セッションのレビュー・感想・評価
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長生きよりも、名を残して早世
マイルズ・テラーとJ・K・シモンズの好演によるところも大きいのだろうが、終始流れているぴりっとした真剣な雰囲気に釘付けになる。
最も恐ろしい言葉は「グッド・ジョブ」だとして、現状で満足させないように、あえて厳しい指導をするテレンス・フレッチャー。
その様が逐一自分の仕事と重なり、共感と考えさせられることの連続だった。
敵が多くなることを自覚しつつ、育てるためと割り切る指導者側の苦悩も垣間見えるようだった。
最後のステージでの、マイルズ・テラーの密告に端を発する互いの復讐のやり合いも面白かった。
ただ、その後の止まらないドラムがやや冗長かつ分からないのが、唯一残念。
ニコルとのやり取りも、もうひとつあっても良かったかもしれない。
最後の9分にむかう映画。
この映画は最後の9分間に全てが詰まってるといっても過言ではないと思います。
それほどに濃い9分間です。
最後への盛り上がりかたが半端なく、息をのんで釘付けになりました。そして期待を上回るラストに感動しました。
フレッチャーがアンドリューの「合図を出す。」と聞いた時にうなずくシーンは感動し、ドラムソロでは鳥肌が立ちました。
そして何と言ってもフレッチャーの演技です。すごかったです、アカデミー賞獲得もうなずけます。
この映画があまり劇場でやってないことが不思議でなりません。
絶対見るべきだと思います!
ぼく野球人
熱血漢指導者フレッチャーの猟奇的な顔と声
ラストのドラム演奏の迫力と台詞無しの語り口は圧巻。
内容はどこか懐かしさを感じる日本人ならみんな大好き『恋愛スポ魂』風。
アカデミー賞は目新しさ大好きアメリカ人が選ぶ『バードマン』
僕たち日本人が選ぶなら昔懐かし
『セッション』なのでしょう。
野球人は野球を題材にした映画を拒みがち
あんな打ち方投げ方容姿で甲子園?メジャーリーグ?
でもそれは諦めました。内容を重視します。
ジャズ人の方、こんなのはジャズじゃない?
諦めて、これは映画です。
まるで格闘技!
ものすごい殴り合い!ものすごい殺し合い!!
なんというか、男のクソなところと、サイコーなところが凝縮されてます。
この作品には安っぽい愛がなくて良い!
すぐにサントラを買いましたが、映画館という空間で観て聴くのがやっぱり一番です。ぜひ映画館に行ってほしい。エンドロールまで熱くなります。
セッションの原題は『Whiplash』
ジャズの曲ってことは作中でもわかりますが、なんだか他にも意味ありげ・・・
ウィップ(鞭・ムチ)ラッシュ(激しく叩く)
→ 鞭打ち(病気もコレ)
急激な加速でドラムを叩く行為も、あのフレッチャーの指導も込みで考えていいのかな
見ごたえたっぷり。
JKシモンズが怖かった。夜に夢にまで出てきた。そのぐらい強烈でした。
鬼教師に育てられて成功する単純なサクセスストーリーかと思いきや、徐々に狂ったようになっていく様が刻々と描かれまたそれだけでは終わらない。
最初から最後まで目が離せない緊張感。
クライマックスは拍手を送りたくなります。
理路整然とはいかないか
「なんか、はっきりとした言葉で感想が出来ないな」これが見終わった後の素直な感想です。ラスト10分(長さは適当)の音で闘う場面は確かに熱量半端ないし、暗転のタイミングも初監督では思い切ったものだった。でも、でもである。それ以上の何かがあるのかと言われたら「どうだっけ?よく考えたらそんなになかったかもね」と言いたくなるのが本作。一番の引っかかり、もしくは矛盾点と感じたのはラストの舞台へあがる動機だ。基本構図として、音楽狂い、芸術狂いの「音楽の為」なら暴力でもイジメ、パワハラ、何でもする独裁者的講師と誰からか認められたいトップジャズドラマーを目指す主人公の激しい邂逅、緊張、対立、挫折、対決、共有を描いているんだけども、この肝になる音楽講師が理路整然としてない。体罰とかパワハラ、イジメとかは別にいいんだけど(実体験組としてはふーん位の描写だと思う)、ラストの場面前で挫折した主人公を自身が指揮するプロ楽団に誘うんだけども、その動機が復讐なんだよね。音楽狂いが音楽を復讐のアイテムに使っちゃいけないでしょ。こうなってくると音楽狂いでも何でもなく、ただの権力をもったイヤなヤツでしかない。こうなると、主人公を見いだした動機すらも怪しくなってきて判然としなくなってくる。そして、音楽狂いじゃなくて音楽好き程度なヤツって考えるとラスト2人の「音の闘い」も薄味になってくる。ただ、考察に足る映画だし、誰かと話したくなる伝えたくなる映画だということは間違いない。
殺し合いだろ?
