博士と彼女のセオリーのレビュー・感想・評価
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唯一無二のパートナー
まず見た人が口を揃えて言うように、ホーキングを演じたエディ・レッドメインの演技が素晴らしい。映像に見入って、これが演技だということを忘れる。
そして内容もとても良かった。
まず2人が出会って、ホーキングが倒れる前までの幸せな時間。絵が綺麗だし、幸せさに思わずにやける。
ホーキングが倒れてからも、お互いがお互いを本気で愛していたのがわかるからこそ、2人が別の恋人を見つけ別れることにも納得できる。
普通だったらジェーンのようにずっと強く自分を持って、愛し続け、側にいて、面倒を見るなんてできない。だからこそ、ジェーンが強すぎたからこそ、その強さから彼女を解放するために、ジョナサンの存在を許したのだと思う。
そしてホーキングがエレインの元へ行くと告げたシーン。ホーキングの表情に、ジェーンの言葉に、涙が止まらなかった。
最後、スピーチでホーキングが語った「生きていれば、、、」と聞いたときに、ホーキングが倒れた際、例え言葉さえ発せなくなっても「彼は生きていなければならない」と命を繋げたジェーンへの感謝と愛を感じた。
ホーキングが声を出せなくなって、色でのコミュニケーションをジェーンと行ってるとき、ホーキングが口パクでthankyouと言った気がした。人口の言葉でも、色でもなく、自分の声で伝えたかったんだろうなあ。
二人の演技が素晴らしい。 ホーキング博士のことは知っているから、...
二人の演技が素晴らしい。
ホーキング博士のことは知っているから、
まだ発病していない日々の描写が痛々しく辛かった。
すごく頭のいい二人が、
お互い頭のよさに惹かれ夫婦となったんだけど、
それでも、夫婦としては別れる時もあるのか…と。
勝手に、きっとずっと一緒にいるんだろうな、と思ってたから、少し驚いた。
後味の良い、天才科学者の話
見方次第で色んな感じ方ができる、あらゆる要素がよく練りこまれた作品だと思う。
私が感じたのは、とても後味が良く、全然悲しい話じゃない、天才の話だということ。
不運な境地に置かれたホーキングに成功を掴ませたのは紛れもなく妻ジェーンのおかげで、彼女は必死に彼の病気と闘うけど、ホーキングはいたって普通で、病気の発覚時以降は、取り乱したり、ジェーンに対して感謝や謝罪の言葉を述べたりもしない。彼にとって一番大事なのは研究で、介助士ともいい感じになり、穿った見方をすると彼も勝手な男の人の一員だなと感じる節すらある(エディレッドメイン演じるホーキングがいつも笑顔であまり悲哀を感じさせないから、そう思うのか…)。だが渡米する際に執筆した宇宙の創造についての論文に、クリスチャンであるジェーンが神の存在を信じ続けられる余地を残してあげたところを見ると、彼女への愛を感じられ、グッときてしまう。名誉勲位を授かったとき、ジェーンにありがとうでなく、Look at we made.と子供達を指すホーキングに、どんな状態になっても物事の見方が超越した、最高にかっこいい科学者だな、と敬意すら抱いてしまった。
どポジティブ笑
主人公役の彼がアカデミー主演男優賞だっので、観てみたくて、ようやく観れました。
彼の演技も勿論ですが、脚本というか事実に基づいて作られてるので響きました。
しかも難病映画なのに、お涙頂戴じゃない。
人間の臭い部分も沢山描かれている。
お友達も教授も彼を認め尊重している。
友情って良いなぁと改めて思わされる映画でした。
そして、家庭を持つことも良いなぁと思えました。
ダンスパーティーの洗剤の話も良かったけど、ド文系低回転率女子の私には一度じゃ分からなくて巻き戻して見てしまった笑
だけど後半の主人公のスピーチは素晴らしかったです。なので備忘録として抜粋します。
我々は一千億の銀河のうちの一つの端で平均的な恒星の周りを回る小さな惑星上の霊長類の中の高度な種の一つでしかありません。
しかし文明の夜明け以来、人々はこの世の潜在的秩序について理解したがっています。
宇宙の境界条件に関しては特別な何かがあるのでしょう。
そして更に言えば境界など、無いのです。
人間の努力にも境界はありません。
我々は皆、違います。
いかに不運な人生でも何かやれることはあり成功できるのです。
命ある限り、希望があります。
最後のシーンで、スティーブンが国から名誉勲章を貰った後に、お庭で
Look!what we made.と3人の子供達を見ながら言う言葉が忘れられません。
宇宙、創造そして愛、家庭。
素晴らしい映画でした。
いつか、私の子供にも見せてあげたいです。
時間は不可逆と
前半は涙出るくらい名作だったが後半は勢いが殺されてしまってたな〜。まあ、話が暗くなってゆくので仕方ないといっちゃ仕方ないのだが…
