の「決意」があり、「信念」があり、そして何より、(イーストウッド監督自身が、監督として描き続けてこられたものに通じてゆく)、「静かなる勇気」があった、ある、と、作品は確かに(彼の生を通じて)描いています。
『勇気とは、保持することである』
という、古代ギリシアの哲学者の言葉(ソクラテス)があります。
その意味は、「勇気」とは、蛮勇や、大げさな行動(決意)をのみ言うのではなく、たとえ、状況を変えることができなくとも、また、どれだけ悲惨な(厳しい)現実であれ、自己(信念)を保ってゆくこと、保ち続けてゆくこと、そして、(その勇気に基づいて静かに)行動すること、それを説いています。
イーストウッド監督は、その言葉を、カイル氏という天性の狙撃手を通じて、そして、彼が、自身も恐怖や絶望に苦しみながらも、兵士としての使命と信念を全うし続けようとしたこと(行為)を通じて、わたしたちに(静かなる勇気について)、問いかけようとしています。
それこそが、監督の伝えようとした(静かなる)主題だったと、思えます。
映画の終わりにおいて、カイル氏は、(彼を心身障害で射殺した)同じ退役兵をサポートするため(助けるため)、一緒に車で出かけてゆき、それを妻が見送る場面で、静かに閉じられます。(その後の字幕で、その事実と、カイル氏の葬列(全米規模の追悼)が、スタッフロールに登場します)。
そこにも、仲間だったはずの同じ退役兵に射殺されるという、辛い(厳しい)現実(生の終わり)がありながらも、しかし、イーストウッド監督はそれを「帰還兵の悲惨さ」などといった型どおりの印象では終わらせず、むしろ、その事実すら、カイル氏という「静かなる勇気」を貫いた稀有な人物の「勇気」として、静かに描いています。(スタッフロールの、(実際の)カイル氏の葬列やメモリアルの写真や映像は、それに対するイーストウッド監督の、心からの同調であり、静かなる賛同のように感じます)。
そしてそこには、ただ、カイル氏という天性の狙撃手の信念を貫いた(最期の瞬間まで、だと思います)生の軌跡と、それを通じて描こうとした、この作品の全編に静かにみなぎっている、「静かなる勇気」だけが、観客の胸(心臓)には残されます。そして、それ(静かなる勇気)だけが、監督の伝えようとした信念なのだと感じます。
そして、その「勇気」は、個々の信念や、立場の違いには左右されないものです。日々の努力や、鍛錬、あるいは仕事であったり、あるいは夢であったり、あるいは家庭を保ったり(護ったり)、ひとを助ける、といったこと(行為)であれ、この作品でイーストウッド監督が提示し、問いかけている「静かなる勇気」は、必要なものであり、むしろ、それをみんなが共有してほしい、静かに保ち続けてほしい、と、イーストウッド監督は願っているようにも感じます。
その意味(観点)で、この映画(アメリカンスナイパー)は、(その主題からして)、普遍的な「生」の主題を扱っており、単なる「戦争映画」や、「戦争の悲惨さ」といった枠のみには収まりきらない、普遍的なもの(作品)です。
それは、反戦であったり、あるいはその逆であったりという、個々の「立場や信念の違い」には左右されないものです。どのような個々人であれ、立場であれ、信念であれ、日々、それを(静かに)つらぬいていって欲しい。それ(静かなる勇気)を、この作品からは確かに受け取りました。
そして、それ(本作の主題)は、イーストウッド監督ご自身の信念でもあり、生き方でもあり、そして、ある時期からの(監督)作品において、たんねんに、しかし静かに(執拗に)描かれてきた(伝えようとしてきた)こと(メッセージ)のようにも、確かに(強く)感じます。
これまで観てきた作品の中でも、非常な「勇気」と、「決意」とを貰うことができた稀有な名作だと、今は感じています。
最高の一つかも
戦地での緊張感、家族の前での強く優しい父親、一人心の奥に抱える傷、それぞれが見事に表現され、伝わってきた。そして、衝撃の結末。何の事前情報もないまま見たので、あんな終わりになることは想像できなかった。
日本ではあんな風に彼を英雄として称えることができるのだろうか?
