「時間は不可逆と」博士と彼女のセオリー のさんの映画レビュー(感想・評価)
時間は不可逆と
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前半は涙出るくらい名作だったが後半は勢いが殺されてしまってたな〜。まあ、話が暗くなってゆくので仕方ないといっちゃ仕方ないのだが…
ストーリーより、エディ・レッドメインの熱演、 フェリシティ・ジョーンズの知的な可憐さが後を引く。特に前半のフランス映画のような粋なきらびやかさ。最後の演出はため息でちゃう。
※この映画の内容を思うに、広告商材などのビジュアルは年取った博士と子どもたち、育児と夫の世話に草臥れ憔悴して髪ボサボサ服もダサダサの奥さんの、家庭の様子であるべきだ。「あなたを愛した。最善を尽くしたの。」とは字幕、喋る彼女の声は過去完了のhave beenが使われた。確実に存在した愛情が時を経て尽きてゆくさま、それでも家族に続く生きるという営み……そういう境地での心情を描いた物語であるゆえに、若くて心身ともに健康で、元気で希望に満ちて可能性がいくつもあって笑いあったキラキラした時間を切り取ってDVDのジャケットやフライヤーやポスターに持ってこられると…読後感(ではないか、鑑賞後感?)とのギャップになんだか対応しきれないし、若い頃だけが、病気の発症する前までの時間だけが良かった、と言っているようでなんだか辛いなあ
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