ストーリーより、エディ・レッドメインの熱演、 フェリシティ・ジョーンズの知的な可憐さが後を引く。特に前半のフランス映画のような粋なきらびやかさ。最後の演出はため息でちゃう。
※この映画の内容を思うに、広告商材などのビジュアルは年取った博士と子どもたち、育児と夫の世話に草臥れ憔悴して髪ボサボサ服もダサダサの奥さんの、家庭の様子であるべきだ。「あなたを愛した。最善を尽くしたの。」とは字幕、喋る彼女の声は過去完了のhave beenが使われた。確実に存在した愛情が時を経て尽きてゆくさま、それでも家族に続く生きるという営み……そういう境地での心情を描いた物語であるゆえに、若くて心身ともに健康で、元気で希望に満ちて可能性がいくつもあって笑いあったキラキラした時間を切り取ってDVDのジャケットやフライヤーやポスターに持ってこられると…読後感(ではないか、鑑賞後感?)とのギャップになんだか対応しきれないし、若い頃だけが、病気の発症する前までの時間だけが良かった、と言っているようでなんだか辛いなあ
人生の機微。
車椅子の物理学者ホーキング博士の半生を、元奥様からの視点で描いています。
約30年間を二時間余りに凝縮させるわけですから、非常にテンポがいいです。
ALSを発症した彼を支えながらの子育てに奮闘、葛藤する結婚生活。常識や価値観を覆される三角関係。愛情が消失しても尚残る義務感、友情。「愛情」や「夢」などのきれい事だけでは済まされなかった難病との闘い。
美しい音楽と凝った演出。主演二人の演技と美しさに思わず見入ってしまう。
愛情は消耗する。
自分を犠牲にして尽くした後に残るもの。
到達できる人の少ない人生の機微。
色んな意味でため息が出ます。
THE THEORY OF EVERYTHING
映像がとってもきれい。特に光がきれい。
夜のダンスパーティに花火、結婚式に宮殿、、、大学も素敵。ポスターになったシーンとか。
若い頃2人共に確かにあった純粋な愛。
介護に育児家事、ジェームスだって病気の進行に加えてもっと比重が大きい内側の心の問題。色々なことが積もっていく。
それと同時に愛の形が変わっていく、、、
言葉では表せないものがこの物語の中心にずーっとあるように思えた。
それだけ演出や演技が素晴らしかったんだなぁ。この映画の中にある、言葉で、セリフで言っていなくても伝わるものの多さに驚きました。表情やニュアンスがとっても巧みに使われていたなぁ。
恋人として好きでなくなっても、ずっと変わらない、すきの気持ち。ブラックホールや星や宇宙の不思議と同じくらい不思議。
そしてこの物語が実話で、今も登場人物が存命ということ。映画の元になったのはジェーンの自伝ということ。これもなんだかぐっとくるな、、、
難病 ALSを患ったある天才博士と、それに寄り添った女性の人生記録
綺麗事の塊ではなく醜い部分も含む物を現実・リアルというのなら、この映画は世界的成功者が成功するまでを描いたリアルな人生記録。
序盤は学生時代から類い稀な才能を発揮するホーキング博士とある女性との運命的な出会いの物語。
中盤、夢半ばで難病に罹った事を告げられる。
それを理解し未来の苦難を覚悟した上で彼女は共に生きることを覚悟する。
終盤、難病を持つ夫を支える妻の幸福と、それに並行して感じ始める苦悩と葛藤の物語。
若き頃に2人の間に確かにあった純粋な愛情。
だが長い時間を共に過ごしていくにつれ次第に募る様々な感情の数々。
2人の人生においていかなる選択も自分勝手なものがあったが、深く論理的に考えてみればその全ては愛情が故の選択なのかもしれない。
でも人間は恋愛において思考する時、理性ではなく感情に身を委ねる事が殆どであるが故に、相手の行動・発言・思考の真意を見誤ってしまうものだと言う事は避けられない。
そんなことを考えさせられる映画。
ALS(筋萎縮性側索硬化症)についてはよく描かれてる。
もし自分がALSに罹った時感じるであろう不安や恐怖、疎外感などが随所に散りばめられている。
可能性としてはそこまで高くは無いが、いつ自分の身に起きてもおかしく無い。
そして現在の医療技術では治療は難しく、特効薬等も発見されてはいない恐ろしい難病をよく映し出していると思った。
紅茶の渋みのような…
エディ・レッドメインもフェリシティ・ジョーンズも素晴らしかった。
全編を通じて、映像も美しく、英国の自然や過去を振り返る柔らかな光、例えば、夜の舞踏会の明かりに花火、海辺など、単純に映像世界として美しい。
なのに、
これは実話で、今現在、博士と彼女は別のパートナーと幸福な生活を営んでいるというのに、
どうしても拭いきれない苦味がそこにあるのだ。
観終わったとき最初に思ったこと ホーキング博士はいつも無邪気で難病...