とてもいい作品でした。
何が英雄だというのか
アメリカで史上最高のスナイパーと言われたクリス・カイルの実話を映画化。
戦場では、英雄、レジェンドともてはやされた彼も、現実社会に帰れば、PTSD(心的外傷後ストレス症候群)に悩まされていた。
戦争という状況下で、命が助かって、身体は健康でも心は蝕まれてしまう。
その痛みが心に迫ってくる映画だった。
実は、この映画のラストはこうなる予定ではなかったと聞いた。
しかし「事実は小説よりも奇なり」で、製作者の意図を超え、思わぬ結末が待っていた。
それが、さらにこの映画に重みを足す。
何が英雄でレジェンドなのか、表彰し、もてはやすよりも必要なのは彼らへの心のケアでしょう。
主演は、ハリウッドで今一番売れてる男優、ブラッドリー・クーパー。
監督は、衰えを知らないガンマン。クリント・イーストウッド。
誤解する人がいても仕方ない
米軍の伝説的なスナイパー、クリス・カイルの苦悩を描いた映画……ということらしいのだけど、苦悩の部分は少し物足りない印象。いつの間にか立ち直っているようにみえてしまった。レビュー等々を見ていると、アメリカでも日本でも、この映画を「クリス・カイルを英雄視している」と受け取った人が結構いるようだが、そのせいもあるんじゃないかと思う。
クリス・カイルは自分が偉いなんて思いもしなかっただろうに、彼が死んだとき人々は星条旗を振って「英雄の死」を悼む。その本人と周囲の温度差こそが監督の視点なんじゃないかな。
私はたまたま「父親たちの星条旗」や「硫黄島からの手紙」を見たことがあったので、クリント・イーストウッドが戦争における英雄を賞賛するような映画を撮るわけがないと分かっていた。むしろ監督の見解は、「戦争に英雄など存在しないが、居るように見えるとしたらそれは作られたものだ」という感じなんじゃないかと思っている。しかし、この映画単体で観たときに、上記のようの誤解をする人がいても無理はないと思ってしまった。
戦場の乾いた空気感や銃を撃つ音など、臨場感があってとてもドキドキした。
戦争を悲痛さを伝えることの出来る作品だと思います。
今作品を一映画として評価すると星☆☆☆☆☆くらいあっても良いと思います。
しかし、このストーリーがノンフィクションであることと、決して銃などの武器による平和はないと感じれること、そして何より人間が人間を殺めることが正論であってほしくないことで、この評価にさせていただきました。
アメリカのレジェンドスナイパーの凄まじさが良く現れてたのと、ヒーローと称えられながらも現実の私生活では戦地での経験から苦悩し、戦争におけるヒーローとは、何なんかを考えさせられました。
これがノンフィクションであるという悲しみ。
銃社会が招く悲観さを、戦争と、そこから生み出されたアメリカのレジェンドという、ポイントで見るとクリント・イーストウッドが何を伝えたかったのか理解できると思います。
これは共感しにくい話だったなあ。
独善的な正義漢になるべく育てられたテキサスのカウボーイが、テロに刺激されてシールズになるって導入から、尻がムズムズして落ち着かない。先進国に生まれ育ってもこういう大人ができあがるのかと暗い気持ちになった。それこそが平和ボケなんだと言われれば、返す言葉はない。
序盤、こういう主人公、苦手だなあと思ってると、女を口説いて結婚にいたるエピソードでは、急に理知的で紳士な側面を見せたりする。この繊細な内面の方がむしろこの主人公の本質として描かれていく。そこからイラク派遣で戦争に取り憑かれていく描写の丁寧さと主演ブラッドリー・クーパーの上手さが、この映画の見所だろう。
贅沢を言えばシールズを辞めた後が少し食い足りなかった。PTSDも持ち前の精神力と人柄でサラッと乗り越えてしまった印象で、恢復に至る大変さや周囲の協力や理解みたいなものはほぼ描かれない。傷ついた退役軍人たちに会い続けることの意味も、単純な善意にのみ求められているようで、本当にそんな簡単な話なのかな、と疑問が残る。祭り上げられた英雄の真実に迫るには、少し踏み込みが足りないように思った。
なんとも言えない
見終わった後になんとも言えない感情になります
これが実話だというから尚更
何の予備知識もなく鑑賞したから
あの唐突なラストに衝撃を受けた
そしてあのエンドロール
空いた口が塞がらない
今年見た映画の中で一番の衝撃で忘れられない映画になった
イーストウッド恐るべし
英雄とは…?
英雄と呼ばれた男の生涯を
描いた作品です。
イーストウッド監督らしい
映画ですねー。
ブラットリー.クーパーも
本当にステキな演技でした。
イラク戦争…
とゆうより
戦場で起こってることは
想像より現実的で
現実は想像よりも残酷です。
日々仲間や敵や
色んな人々が亡くなり殺し殺され。
クリス.カイル氏は
いい人生だったのかな。
英雄や伝説と言われても
きっと普通の人間だったのでは
ないだろうか…。
どう受け止めるのかは人それぞれ
米軍史上最強の狙撃手の生涯を描いた映画。
単なる戦争映画ではなく、恋人たちの話でもあり、家族の話でもある。
ユーモア溢れウィットに飛んだやり取りが多く、彼らの人間らしさに心を奪われる。
とても明るく、微笑ましく、だからこそ胸が締め付けられる悲しい映画になっている。
こんな映画が撮れるイーストウッドは本当に素晴らしい。
無音のエンドクレジットが、家族との幸せなこれからを失った彼のなんとも言えない思いを醸し出しており、また観た人に対して何かを考える十分な時間を与えている。
悲しげな弦楽器や誇らしげな太鼓も無い。あくまで中立に、「お前は一体何を感じたんだ?」と問い掛けてくる。
85点
心動かされた!
