セッションのレビュー・感想・評価
全856件中、761~780件目を表示
ユニークな小品
『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』の後に観るというのは流れが悪いなと思った。通常、音楽をうまく使うのが映画的なのだけど、この作品はまったく逆で悪く使ってしまった。どこまで自覚があるかはわからないが監督本人が主人公と似た経験をして音楽を挫折したというから、何となくそうした過去への思いが滲んでしまっているのかもしれないし、単純に音楽的なセンスがないのかもしれない。それが『バードマン‥』を観た後ではより強く感じさせるのだ。
まあ新人の小品とイニャリトゥの意欲作を比べるのはフェアじゃないか。ただし、これだけジャズのスタンダードをフィーチャーしながらも良い演奏が聴けないことにストレスを感じるのは当然だろう。で、それがあたかも「凄いぞコイツ」みたいに描かれているから困ったなとなるわけ。
アカデミー賞の後で見させられる流れはどうにもならないだろうから、せめてフラットな気持ちで観たいと思ってるし、そうして観ると作品への評価もシモンズへの評価も「そんなに」となってしまうな。
ちなみに先日放送されていた「ナントカの流儀」のうどん回でも師匠の弟子に対する批評・批判が理不尽で「こういうものなんだな」とは思った。
素晴らしいが、音楽の魅力からは外れる
感情と台詞を音で表現したラストシーンは圧巻だが、ステージの上で敢えて恥をかかせるというフレッチャーの行動は音楽家としてあり得ない。ただの狂った奴だ。
そんな狂った奴へ向けて狂気的に叩くドラムが偶然に素晴らしいものになってしまう、それも音楽の一つだが、本来あるべき身震いする程の音楽による感動は得られなかった。
その為「セッション」という邦題はズレている。
スリリング!
セッション
サンダンス映画祭でのグランプリと観客賞受賞を筆頭に、さまざまな映画賞で旋風を巻き起こした音楽ドラマ。
ジャズドラムを学ぼうと名門音楽学校に入った青年と、彼にすさまじいスパルタ的指導を行う教師のドラマ。
名門音楽学校へと入学し、世界に通用するジャズドラマーになろうと決意するニーマン(マイルズ・テラー)。そんな彼を待ち受けていたのは、鬼教師として名をはせるフレッチャー(J・K・シモンズ)だった。ひたすら罵声を浴びせ、完璧な演奏を引き出すためには暴力をも辞さない彼におののきながらも、その指導に必死に食らい付いていくニーマン。
ドラムに汗しぶきが‥‥
ドラムに血しぶきが‥‥‥‥
ドラムに狂気が‥‥‥‥‥‥
なにゆってもネタバレになりそうなので、止めときます。
先が読める長ったらしいアクション映画なんかよりずっとスリリングで全く目が離せない。
緊迫感緊張感が最初から最後まで。
ラストは、衝撃的。
これは、見終わったあとみんな心の中で拍手喝采してると思います。
必見。
狂っているだけでは音楽にはならなかった
前評判の高さから期待をして観に行きました。Buddy Richの曲を好んで聴いていたので、耳でも楽しめる映画でした。
しかし、ストーリーの方がいまいち私には合いませんでした。J.K.シモンズ演じる教授の熱烈さや狂気というのはビシバシ伝わってくるのですが、マイルズ•テラー演じる学生が、シモンズに感化されて変化していく様子にあまり劇的なものが見られず、彼から狂気的な音楽への情熱のようなものが伝わって来なかったです。
ラストシーンでも、復讐の応酬から2人が徐々に理解しあって高まってゆくという流れは観ていて分かるのですが、何かが足りないのです。狂気や熱は伝わるのですが、音楽への愛(?)というのが描かれていない為か、ただ激しいだけの映画に思えてしまいました。
『セッション』と同じように、音楽に没入していく、狂っていく、というような映画でしたら『4分間のピアニスト』という素晴らしいドイツ映画があります。こちらも厳格な教師と生徒という関係の中でストーリーが展開していくのですが、ラストシーンの息もできないような圧倒される感覚は『4分間のピアニスト』の方が凄かったです。
圧倒的!
