セッションのレビュー・感想・評価
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衝撃的
ここ数年でベスト。
ハリウッド的ではない。
日本人にも勝るスポ根、スパルタ、それに順応してしまう学生。
これはアメリカ人の印象を大きく変える映画。
オープニングのドラムが良い。
ラストのドラムが最高に良い。
完全に壊れた学生がとても良い。
ラストは新たな鬼が産まれた瞬間だった。
マイケル・パウエルに捧ぐ
僕はこの映画、たいへん面白かったです!
僕はこの映画を見て、マイケル・パウエルの古典「赤い靴」を思い出しました。お若い方には「赤い靴」をリブートした「ブラックスワン」を上げた方が分かり易いかもしれません。
「赤い靴」も「セッション」も、芸に猛進する師と弟子の話です。
弟子を支配下に置こうとする師匠、それに翻弄される弟子。芸術の明るい面よりも、芸に取り憑かれた怖さを強く感じます。
ちなみにパウエルは、その怖さを掘り下げた「血を吸うカメラ」という傑作スリラーも生み出しています。「血を吸うカメラ」は、観客には受けましたが批評家筋からは不道徳だと批判されました。理性では受け入れがたい、自我の発露を描いていたからだと思います。
「セッション」も、善悪や愛憎では計れない自我の発露を描いています。音楽家はこうあるべきだという固定概念も揺るがしています。
そこに拒否反応を示す人がいても当然だと思います。かつて、パウエルを批判した人がいたように、いつの時代も受け入れられない人はいるのです。受け入れがたい領域を描いたからこそ、映画としての虚構の面白さがあると思います。
マイケル・パウエルは、ヒッチコックをはじめ、スコセッシ、ポランスキー、デパルマ、アロノフスキーなどの作品に影響を与えてきましたが、「セッション」もその影響下の一つと言えます。本作が「赤い靴」のように後世に残る傑作かは、僕には判断つきません。でも、そこを目指した若き監督の野心作と言えるのではないでしょうか。
確かに情報社会は生きにくい、しかし、バイオレンスだけでは何も生まれない。
連休前に見ておきたいと思った映画「セッション」。
今月のキネマ旬報の批評欄、珍しく3人とも満票、10個つけたいというコメントまであり、昨日いそぎ日比谷に出かけた。
予約なしでも空いているだろう、安易にシネマズに行ってみると、切符売り場は大勢の人だかり。
おかしいなと思いつつ、よく見ると客は老人ばかり、 平日の昼間の上映だからあたり前かもしれない。
しかし、人気は併映の「寄生獣」と見込んだが、なんと行列は「セッション」だった。
映画は音楽大学でジャズ・ドラムスを学ぶ学生とJ・K・シモンズ演じる熱血教師の話。
話は単純で、ただただバイオレンスな暴力教師が新入生をしごきまくる映画だ。
評者の一人は「ドラムスで映画が成立することに感服。」と書いていたが、納得するのはこのコメントのみ、ひどい映画だ。
チャーリ・パーカがまだ新人のころ、セッション仲間のドラマーにシンバルを投げつけられたという逸話を下敷きに、シモンズ先生(だめだ役名も忘れた)が徹底した暴力でアンドリュウー(しごかれたドラマー、シモンズと対照的なやさしい顔立ち)と関わる。
批評家の満票に背き、ひどい映画だと言いきる素人がネタバレを書き散らすのは礼儀を失するので控えるが、根性を鍛えるのは大学の仕事ではない。
学識にしろ技術にしろ、教師に可能なのは学生の納得や得心に関わることだけ。
答えは一つではないのだから、叩き込めば理解されると考えるのは教師のうぬぼれ。
教師に可能なのは、どこまでも学生個々人が持つ想像力に関わることだ。
頭ごなしの、パーカーやマルサリスの逸話を傘にしたバイオレンスだけで何が可能なのだろうか。
学生が血塗れになってバチをふるうのは運動能力のためではなく、自分自身の想像力の問題だ。
もっとも、この映画、若い人には必要なことなのかもしれない。
人生のはじめの頃、何も考えず、何もあてにせず、ただただ遮二無二ドラムを叩きまくったという経験は、ボクにはないだけに、何か貴重な体験がテーマとなっているような気がする。
しかし、その体験を共有させたいという企みだけなら、老人はともかく若者は引く、いや引いて当たり前だ。
まして「ラストシーンに舌をまいた」のは批評諸子だが、ボクは嘘だろうと仰け反った。
これでは安っぽい予定調和の押し付けだ、どこにドラマ(ドラマーではない)があるのだ。
今の時代、自分自身を見つめることは難しい、どうしても、まわりばかりが気になり、羨んだり、蔑んだりしてしまう。
確かに情報社会は生きにくい、しかし、バイオレンスだけでは何も生まれない。
とにかく、予想の上をいく。
何の前情報もなく、飛び込んだ映画でした。
その中で、フレッチャーとアンドリューの対決は、最後まで予想の上を超えてゆくものでした。
フレッチャーの罵声は、凄まじく、人種、性格を的確に浴びせる。ひどい仕打ち。聞いてる自分が十分に気持ち悪くなりました(笑)
アンドリューも決して、諦めず 努力するのも素晴らしいですが、血まみれ具合、もう常軌を脱しています。
ラストに向けて、またパプニングがありますが、フレッチャーとアンドリューの対決はみものです。
決して、ハッピーエンドではありませんが、終始息つく暇はありませんでした(笑)
面白い
ただ訓練して大会に出る話だけど、フレッチャーの何を考えているのか分からない魅力に引っ張られてあっという間の2時間だった。
甘い父親を捨て、厳しい父親も乗り越えて一人前になった最後のドラムソロは圧倒的!
