劇場公開日 2016年5月14日

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「なにも消えてほしくない」世界から猫が消えたなら むっしゅさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0なにも消えてほしくない

2016年5月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

生まれてきたこと、生きていること、自分の良いところ、存在意義、そして自分を取り巻く人間関係。世界に大切でないものなんてひとつもない。そんなことを気づかせてくれた作品でした。
実は原作を読んだ時、冒頭でこれ無理って思ったのだけど、読み進めていくうちに引き込まれ、結局もういちど読み直して、いい作品だなと感じたので、映画ではどのように演出されているのか楽しみにしていました。
原作同様、冒頭で乗れない人もいるだろうなと感じつつ、でも原作にほぼ忠実に描き、いくつかアレンジ加えて泣けるように演出しています。なので原作では泣けなかったけど映画では途中と最後に落涙。ズルいなぁ。
残念なのは音楽に違和感があったこと。せっかく入り込んでいるのに何度も引き戻させられてしまった。これはダメでしょう。良いところは説明的にならないよう、余計な言葉を省いたところ。流れでわかってねという形だけど、原作読んでないともしかしたらちょっと難しいかも?でも主人公同様に饒舌でなく、そこが良かったですね。原作より映画のほうが優れていた作品ですが、もう一度原作を読み返してみます。

むっしゅ