マップ・トゥ・ザ・スターズのレビュー・感想・評価
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戦慄の絆
お互い別々に育てられた兄妹はそれを知らずに恋に落ち、結果的に近親婚に。生まれた娘は情緒不安定で弟と結ばれることを願い、大量に薬を服用して自宅に火を放った。
娘の行為を恐ろしく思った母親は娘を弟から遠ざけた。せめて息子だけでも守りたいという一心で。しかし娘に対しても負い目を感じていた。娘が奇行に走ったのは自分たちのこの忌まわしき婚姻関係のせいではないのかと。
18歳になり更生施設を出たアガサは観光名目でかつての自宅跡を訪れる。自分が火を放ったあの邸宅は姿を消し、すでに更地となっていた。
彼女が戻ったのはやはり彼女の望みをかなえるためであった。弟ベンジーと添い遂げるという。
子役の息子が売れっ子になり財を築いた一家だが、息子は薬の依存症から抜け出せない。夫は自分の野心が大切で家族への思いやりが足りない。思いつめた母親はついに焼身自殺を遂げる。
悲しき運命に引きずられるがままに二人の姉弟は最後に本懐を遂げる。ハリウッドスターというまばゆい星の光の陰で二人の姉弟はその短い生涯を終える。
主人公を演じたミア・ワシコウスカがとても魅力的でほかの作品を見たくなった。
ちなみにディカプリオのう○ちも売買されてるんだろうなあ。
さすがクローネンバーグ!
晴天のハリウッド。明るさと静けさが、逆に不気味さを助長する。
クローネンバーグだからこそ出せる独特な雰囲気だ。
近親相姦の結晶である姉弟。
星座に思いを馳せた壮大なギリシャ神話において、神は、近親相姦によって神を産む。
この姉弟も神の領域にいるのか。二人とも死者と対話ができる特別なスペックを持つ。
大地に産み落とされた穢れた血は、月経の血。富と名声の象徴みたいなソファーを汚した。
「火」は浄化、「水」はあちらの世界の象徴。
焼死したサラドガンはバスルームに現れ、子どもたちはプールに帰る。アガタの母は、なんと焼け死んた後でプールに落ちる。
「火」と「水」と「至高の愛」(指輪を使った結婚の儀式)の三位一体によって呪いを消し、彼らはついに別次元の天体へ旅立った。
ジュリアンムーアのオナラには驚いた。やっぱすごい。
書きたいことがてんこ盛りの作品だ。
説明不足
話の展開が理解しにくい。
1度目の鑑賞後、解説を見て二度三度見返してやっとストーリーが理解できた。
見返してやっと分かったが、これ日本語訳時に言葉を色々省きすぎなんじゃないかと思う。
これは技じゃなく稚拙としか言えない。
主語が誰なのか捉えにくい場面が多く、特にアガサが母親に償いに行く場面は日記?出会い?誰が?となる。回想シーンが無いのだからもっと分かり易い翻訳にした方が良かったのでは。
ハリウッドの裏を描いているということだが、そもそも馴染みのない世界だし、上のような理由で確信部分でハテナマークだし、印象が浅く非常に勿体無い映画。
父親のTV番組を横目に軽快に踊るアガサには非常に萌えを感じる。が、いくら考えてもその場面の意味が解らない…
変な映画だった
近親相姦の結果生まれた姉弟がいて、姉が弟を殺そうとして両親に遠ざけられるなど、キワい話だった。ジョン・キューザックが怖い役で本当に怖かった。ハリウッドの内幕が垣間見えて楽しかった。弟がとても口が悪くてあんな態度では長持ちできないだろうと思った。登場人物が多くてあんまり把握できてない気がする。
退屈はしなかったが、なんでこんなキワい話を作ったのか意図が気になった。そんなに面白いとも思えない。変な映画だった。
難しい、わからん
ジュリアンムーア目当てで観てきました。
ジュリアンはいくつになっても潔く脱ぎますね。素敵です。
今回の役はまた相当ぶっ飛び気味。いきなりの3人プレイ、下着スケスケのよくわからんワンピースきて歓喜の舞するわ、極め付けは秘書と喋りながら便器にまたがり放屁。や、そら生きてりゃ屁もこきますが、そこを映画にほりこむなんて。
幻覚に苦しみ人を妬み嘲り、果てに殺される哀れな女優でございました。
んー、キャラクターのエキセントリックさと、ハリウッドこえーよというだけわかっといたらいいでしょうか?
イマイチ見所分からずでした。理解できなかったのか中身がないのかわかりません。
ミアワシコウスカは美しさを上手に隠しますね。ちゃんと地味に見えた。
そして怖かったよアガサ。
別々に育てられた兄弟が知らずに結婚しちゃっても罪なんでしょうかね。そこはそういうこともあるよね、ではダメなんでしょうか。親子間の近親相姦は、暴力だとおもうので到底受け入れられないのですが、義理の親子も含めてむりですが、きょうだい同士の近親相姦はそないに悪いことに思えない私です。
ゼウス、フロイト、そしてゴシップ
監督ご本人もおっしゃっているように、これは神話なんだろう。
ギリシャ神話の、クロノスとレアー(兄妹)。
その子供ヘーラーとゼウス。
これら親子をハリウッドセレブに置き換えて映画化。
(セレブゴシップを撮りたかったというよりも、この因果関係が違和感なくピタッとはまるのが、現代ではハリウッドという場所だったのだろう。)
神話をフロイトが分析したら、本作のような話になるのかもしれない。
(『危険なメソッド』に引き続きフロイト色が強い。)
神話にしてもハリウッドにしても、私たちと関係ない遠い世界だ。だから安心して笑えるし、怖がることも出来る。遠い世界だけれども、それらアイコンには人の感情の原型が見え隠れする。
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幽霊というよりは「歪んだ記憶」役サラガドン美し。
J.ムーアのコメディエンヌぶりも楽し。
なんでレイア姫(C.フィッシャー)がカメオ出演?と思うも、兄妹の神話という事で、なるほど納得。
父親役J.キューザック、ハリウッドの俗っぽさにマッチしててイイ。役にピッタリすぎて、話の先が読めてしまう。当初、予定されていたモーテンセンのほうが展開が読めずドキドキしたかも。
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当たり前っちゃ当たり前だけど、ハリウッドを舞台にしたリンチ「マルホランド・ドライブ」のような、めくるめく愉悦は薄い。
ダイアログのB.ワーグナー、J.トンプソンやJ.エルロイをほのかに彷彿とさせ。映画に対しての褒め言葉にはならないが、この人の小説が読んでみたいと思った。
ふ〜ん
ハリウッドはドロドロだよっていうことと全員が勘違いしてちゃってバラバラになり不幸になった家族の話。無理やりハッピーエンドじゃないところは良かった。
印象は難しくも単純でもないのだけどあてはまるのがなかったからこの選択です。
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