セッションのレビュー・感想・評価
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音大バンマスとドラマーのスポ根もの。やがて狂気をはらみ加速してゆく...
音大バンマスとドラマーのスポ根もの。やがて狂気をはらみ加速してゆく緊張感にぞくぞくした。
セッションというタイトルだがバンマス・ドラマーとして一切周りを見ていない時点でセッションとは程遠いのだが、ラストシーンで今迄の怒りを叩きつけるかのようにドラムを打つアンドリューに呼応するかのように頷くフレッチャー先生、やがて穏やかになるリズムはまさしく二人が心重ね(セッション)た瞬間に思え震えた。町山智浩先生のレビューも見て欲しい。天才は孤独、天才は壊れない。そこは僕の場所だ。頭から離れないセリフ。面白かった。
いい加減にしろ!
これから鑑賞する方へ
自分を評価するのは誰か?
始め、熱血指導者と必死に応える生徒の感動物語かと思っていたが、違った。
鬼畜先生が、その奥深くに秘めた愛で優しく包んでくれるのはいつか?いつか?…と思って観ていたら、結局最後まで鬼畜だった。彼は納得がいくカリスマを育てたいだけであって、生徒を指導する理由は利己的なものであった。師弟とは全てが優しい関係ではないのだ。
生徒は、鬼畜先生の指導に応えようと、必死に食らいつく。しかし、どれだけ食らいついても先生に評価されることはなく、ついに心砕かれる。いつしか先生の指導方法に疑問を抱き、否定するために裁判まで起こす。
しかし、自分に違和感を感じる。私は今まで何のためにドラムを叩いて来たのか?先生に評価されたくて?そうではないはずだ。
自分で自分を評価するしかないのだ、と気づくのであった。
爽快!
父親の切なさ
アンドリューが向かう領域は一般人には理解できない。何故そこまで頑張るのか、音楽に芳しくない父は扉を挟んで舞台裏から心配そうに見守るしかない。息子にはよくやったと慰めるしかできないのだ。
アンドリューも父親の偉大さを理解できず、気を遣いぎこちない空気ぐ2人の間をながれる。
それに対してフレッチャーはみんなの先生ではなく、1人の才能のためのメンター。アンドリューに偉大になる芽を見出し、追い詰めて追い詰めて育てる。他の団員を犠牲にし、フェスティバルを戸惑わせてまで彼を追い詰め、その期待にアンドリューは答える。アンドリューは場を支配し、最後にはフレッチャーとのセッションを演じる。他の誰にも理解されなくても少なくとも2人には、何が偉大であるかを理解して、そこに到達するために身を削る。
モンスターの成長期を見ているような、緊張感がある中で、大学生の描き方がひどく日常的で、アンドリューの人間らしさも感じられてバランスの巧さが抜群だった。
″″映画に殴られる″″とはこういう事
ただのジャズ好き青年を鬼講師フレッチャーがその人格まで変えていく。
音楽に限らず芸術の世界に生きている人間は凡人には理解出来ないという意味で変態が多いように思う。プライドが高く、自分の信じたものを変えようとしない。
この映画でも自分をギリギリまで追い詰める主人公のドラムに、観ている方が苦しくなってくる。
その極限状態のニーマンを鬼教官フレッチャーが更に追い詰める。
彼は天使か悪魔か?
観ている人間を困惑させるストーリー。
音楽に限らず最高峰にいる人間達はここまで狂気じみた探求をしているのかもしれない。感動は楽しいだけじゃ生まれないのだ。
ラスト、全てが鬼教官フレッチャーの計算通りと主張する方は本当に本作をご覧になったのか?
劇中で語られるバードがシンバルを投げつけられたから名プレイヤーになることができたという逸話を根拠に鬼教官フレッチャーがそれを再現したという解釈は大きな間違いだ。
シンバルを投げつけられたバードはその屈辱をバネに練習したから開花したのであって、屈辱を受けたから開花したわけではない。
つまり、フレッチャーの行為を恩師の温情のように解釈するのは見当違い。
そこで逆襲してみせる主人公の姿が感動的なのだ。鬼から憎悪すら消し去ってしまうパフォーマンスを達成してしまう姿が感動的なのだ。
何度でも見たい!素晴らしい!!
以前うちは弟が吹奏楽部に所属していて、全国大会を見に行ったことがある。なんでだろう、プロのオーケストラに比べたらもちろん中学生の演奏だからさ、レベルは落ちるんだけど、演奏している人の気持ちとか想いとかって、音に出るし心に響いて、不思議と涙が出てきたんだよね
自分が仕事をしていても、120%の努力をして、死に物狂いにならないと成長しない、っていうタイミングってやっぱり時々ある。
主人公の死に物狂いさ、想いのこもった演奏、その狂気、が凄く伝わってきて、心が動かされた。
一度見て素晴らしいと思った映画って、ワンシーンワンシーン強烈に覚えてる。〔逆に、面白くなかった映画は、見たことさえ忘れて、レンタルで借りて思い出したりする。〕
忘れられない、素晴らしい一作。これが脚本家〔監督だっけ?〕デビュー作ってゆーのがすごい。きっとこの主人公と同じように、めちゃめちゃ想いのこもった一作なんだなきっと。
理屈抜きのコミュニケーションを理屈抜きの映像表現で見せる
さすがにアカデミー助演男優賞取っただけの事はある映画
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