観終わったとき最初に思ったこと
ホーキング博士はいつも無邪気で難病と闘っているとは思えないし、自分はいたって普通なのだというような意思が感じられました。
一方、妻のジェーンの方が哀しげで病気と闘っているように思えました。
全体的に、前半(ALSと診断されるまで)はテンポよく話が進み、後半(博士と彼女の生活が始まってから終盤まで)は主演であるエディ・レッドメインの演技を楽しむためにゆっくりめで話が進む感じでした。
映画館で観ていたら後半のテンポダウンにうんざりしていたかもしれません。
ホーキング博士は自分の世界のみで生きているような、主軸が自分なんだと思いました。看病が始まって最初の方には、ありがとう、と妻に言う場面がありましたが、それ以降は彼女にも彼女の人生があるのに看病が当たり前のことみたいに思ってるんじゃないかと感じました。彼女がそれを選んだのだから当然なのかもしれませんが、ホーキング博士がどんなに素晴らしい人間だと言われても、この映画からは好印象は持ちませんでした。
ジェーンの辛苦もわかってあげてほしいと思うほどホーキング博士は無邪気で全くジェーンの苦労を気にしていないように感じました。苦労とすら思っていないような。
介助師といい感じになった時は、ホーキング博士に怒りさえおぼえましたが、最終的にはジェーンが幸せになれてよかったと私は思います。
後味はすごくよかったです。
普通だった
ホーキング博士がどんな人物なのか全く知らなかったで勉強になった。余命2年と言われながら50年以上存命していたり、病と戦いながら子供を3人ももうけているとは思わなかった。すごい。
奥さんが更にすごくて博士の介護をしながら子供を3人も面倒見るとはとんでもないバイタリティだ。それをやりこなすには尋常でないレベルの意思の強さが必要であるし、かなりの覚悟であったはずで、相当な変わり者じゃないと務まらないのではないかと思う。尋常じゃなく激しい性格だったのではなかろうか。しかし一般的な常識人のような描かれ方で、負の側面もほとんど語られなかった。
博士にしてもそうで、病に体を犯されながら宇宙の秘密を解き明かそうなどと壮大な研究をしているのに子供が邪魔ではなかったのだろうか。子供の描き方もとても表面的だった。彼らならではの子育てなどがあったはずなのではかいだろうか。
彼ら一家は相当変なはずなのに、一般人に引き寄せたような表現であまり面白くなかった。二人が結局別れてしまうのだが、お互い幸せになりましたとさ、みたいなきれい事で片付けている感じがした。
ホーキング博士の役の演技は本当にそんな病気の人にしか見えず、すごかった。
博士と彼女のセオリー
エディレッドメインが主演で、ホーキング博士のラブストーリー、すごく興味があって観ました!
すごく期待してたんですが、それを遥かに上回り、すごく感動しました。。
劇場が明るくなった後もしばらく立ち上がれないくらい 笑
一昔前のイギリスの景色、花火のシーン、宇宙の映像のエンディング、映像美がよかったです、個人的にスティーブンが電車でコーヒーを飲むシーン、ミルクとコーヒーが混ざり合うところすごく好きです。
2人の純粋な愛の物語と思ってたので初めは予想通り、幸せな気分で見入ってたので途中浮気に走りそうになるところでは本当にやめてくれ〜!と思ってました(笑)でもこれは現実なんですね。完全に2人が別れてしまうところで深く愛を感じて涙が止まりませんでした。。まさに、「博士と彼女のセオリー」。単純なラブストーリーではないところがまた素敵でした。邦題がいい味だしていますね。。自分の中のベスト3に入る素晴らしい作品でした!