好き嫌いは真っ二つに別れる
もう、めちゃくちゃ好きだ、この映画。
映画館で観れて良かった。
ラストシーンは暴力的に魂を揺さぶってくる
息をするのも忘れて見入ってしまい、疲れた…!
場内が明るくなり、結構大きなため息をついたら
同じくあちこちからため息が。
あまり考えて観る映画ではないので
そういう映画が向かない人には勧めません。
これまでに私が観てきた所謂「音楽映画」とは違う、そもそも音楽映画な...
これまでに私が観てきた所謂「音楽映画」とは違う、そもそも音楽映画なの?とも思うけど(テクニカルな問題ではなく)、そんなことよりも、ぶつかりあう熱量の大きさに圧倒されるばかり。
クライマックスで一線こえたあの主人公の音楽人生があの後幸せになれるとはあまり思えなかったけど、とにかくスカッとした。
独りよがり
ジャズドラマーとして成功を夢見る青年と、その才能を開花させるべく執拗なまでのシゴキを繰り返し追い詰めていく名指導者?鬼教授?とのやり取りなのだが・・・。
青年の生き様も、ドラムプレイも独りよがりで共感できないし、教授の指導ももっと狂気に満ちたものを想像していたので期待はずれ。
評価の高さと宣伝文句にやられてしまった。ドラム版「フルメタル・ジャケット」なんて記事まであったけれど程遠い内容です。
映画は不満でも、TOHOシネマズ新宿はいい映画館でした。
歌舞伎町の雰囲気も変わりそう。
おっさんと青年の喧嘩
技術と精神論で極めていく系かと思いきや
おっさんと青年の意固地な殴り合い。
予想の斜め上を行く内容だった。
事故るシーンから血だらけで演奏するまでわくわくする、いい意味でギャグ。
終始笑い転げる。
賛否は分かれるようですが
劇中にあるような特訓で、優れたジャズやチャーリー・パーカーのような天才が生まれるわけではないので、そういう意味ではジャズを誤解させてしまう映画かもしれません。
しかし、ラストのセッションは、ジャズの魅力を十分感じさせるものではないでしょうか。
ジャズという音楽に関わる人達にとっては、全ての点で納得することは難しいでしょうが、映画としては優れた作品だと思います。
劇場で見ることができて、良かったと思いました。
スクリーンに釘付け
終始見入ってしまった映画。
ストーリーだけでなく、撮り方も飽きのこないカメラワークで、自分もそこにいるのではないかと思うくらいのドキドキ感。
こういった素晴らしい映画を各地でもっと上映してほしい。とにかくスクリーンで観てほしい映画。
素晴らしかったです。観て良かった。
熱い映画でした
予告編やポスターを観た方にとっては言われるまでもなく分かっていることでしょうが、この映画に一般的な「ジャズ」や「セッション」のイメージを求めてはいけません(笑)
ここにあるのは紛れもない狂気です。それも病的なものとは程遠い、燃え上がって灼きつくようなもの。主人公とフレッチャー、2人の男のそうした狂気が高まり合い、舞台の上で結実して圧巻のラストを迎えます。まさしく度肝を抜かれました。こればかりは劇場の大画面と大音量で観るべき映画ですよ。
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