「アクのないスッキリした攻殻」攻殻機動隊 新劇場版 はなせれぶさんの映画レビュー(感想・評価)
アクのないスッキリした攻殻
テレビ版ARISEで予習しての観劇
これまでの映像化攻殻機動隊のテーマである、自分を自分たらしめているものはなにか。記憶、ゴーストとは。の様なテーマ性は少なめ。漫画原作の様にクライム物としての様相だ。
テレビ版とは画面のクオリティも磨きがかかり、素子の人形的デザインなど押井版へ意図的に繋げる演出が小気味よい。細かな画面演出にマニア心をくすぐられ、2度3度見たいと思わせられる。
ストーリーは少々複雑かつスピーディに進行するので素子たちは何を追っているのか、事件の全容を理解することがむつかしい。ARISEを予習していれば細かな語句は理解できるが正直、予習はあまりストーリー大筋とは関係がない。
この作品で初めて攻殻機動隊に触れると言う方はむしろ、押井版1作目を見た方が良い。でなければ劇中、クルツの行動、言動が理解しがたく最後はポカーンで終わるのではないだろうか。
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