自伝
演技は最高なのかもしれんが、作品としては…な感じでした。
主人公の歴史が語られていきます。
粛々と。
色んな葛藤があったと、俗物の俺は想像するんだが、ガツンと出てこない。
綺麗に穏便にまとめた印象…。
ご本人達が、まだご存命なので、ぶっちゃけも出来ないんだろうけどさ。
もう少しホーキング氏の脳内宇宙論のようなものに触れられるのかと思ってたら、そのウエイトは少なく、題名通りに"愛情"がピックアップされてました。
こういう色合いの演技を観ると思い出すのが、ディカプリオだ。
ギルバートグレイブの知的障者の演技は身の毛がよだつ…。
奥さんの視点であるのでなんともいえないが
この映画のもとネタは奥さんが書いた本であるので
きれいに脚色されている部分も多いとは思う
しかし、もしこの映画に描かれていることが事実であるならば、誰も二人を責めることはできないだろう
二人にはたしかに愛があったのに、ALSと子供によりお互いにどうしようもできないことが増えてしまった
最初から結婚しなければよかったのだと
そんなこと、言えるわけがない
支え合うことができるはずだったのに、現実は簡単ではなかったし、どんどん衰えていく旦那の姿には虚しさしか残らなかった
愛したいのに愛せなかったのだ
最後のシーンでホーキング博士が普通に立つことができるシーンがあるが、ほとんど描かれなかった彼の願望があのシーンで大いに表現されており、号泣するしかなかった
綺麗すぎず難しすぎずに
綺麗すぎる映画は頭に入ってこないし、専門用語ばかりでは心に響かないと思っていたから観に行くかどうか悩んでいましたが
…観てよかったです。笑
確かにイギリスの街並みは綺麗で、2度しか行ったことないロンドンでの日々を思い出して涙が出そうになった。
もちろんスティーブンの研究は文系である私には全く理解できない部分もあって顔もしかめた。
けれど
感動した。涙が出た。笑顔になれた。
不思議な感覚だなと感じました。
その理由は、人々の表情は豊かで、つらい状況を演じているのに自然に見えたことなんだろうと思います。
邦画を中心に映画を観ているので、アカデミー賞作品を逐一チェックすることはなかったのですが気にしてみるもんですね。(何様なんだか苦笑)
個人的には
スティーブンの葛藤。
ジェーンの葛藤。
この2つが時間進むことで徐々にすれ違う様子は心が痛みました。
よく先を予想してしまう私は結局は愛を取り戻すハッピーエンドでしょ?と思いながら観ていましたが
こういうハッピーエンドかあ
と、エンドロールではぼーっとしてしまいましたね。
最後の演出は分かってはいても泣けます。
あれはズルいよって思いながら感動してました。あんな綺麗なシーンはなかなか観ないのでほんと吸い込まれていくのが心地よかった。
シネコンではやってないと思いますが
時間があるなら観ても損にならないと私はお勧めします。
愛することのいみじくも
映画なのかと思うほどに良くできていた。
切なくていたたまれなくて…
でも発病してからこそ、病気の進行とは逆に
やる気に満ちて頑張る姿に、本気になるって
どういうことか、気づかされた気がする。
二人は離婚してしまったけど、それも彼の中では
証明ができたからなんだろう。
二人が創り上げたもの、二人の愛。
愛してるから、支えてこられたし死なせられなかった。
愛しているから、愛し合うもの同士結ばれてほしい。
子どもが成長したことも、
博士が本を出すに至ったのも、
友だちとして付き合っていられるのも、
すべて証明できたから、答えが見つかったから。
愛すること、愛されることって
様々な形があることを証明してくれる作品でした。
エゴを抑えた品のよさ
イギリスらしいというか、なんというか、登場人物ひとりひとりの振る舞いに、抑えが効いていて、品格をかんじる作品だった。エゴを抑えた品の良さというのか。
スティーブン ホーキングという人を愛し、そしてその類い稀なる才能を誰よりも理解し守り抜いたジェーンだからこそ、静かに別れを選んだのもわかる。その後も良き友人であることからも、後悔なく愛しぬいたからこその、エゴを超越した関係というのがあるのだとおもった。それはI have loved you.というセリフにもあらわれている。エレーンも素敵な女性だと思う。
そして、何よりも、ジェーンを好いていながら、ジェーンたちを友人として支え、苦しみを隠して身を引き、何年も待ち続けたジョナサンの無償の愛を心底尊敬する。…ま、その間にジョナサンがどんな暮らしをしていたかは描かれてないから、わからないけれど。最後には夫婦になって幸せに暮らしているとあって、そこでなんだかもう涙がでてしまった。
この、全体的に知的で抑えの効いたひとりひとりのふるまいの美しさが淡々と描かれていて、とても好感をもった。その後、ジェーンもPhDをとったというのもよかった。
演技力も凄いけど、自然なメイクに感動
エディ レッドメインの演技が自然過ぎて、ビックリしました。とくに、体をの筋肉が動かなくなって倒れ込むシーン。
顔をこわばらせることもないし、とにかく変な違和感もなく急にふっと倒れて頭をうちつけたあの演技に感動です。
あと、老いていくキャラクター達のメイク。
自然すぎて気づいたら皆年取ったなー、って凄いですよね。
ストーリーとしては…
個人的には辛かったな。
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