でーれーガールズのレビュー・感想・評価
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【”親友なのにお互いに言えなかった事。”今作は美しき岡山城址をメイン舞台に、生まれも性格も違う岡山の二人の女子高生の1980年と30年後とを山口百恵さんの名曲の数々と共に彩った作品である。】
■1980年。
東京から岡山に転校してきた佐々岡鮎子はクラスで友達がナカナカ出来なかった。クラスの皆が使う岡山弁で「ものすごい」を意味する「でーれー」という言葉が耳に残った鮎子は、溶け込もうと「でーれー」を使ってみると、周りからチョイ不良と思われていた秋本武美が、彼女に親し気に話しかけて来て二人は、大の親友になり、鮎子が描いていた漫画を武美はとても気に入るのであった。
◆感想
・大九明子監督作品は、今作の後の大ヒットした、そして主演した松岡茉優を一躍スターダムに押し上げた「勝手にふるえてろ」を劇場で観て、そのレベルの高い面白さにビックリして以来、全作品を追いかけて来た。
故に、今作品は初鑑賞である。
・物語の、1980年と30年後をそれぞれ80年はメインを鮎子の視点で、30年後は二人の視点で描いた構成が秀逸である。
脚本は、京都を愛する人であれば、多くの人が知っている(と思われる)名シリーズ「京都人の密かな愉しみ」を手掛けた源孝志氏である。成程。
・1980年代は、山口百恵さんの名曲のフレーズを随所に散りばめ、鮎子と武美が親友になって行く過程が、ノスタルジックに描かれる。
だが、二人はある事で、仲違いをしてしまい、武美は広島に転校してしまうのである。
そして、二人とも”どうしても相手に言えない秘密を持っていた”事が、30年後に分かるのである。
<今作は、美しき岡山城址をメイン舞台にした、生まれも性格も違う岡山の二人の女子高生の1980年と現代とを山口百恵さんの名曲の数々と共に彩った作品である。
そして、”失ってしまう前に、大切な人の名前を呼ぶ”という大切なメッセージが込められた作品でもある。>
友達なんて デーレーいなかった。
他人の同窓会に招待されても、何を懐かしがって良いのやら。
それがフィクション。
しかも、喧嘩したり、怒ったり、泣いたり、わめいたり。
原作者は絵画が好きなようだが、彼女の作品には興味ない。
山口百恵にも全く興味ない。
友達?
さよならの向こう側
誰にでもある、あの時ああ言っていれば
80年代を舞台にした青春群像劇。
高校時代と現代のシーンが
交互に入れ替わります。
多感な高校時代で青春を謳歌し、
いろいろな現実を知る。
はじめはスローペースの下地作りで、
後半にたたみかける構成です。
鮎子の自作漫画をきっかけに武美と
仲良くなり、のちにそのきっかけで
お互い傷つくことに。
徐々にすれ違うが本当に大切なもの
に気づくが思いを伝えられないまま
大人になる。
ひとこと告げれば繋ぎとめれるもの
も離れてしまう。叫んだ名前はもう
届かない。
最後まで友情を貫き通した武美。
それにこたえれなかった鮎子。
学生時代わだかまりを残したまま
大人になった人にこそ見てほしい
映画です。
出演している俳優全てが
いい演技しています。
傑作の青春映画だと思います。
友達その1の篠山役の子に期待。
「恋愛」にすべてを壊される前に
中高生の面白おかしくもない陳腐な恋愛模様をあらゆる角度からベタベタベタベタ描き続ける日本の「恋愛映画」がどうも苦手だし退屈だし自分の学生生活と比べてみても恋愛云々よかは終業後にチャリでゲーセンに行ったり部室で友達と騒いだりすることのほうがよっぽど大切だったからなおのこと興味が湧かない。かといって俺は別に「女に興味ないッス笑」という冷笑がやりたいわけではなく、ただ率直に、学校ってそんなに猫も杓子も恋愛至上主義の桃色空間じゃなかっただろ、と思うのだ。というかむしろ恋愛なるものの闖入によってもっと大事にすべきだったものを失うような苦い体験のほうが多かった気がする、俺の場合は。あってもなくてもいいようなデートのために俺はいくつかの友達との予定をおじゃんにした。そこまでして馳せ参じたデートはやっぱりあってもなくてもいいものだった。俺はもっと友達を大事にすべきだったと思う。