出だしから圧倒されたままエンディングを迎え、鑑賞後はかなりグッタリした。
役者の演技、緊張感あふれる演出(役者にクローズアップを多用したカメラワーク、演奏シーンのカット割り等)が素晴らしくて、終始引き込まれた。
常人にとっては「たかが」と思われることが、その道を極めようとする者には生死を賭けるほどのことであり、それは当事者にしかわからない。
天才たち(それに見合った努力が出来る者を含む)の言動を、自分のような凡人は憧れと嫉妬と諦めの心境でただ眺めるしかないのかも知れない。
密告のくだりが個人的には分かりにくいと感じて、一緒に観た人と擦り合わせたところ、自分の読み違えだったようで、悔しかった。。。(もっと修行が必要だ。)
観終わった後久々にゾクっと身震いきたぁ~~
アカデミー賞作品賞は残念ながら逃しましたが、私が審査員だったらすぐこの作品に1票入れたい気分でした。
単純なストーリーに見えても、後半の展開のカメラアングルやドラムの演奏シーンを見て、最近WOWOWとかでアーティストライブを見る回数も増え始めている私としては超興奮でした!!!
音楽映画としては今年最高の作品です。ブルーレイが発売されたら即購入ですな(笑)
もし、私がJKシモンズみたいな先生がいたら、すぐ心折れてへこみます(泣)
鬼気迫るJKシモンズが今夜、夢に出てきそうな衝撃
未だに余韻が抜けなくて鬼気迫るJKシモンズが今夜、夢に出てきそうな衝撃。観た人の評価が全米はもちろん日本でも圧倒的な映画が納得。
予想もしてなかった副題の『ラスト9分19秒を見逃すな』の通り鳥肌が。
仕事における真剣勝負って究極はこの境地、自分はまだまだ甘いなぁとも
鬼気迫る演技で。
スパルタ鬼畜師匠とがっつり一途な弟子の物語。
ブラックスワンといい、芸に一途な人達の話はイマイチ理解しがたい。と、いうか共感できない。とっとと教官ぶん殴ってやめちゃえばいいのに。
パワハラ以外の何者でもなくよくわからなかった。
演技はみなすごいですね、確かに。
純粋にこの映画素晴らしかった。バンド内各人に思いがあって、それを指...
純粋にこの映画素晴らしかった。バンド内各人に思いがあって、それを指揮者が纏める。ねじ伏せる?最後に演奏を通じて分かり合える。
JKシモンズの顔が威厳を感じて最高。
言葉で表現できない
見終わったあとの爽快感とか、そういうのがあるわけでもなく、色々考えさせられるとかそういうものでもない。
高い没入感はある。自分を主人公に重ね合わせてみて、どう感じるか?
そういう見方になるのだろうか・・・
役者の演技、監督の演出というものが存分に生かされている映画だということは自信をもって言えます。
卓越してた
J・K・シモンズの演技が評価されているけども、主人公も含めてキャストは良かったと思う。
ただ、それだけでなくストーリーも良かった。
とてつもない逆境をねじ伏せるほどの圧倒的な努力と決意ってものをみせてくれる映画。"普通の"努力家だったら、最後にハメられた場面でそのまま去るのみで一生戻ってこれなくなるとこだったと思うけど、そこをゴリ押しして自分で主導権を握ってしまうなんて考えられない。そういう理不尽な状況は世間ではよくあるので、「敗者はただ去るのみ」というのが正しいとは限らないことを教えられた気がした。
長生きよりも、名を残して早世
マイルズ・テラーとJ・K・シモンズの好演によるところも大きいのだろうが、終始流れているぴりっとした真剣な雰囲気に釘付けになる。
最も恐ろしい言葉は「グッド・ジョブ」だとして、現状で満足させないように、あえて厳しい指導をするテレンス・フレッチャー。
その様が逐一自分の仕事と重なり、共感と考えさせられることの連続だった。
敵が多くなることを自覚しつつ、育てるためと割り切る指導者側の苦悩も垣間見えるようだった。
最後のステージでの、マイルズ・テラーの密告に端を発する互いの復讐のやり合いも面白かった。
ただ、その後の止まらないドラムがやや冗長かつ分からないのが、唯一残念。
ニコルとのやり取りも、もうひとつあっても良かったかもしれない。
最後の9分にむかう映画。
この映画は最後の9分間に全てが詰まってるといっても過言ではないと思います。
それほどに濃い9分間です。
最後への盛り上がりかたが半端なく、息をのんで釘付けになりました。そして期待を上回るラストに感動しました。
フレッチャーがアンドリューの「合図を出す。」と聞いた時にうなずくシーンは感動し、ドラムソロでは鳥肌が立ちました。
そして何と言ってもフレッチャーの演技です。すごかったです、アカデミー賞獲得もうなずけます。
この映画があまり劇場でやってないことが不思議でなりません。
絶対見るべきだと思います!
全856件中、761~780件目を表示