すっごくいろいろ伝わった!
烏滸がましいけど気持ちちょっと分かる。
すっごいリアルで撮り方も好き!
監督がいい!
最後唐突に悲しい!けど嫌いじゃない!
いい俳優だ!
スローモーション演出だけが残念
最後まで銃の本質である”刹那”を描ききるべきだった。
敵スナイパーを撃つ時のスローモーション演出はモロCGだし、作り物感が出ていて萎えてしまった。
それまで”刹那の死”を重厚に描いていた為余計に残念。
その点以外は完璧で、まさに傑作であった。
★4.9をつけたいけど設定できないので4.5
これがリアル
<良かった部分>
・ブラッドリークーパーの演技力に脱帽。
・現実を圧倒的クオリティで再現している。もはや
ドキュメンタリー。
<悪かった部分>
・強いて言うなら、終盤のシーンの、弾丸のスロー
モーションは必要だろうか…?
<感想>
スナイパーの人生を追体験しているような気分になる。それほど、この映画は生々しい。とくに、子供がドリルでえぐられるシーンは、目を背けたくなるくらいだ。しかし、これが現実なのだと、何かを思わずにはいられない。そんな説得力も、この映画にはある。まさに、軍人のドキュメンタリーなのだ。
終盤の砂嵐のシーンは非常にハラハラする。さながらディザスター映画だが、実際に中東ではあれ程の砂嵐が起こるらしい。
ドキュメンタリーであり映画でもある。この作品が人々に伝えることは、是非、自分のその目でみて感じて欲しい。
戦争の闇
特にイラク戦争後アメリカで問題になった戦争によるPTSDと家族の苦しみ。
主人公のカイルが戦地に行くたびに家族との間に溝ができる描写、実話をもとにしているだけあって、心に残る。
カイルが国を守るために人を殺すことを正義として疑わない、日本人にはあまり共感できない感情かもしれない。
当たり前だがアメリカ側からの視点なので、イラクが「悪」で描かれているが、イラク側のスナイパームスタファの家や、子供も登場し、カイル同様、ムスタファも父であり自分の正義のために戦っていることがわかる。
特に無音のエンドロール、アメリカ的ではあるが余韻が残る。
ここ最近では久々の満足度でした。
ミリタリーものが好きな人だけでなく幅広い人にオススメできる。
救いようがなくて泣きたくなる、目を背けたいのに見届けたくなる。そん...
救いようがなくて泣きたくなる、目を背けたいのに見届けたくなる。そんなクリントイーストウッドの映画は、いつも善悪の境界がわからなくなる。
善悪が曖昧な中で、人が心を削って殺し合う。
帰還しても、日常に溶け込めない。
戦争はそんな恐ろしさもあるのかと、考えさせられる。
クリス同様に父である彼が、2人の子供に配慮したであろうラスト。それなのに、配慮したことを微塵も感じさせない、センスある演出が素晴らしい。
エンドロールに音がなく、色もなく、追悼のようで、あんな余韻を感じた映画は初めて。
劇場で観てよかったと、心から思えた作品。
凄く胸が熱くなる。切なくて、戦争の愚かさとか、名誉とは何なのか、色...
凄く胸が熱くなる。切なくて、戦争の愚かさとか、名誉とは何なのか、色々考える。
4回のイラクへの派遣で蝕まれ、戦地に置いてきてしまう心。家族の元へやっと帰って来れたのに。。。
祖国アメリカへの攻撃。悲惨の状況。我慢ならなくて、守る為に、軍人になる事を決めたクリスカイルは非凡な狙撃の腕でレジェンドとまで呼ばれるようになる。
結果的にクリスは戦争に殺されます。
二児の父で、愛妻家で、正義感の強い男。彼みたいな人をヒーローと呼ぶんだろうなと。
圧巻の銃撃シーンで、血のリアルさとか、死と隣り合わせな緊迫感がヒシヒシと伝わる。
エンディングで胸をワッシャーと掻き乱されました。自然と涙が出ました。
戦争の為に何人も犠牲になっている。平和な日本で暮らしてて、凄く焦りを感じた。そして、物凄く感謝をしています。こんな平和な時代の日本に産まれて。そして、この平和を作るために尽力してきた全ての人たちを顧みて、考える事が大事なんだな〜と思いました。
戦争はよくない。ただただ、よくない悪です。どんなことがあっても戦争で解決なんて考えた人は愚か。平和の大切さや幸福に感じる事へのありがたさを感じます。
赤ちゃんを抱っこしてるシーン。あれは人形?すげービビった。そこ手を抜いた?って、勘違いならいいな〜。
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