劇場公開日 2015年4月4日

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「革命を描いた胸が熱くなる作品」パレードへようこそ 白波さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0革命を描いた胸が熱くなる作品

2023年11月3日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

レズビアン・ゲイと活動家が力を合わせ、炭鉱労働者とその家族に支援活動を描いた、史実に基づいた作品。
ゲイも労働者階級も、サッチャー政権下で苦しむ同じ仲間だ!って理由から始まった、炭鉱夫支援同性愛者の会(LGSM)。
認めてもらえない権利や正しい仕事が無いといった、鬱屈したテーマを明るくどこかコミカルに描いており楽しいです。
でも邦題はちょっと軽すぎかな?とは思いました。
クライマックスの場が「ゲイ・プライド・パレード」なので、そのままでも良かったのでは?
活動はお金を集めるよりレズやゲイを認めてもらう方が難しく、観ていて少し歯がゆいんですね。
そんな中でも段々と理解が増えていくのはやっぱり嬉しい。
それでもやはり許せない人もいて衝突があったり、そんな中で成長があったりと、何よりLGSMの皆が主人公のように描かれているのが好きです。
そんな紆余曲折を繰り返し、何とかたどり着いたゲイプライドパレード。
その行進のシーンは、実に爽快で美しいのです。
しかもバックで流れるは、ビリーブラッグ「団結は力なり」。
これ以上ない選曲ですね。
そして皆のその後が記されたクレジット、その一つ一つが感慨深いんです。こんなの絶対涙でますよ。
全然内容は違うのですが、どこか「グッド・ヴァイブレーションズ」を思わせる胸の高鳴りがありましたね。
権利や自由を手にする。そんな革命を描いた、胸が熱くなる作品でした。

それとこれ図書館で借りたんですが、このテーマの作品が図書館に置いてあるのが嬉しいですね。

白波