おみおくりの作法のレビュー・感想・評価
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起伏の少ない映そうなるのかそうなるのか
淡々と流れるバックの音楽が全編を通じて流れ
主人公の仕事ぶりにマッチしている
前半はその仕事内容の紹介のような感じで
その内容は見送る人のいない故人相手の仕事
次に紹介されたのが自分のアパートの向かえの住人だった
いつも通り遺品を調べ親族につながるものを見つけて帰ったが
役所で解雇を言い渡されこれが最後の仕事となる
わかるまで遺品からのヒントで親族を探すのにより行動的になったと思う
時間がなくなったとはいえその丁寧さは変わらず
親族はじめいろんな関係者に会えたが
誰一人葬儀参列にはいい返事がなかった
職場で自らズボンのベルトを取り出した時は悲観して自殺するのかなと思ったら
故人の武勇伝を試そうとしてて笑ってしまう
心憎い演出だ
解雇を言い渡した上役の車におしっこをかけたのも故人のエピソードだった
数日して娘が葬儀に出る意向を示し再度会った時の別れ際には何か恋の予感がし淡々と流れ
解雇を言い渡した上役の車におしっこをかけたのも故人のエピソードだった
数日して娘が葬儀に出る意向を示し再度会った時の別れ際には何か恋の予感がしそうな別れ方で物語の先が楽しみになった
恋知らずでここまで来たんやろね
おそろいの犬の絵の描いたマグカップを買ってウキウキして店を出た途端、車にひかれて死んじゃった
最後の世話した故人の葬儀には多くの人が結局参列してくれたのに
同じ日にそばの墓地に埋められた主人公には一人も参列者がなかったという
皮肉な終わり方をする
これでジ・エンドにならないのが映画なんよね
故人の娘との恋の発展を期待したが
それも叶わず残念な終末でした
最後は観てよかったなと思わせてくれた
主人公も浮かばれるのではないか?
それにしても22年も勤めてんから誰か参列せえよと思った
日本では考えられん
笑えるところは少ないけれどパイロット隊の同胞が出してくれた完璧な夕食には思わず笑ってしまった
シリアスなんだけどそれをやさしく日常として描かれていて不思議な空気...
シリアスなんだけどそれをやさしく日常として描かれていて不思議な空気感。
言葉少なな作品。表情の起伏もほとんどなく。
かといって観る人が誤解するでもなく導かれていくわかりやすい映画。
ところどころにふっと笑ってしまう場面もあり。品の良いユーモア。
ハプニングをもがあり得る日常であるのが最大の皮肉か。
穏やかな映画でした。
葬儀はだれのため?
「アイ・アムまきもと」を観たら、もう一度観たくなりました。
ロンドン市の民生係で孤独死した人の「おみおくり」が仕事。
ジョン・メイ(エディ・マーサン)の仕事振りとその生き様を
描いた作品。
「アイ・アムまきもと」はこの映画のリメイクです。
ラストの違いを見届けたいと観始めて、結局最初から最後まで、
観てしまいました。
面白さは尽きませんでした。
主役のエディ・マーサンの几帳面な仕事ぶりと、ハンを押したように、
決まりきった生活。
でもジョン・メイの生活には孤独死して彼が「おみおくり」した人々が
まるで生きているようでした。
弔いの仕事が終わり「済み」と書いて書類をしまうと、
遺品の写真を自分用の立派なアルバムに貼り付けます。
そして毎日それをめくってながめて思索にふけります。
「この人は人生をどんな風に送ったのだろう?」
ある朝、メイさんの真向かいのアパートで、ビリー・ストークという
年配の男性の遺体が発見される。
それも死後数週間も経ていた。
実はこの日、ジョン・メイは仕事を解雇されます。
理由は「時間と費用をかけ過ぎる」
ビリーの「おみおくり」がメイさんの最後の仕事になるのです。
結果メイさんは解雇された後3日貰って、ビリーさんの娘さんや、
海兵隊時代の親友そして別れた元彼女、その娘と孫・・・
そう言ったゆかりの人々駆けつける「暖かい葬儀」を実現します。
そしてビリーさんの娘さんと仄かな恋心を通わせたメイさんは、なんと葬儀を
見届けずに不慮の事故死。
眺めのいい自分のお墓は、なんとビリーに譲ってあげていたのです。
何という自己犠牲。
でもラストに大きなプレゼントが待っていましたね。
とても格調高く美しい映画でした。
人間らしい“作法”を排除されつつある人類の進歩には…
故郷山形県の従兄弟より、
酒田市と鶴岡市で撮影場所された
邦画「アイ・アム まきもと」は、
この映画の高アレンジ作品だった
との情報を得て、
録画していたオリジナル版を再鑑賞した。
それにしても結末の分かっている作品に、
どうしてこんな号泣させられるのだろうか。
自らが最後に弔った人に譲ったお墓に、
自らが手配したたくさん人々が参列している
埋葬地の近くで、
一人孤独に埋葬されている主人公を
弔うために、
アルバムの中の人々が彼のお墓を囲む。
そんなエンディングに改めて号泣したのも
つかの間、
こうしてこのレビューを
記入している際にも涙が止まらなかった。
ところで、主人公の正面を向いて
たたずむたくさんのストップシーンは
印象的だ。
主人公の生き様を表す原題そのものを
象徴させているのだろうか。
孤独な主人公だからこそ、
己の死に際しては
せめて誰かに見送られたいとの想いも
あっての仕事ぶりだったのかも知れないが、
それさえも報われないと思われた中での、
死して報われた結末は
幾分、宗教的解釈にも感じる。
死とは自身にとっては全てが無になること
と私は思っているが、
一方で、死しても心と心の結びつきは
こうありたいとの想いが
どこかにあるからこそ、
この作品のエンディングに感動を覚える
理由なのだろうと思う。
それにしても
「わたしは、ダニエル・ブレイク」や
「リトル・ダンサー」も含め、
下層社会の問題に触れると共に、
効率性の中で排除されつつある
人間らしい“作法”に想いを寄せる
英国映画には、
人類の進歩とは、と考えさせられる名作が
数多くあると気付かされる。
さて、「アイ・アム まきもと」で、
日本の現状をどう描いていてくれているかが
楽しみになった。
ある意味、日本でも人間的な“作法”が
排除されつつあるように思えるので。
本家もいいです
アイアム牧本を観てから本家にも興味を持ち、サブスクで観ました。
俳優さんを知らないので、ストレートにストーリーを追えた気がします。
ただ、先の展開が読めて、牧本との違いを探してしまいました。
全編に流れる音楽が心地よくて、「ニューシネマパラダイス」チックな感じが、寂しげであり、物語に引き込まれた。
ラスト泣けた
「アイアムまきもと」を見て気になり鑑賞。元祖は、物静かで紳士的な主人公。全編通して淡々と進んでいく。でも好きな流れで飽きない。
シネスイッチ銀座で上映されていたのを知って納得。まきもときっかけだったけど、いい映画を知れて良かった。
孤独に亡くなっていった人々の身寄りを探し弔うことを仕事としている主...