本作の鮎子もまた恋愛の空っ風に吹かれ危うく揺れ動く。鮎子はもっと早く気がつくべきだった、バレーの授業中に体育館を抜け出していく武美の手が名残惜しげに扉を掴んでいたことを、病気との格闘の中で心と体を消耗させていたことを、ヒデホへの愛慕の向こう側に他ならぬ自分自身の存在があったことを。しかし気がついた時にはもう遅かった。ゆえに鮎子は武美を喪った。武美が鶴見橋を渡り切ることは冥界への旅立ちを意味していた。20年後に鮎子は武美と再会するが、それは厳密には再会ではなく追悼である。あのとき鮎子が手放した武美はもうそこにはいない。そこにいたのは苗字も名前も異なった記憶の遺骸だった。彼女が最後に死ぬのは必然だ。生者の反省のために呼び戻された死者は、死者のあるべき場所に還っていく。鮎子が二度目の喪失の中で手に入れた反省はスピーチを通じて今を生きる若者へと引き渡される。時機を決して逃すな、大きな声で名前を呼べ。一度喪ってしまえば、二度と戻ってはこないから。
女の友情モノは恋愛に終始したり媚びた百合物語に陥ったりと、結局のところ男の欲望に回収されてしまう作品が多い。本作はそこで無菌室的な女の園の中に閉じこもるのではなく、むしろ恋愛を作品世界に招き入れることで恋愛がもたらす悲劇を皮肉げに描いてみせた。別に恋愛ってクソですよね!意味ないですよね!と言っているわけじゃない。ただ、もっと大事なものがそのときあったんじゃないですか?ということ。
17歳の俺に告ぐ。そんな女はほっとけ。ほっといたところでお前の人生にはこれっぽっちも影響がない。だから今すぐ部室で待ってる奴らとマクドナルドに行け。そいつらのほうが何百倍も何千倍も大切だったんだよ、マジで。
女子の青春
岡山発
岡山弁ちょっとモヤモヤ
女子は絶賛。男子は…
「うん、わかるわかる」って感じる人は星5つなんでしょうね。
いい映画であることは伝わってくる。
でも、男の私には、こういう感情がわかりませんでした。
女性作家の小説を読むと、これは男には書けないな、なんて感じることが
あるんですが、この映画もそうですよね。男には作れない、
描ききれない映画のような気がしました。
百恵ソング、今聴いても、いい歌だな。
友情
無駄なBGMがなくとても見やすい日常系だった。 ロケ地の風景が良か...
無駄なBGMがなくとても見やすい日常系だった。
ロケ地の風景が良かったな。
岡山にもあんなところあったなら行った時に寄ればよかった。
あゆがヒデホはフィクションだとさっさと言えば何事もなく終わったと思うのに。
意地があったのかもしれないけど本当に大切なのはフィクション彼氏よりリアル友達だろうと。
その辺は思春期女子高生の難しいところなのか。
主演の子と足立リカがうまかった。
ラストで
ちゃらい話かと思ったが
総合70点 ( ストーリー:75点|キャスト:70点|演出:70点|ビジュアル:70点|音楽:70点 )
女子高生の軽くてちゃらい日常生活の話かと思ったら、想定以上にしっかりとした内容だった。
まだ若い頃は友人関係が人生でとにかく重要な位置を占めていたりする。ちょっとした行き違いで心に刺さったままの棘がずっと残ってまま生きてきてそれが心残りになる。大人ならばなんとかなったようなことでも、未熟なこの世代ならば手に余してしまう。
その心模様が生々しく伝わってくるところが気に入った。欠点もいくつかあったが、心にある寂しさ・哀しさ・傷が良くわかる作品だった。
ちょうどよく思い出の橋で母校の学生と会ったりとかところどころ都合が良いことが起きることと講演前に彼女が病気に耐えられなくなることのくさい演出があったこと、突然引越しした友人と電話も手紙もしなかったのかという疑問点があった。それと脇役があまり目立たないことと、主役の女子高生が地味なことがやや不満。足立梨花の存在感と演技は気に入ったが、公開当時そうじゃなくても23歳の大人の彼女がすっきりと整った顔もあって余計に見た目的に完成されていて、心の脆さを抱えた16歳には見えないのが残念。
30歳の別れ話し
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