一応、この物語はハッピーエンドなんだろうな…。
彼は伝説を手に入れ。
彼は伝説を育てた。
だが、順風満帆とは、真逆…エンドロールの為にブラックアウトするまで、この二人は演奏途中だろうが何だろうが、つぎに何かが起これば、もしくは起こせば、間違いなく殺しあうと思ってた。
俺的、編集賞をあげたい!
世間のモラルのなんとチープなことか。
なんとかハラスメントとか、勝手にやってろ風な暴力の嵐だ。
相手の為に厳しくとかいうレベルじゃない。
俺にやられるようでは、所詮そこまでの器だと断言し、徹底的に追い込む…いや、むしろ、潰しにかかってる。
それを受けた主人公。
彼のサクセサストーリーは、危ういなんてもんじゃない。
神さえ裏切られたと思う。
まるで100mの高さから水面めがけて飛込むかのようだ。
勝算なんてない。
破れかぶれだ。
でも、彼は問うた。
自分の価値を問い続けた。大声で。
最初と最後、到底、同一人物に見えない程、彼の中身は変貌してた。
とんでもないアクション映画だった。
劇場が明るくなった頃、拍手がパラパラと起こった。
納得だ。
俺も微力ではあるが、喝采を送りました。
すごい迫力、すごい狂気。
さすが助演男優賞作品。 バードマン観たあとなので、これが作品賞でも全く違和感ないくらいの迫力です。
J・Kシモンズがとかく注目されがちですが、主役のマイルズ・テラーも負けず劣らずの狂気ぶりです。
追い込まれ、そして覚醒した先にある狂気。 すごいです。
全篇通して恐ろしいまでの緊張感を維持したまま一気にラストへ。こんな...
