「これで騙されるって嘘だろ・・・」イニシエーション・ラブ ランカーブルさんの映画レビュー(感想・評価)
これで騙されるって嘘だろ・・・
原作未読で予告のみの知識で見に行きました。
まず、いきなり『映画のラストに驚きの結末が待っているので友達などに内緒にしてね』というメッセージが表示されます。
これは要らない。このメッセージのせいでこの映画が観客を騙す映画である事が冒頭で分かってしまいます。
監督は観客を騙したいんじゃないの?
なんでこんなメッセージ入れたの?
そして、肝心のトリックですが伏線を張りすぎて、映画の半分も行かないうちにトリックが分かってしまいました。
映画はsideAとsideBに分かれており、前田敦子演じるマユが同じ男性と付き合っている2年間の物語かと思いきや、最後の最後でsideAとsideBで出てきた男が鉢合わせになり、実は違う男性でした!というのがトリック(落ち)になります。
またsideAとsideBは実は同時進行なので、2年間ではなく1年間の出来事だったというのもトリックです。
ただ、伏線の張りすぎで早い人だとsideAの段階で落ちの予測ができてしまうと思います。
例えば、sideAのタッくんが飲み会の席で富士通に内定を貰ったと言っているのに、sideBでは慶徳ギフトとかいう会社に就職している。私はこの時点ですでに別人だと分かってしまいました・・・
更にsideAとsideBのタッくんが違う車に乗っていたり・・・
監督は本当に観客を騙すつもりで映画を撮ったんでしょうか?(笑)
ただ、トリックは幼稚で直ぐに分かってしまいましたが、80年代の名曲が良い場面で流れてきたり、内容自体もつまらないものではなく、トリックを除けば楽しめました。
あれ?と思っても、車の件も、就職先の件も、上記の方々がおっしゃるようにちゃんとフォローがあったので、
あ、なんだやっぱりタッくんか と思わせるようにしていたと思います。
私は原作を読んでいたので、タッくんをどう表現するのか楽しく見ることができました。
sideAのタッくんが飲み会の席で富士通に内定を貰ったと言っているのに、sideBでは慶徳ギフトとかいう会社に就職している。
と、述べられてますが、劇中で『せっかく大手の内定蹴ってまで静岡の就職先にしたのに』と鈴木が言っていたのでその部分は伏線にならない気がします。。