全篇通して恐ろしいまでの緊張感を維持したまま一気にラストへ。こんなにやな汗かいた映画は久しぶりかもw とは言えそれは映画がいい意味で緊張感を絶やさずにいたからで、そこは監督やカメラや編集や役者が凄い、と褒めるところ(特にカメラ!)。ラスト10分の為にそれまでの流れがあり、一気に畳み掛けられた観客はそのまま「ぶんっ」と場外まで投げ飛ばされればいい。面白かった! JKシモンズカッコ良すぎ! 男惚れするわ。ポップコーン度は当然ゼロw
何かを必死に目指している人が観るべき映画。
久々に出会った、
自分に残り続けるだろう映画。
挫折と絶望が生む狂気に入り込み、
ラストのどんでん返しまで釘づけ。
そしてクライマックスで、音楽の凄さを実感です。
レイトショーにもかかわらず満員の場内は、
エンドロールと同時に拍手喝采。
映画は観客が完成させるんだと、
改めて実感しました。
人格を捨てるほど追い込まれたものだけが、
ホンモノになれるんだな。
ふと若い頃の、
マグマを溜め込んでた時代がフラッシュバック。
ここまでストイックじゃなかったけどw
正直、バードマンより
作品賞にふさわしいかと思いました。
そこはインディーズの辛いところだけど、
間違いなく傑作で秀作で快作。
楽器をやる人はもちろん、
何かを必死に目指している人が観るべき映画。
自分がどれだけ甘ちゃんか、
大切なことに気づけるハズです。
非の打ち所がない。最高の映画だ。
冒頭が素晴らしい。ドラムを叩く音楽大学一年生のアンドリューの元にJ・K・シモンズ扮するフレッチャーが現れ、その才能を見抜く。この冒頭で、一気に掴まれた。その後、フレッチャーという鬼才教師に認められたことで得る不思議な地位というか、何というかアンドリューと親戚?であろう家族との食事シーンに見事!と言いたくなるほど、アンドリューが「他人とは違うこと。」に気づいていく感覚です。
そして、なぜ、彼等が音楽をやるのか?その行為は徹底的に何かをやること、つまりプロであること。プロフェッショナルであることは、どうあるか。どう生きていくのか。フレッチャーがどんな至難も乗り越えていかなくてはならない壁になったように見えるようでそうではない。
教師である前に、音楽を愛しすぎて愛しすぎてその信念で生きている人間であることがアンドリューの何かを動かす。
ように見えて、そうではない。笑
2人の生きるということが激突するラスト。
フレッチャーの突きつけるプロフェッショナルで生きるという残酷さ。
アンドリューの突きつける自我と努力という行為で得てきた実力。
2人は見事にセッションする。
しかしながら、ご注意を。
この映画を見てしまうと、他の映画に物足りなさを感じます。
こりゃしまった。
強烈!語り継がれる名作誕生
CGを駆使した大作も確かに凄い!!
ワイスピ7も期待を裏切らない出来でした。
が、しかしこの作品はシナリオ演出演技音楽全てが、五感を刺激して来る。
冒頭から昔なら超スパルタ・・・今なら超パワハラ攻撃は、メンタル弱い人はは、気分悪くなるかも・・・・それくらい超超強烈!!
奇才に見出された天才が、覚醒し自己を失い孤立し孤高になりやがて、師に牙を剥くが、師も容赦なく背中からぶった斬る鬼・・・
最後の15分は、殺るか殺られるかの殺気と狂気で、呼吸困難になりそうなくらい引き込まれる。
そしてラストは圧巻〜語り継がれる名作誕生ですね〜☆5つ
悪魔の魅力。ヒトの言葉の怖さ。
非常にドキドキする興奮する怖い映画でした。
怖いといっても、ホラー的なものではなく、人の言葉の怖さです。
人間とはこうなれるのかという怖さを主役2人に感じた。
最初から最後まで見応えありました。
ちなみに音楽への関心は乏しいですが、楽しめました。
まだゾクゾクします。
神々の戦い
噂に違わぬ素晴らしい映画でした。「持ってるヤツに持ってないヤツがたまには勝つと思ってたいヤツ」人にとってはこれ以上ない映画なのではないでしょうか。勿論、話の舞台がアメリカ最高の音楽学校の最高のバンドですから、上の上の下ぐらいのものなのでしょうが…笑
やはりあのラストが好きです。フレッチャーに音楽の楽しさを奪われ、音楽以外のものを全て捨てざるを得なくなり、最後には音楽すら失くしてしまった。それでも尚襲い来るフレッチャーに「音」で対抗し、最後には奪われた「音楽」を取り戻す。僕はこの映画を「音楽を取り戻す」映画として素晴らしいと思います。
不満点としては主人公もフレッチャーもバックボーンがほぼほぼ描かれず肩入れしづらいことなのですが、最早僕とは違う世界の神々の戦いとして眺めているだけで楽しかったので、やはりあまり気になりません。こんなに口あんぐりで観続けた映画は初めてです。傑作!
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