孤独に亡くなっていった人々の身寄りを探し弔うことを仕事としている主人公。
淡々と誠意と敬意をもって仕事と向き合っている。
ラストは驚きだけど、ファンタジーっぽい感じで救われました。
映画の音楽や映像、雰囲気自体も切ない世界観です。
誰しもが辿りつく死。どのように老いと向き合っていくかとか、将来どうなるかわからないとか。そういう意味でも現実味もあり、考えさせられた映画でした。
独りと独りが向き合って
独りで生き、独りでこの世を去って行く人を弔う民生係のジョン。
故人の人生に思いを巡らせ弔辞を綴り、その信条に沿って葬儀を執り行う。淡々としているけれど、丁寧で心のこもった仕事ぶり。誰に感謝されるでもない。関心すら持たれない。でも彼は真摯に故人と向き合い、おみおくりする。その姿が誰にも気付かれずに逝ってしまった故人と重なり哀しくなる。
彼の働きかけのおかげで多くの家族や友人達に囲まれた墓のそばで、ひっそりと佇む小さな墓が切なすぎる。そんな中で彼が積み上げてきたものの大きさがじんわりと広がっていく。
静かなるミスター・ビーン
間も無く公開される阿倍サダヲ主演の「アイ・アム まきもと」が
この映画のリメイクだと、番宣にラジオ出演した
阿部サダヲさん本人が話していたので
こんな地味な映画を紹介する人も
そりゃ〜〜いないわな〜〜と思って再投稿しました。
イギリス映画のせいか淡々としたミスター・ビーンと言った風情の作品。
大笑いでなく、クスリと笑えるシーンが随所にあります。
言葉少ない中でのちょっとした間のおかしみとでも言いますか
ほんと、じわ〜〜〜と後を引く映画です。
伊丹十三監督の「お葬式」を引き合いに出すまでもなく
お葬式って言うのは厳かな中にも何となくおかしみが漂うもんで、
そのあたりの表現が上手いなあ〜と思いました。
(話は全然似てません…)
主人公ジョン・メイの死者へのこだわりは
黒沢作品「生きる」の主人公に似た静かな執念を感じましたね。
最後まで、死者の生きていて時間にこだわる事で、
反転して自分自身の生きた証しを残そうとしたジョン・メイ。
「死」を考える事は生き方を考える事。
ラストシーンはキリスト教的な表現だな〜と感じましたね。
ある意味での復活と言う感じ。
で、月に8回程映画館に通う中途半端な映画好きとしては
私自身も、今まで生きてきた時間より
この後の時間の方が間違いなく短い人間にとっては
死を考える映画はかなり響くわけです。
例え、一見何の取り柄も無く、有名人でも無い
平凡な人間であっても、
その人の死を丁寧におみおくりする事は
その人の生き方を肯定、尊重すること。
主人公自身が自分の「死」を間近に感じているからこそ
出来る仕事かもしれないですね。
静かな映画なのでこういう映画は本当は
映画館でしっかり集中して観た方が良いと思います。
結構時間が経ってるし、地味な映画なので
沢山の映画配信サービスがある現代でも
観られないかもしれないけど
もう一度、改めて観たい映画です。
悲しい度半端ない。
市の生活課に務めるジョン・メイ。
仕事は、身よりがない孤独死した人に最後のお葬式を執り行う事。
遺品などから身よりが無いか?探したり、
誰か?糸口になる人を見つけて、故人と残された人を結びつける。
故人に寄り添った最後の温かい愛情を感じます
邦画のおみおくりと勘違いしてみたのですが、
故人の最後を見届け仕事は同じだけど、全く違う感じの話。
最後は悲しすぎて、正直辛かった💧
悲しいレベル 💧💧💧💧💧
イギリス版おくりびと
死者への尊厳、何よりも「人として」の気持ちで亡くなった人のルーツをたどる公務員さん。それを「余計なことをするな」とクビにする上司。根っこは似ているかな皇室の国。ラストは事故で亡くなった主人公に、の葬式に参列する多くの「余計なこと」をされた面々。
ジョンメイがいれば生きていける
孤独死。監督が日本のニュースでこの言葉を知って、感銘して制作された映画。監督ご自身が”孤独死”の予備軍だそうだ。
メイのコレクションの孤独死した人々の写真。本当に孤独死された方々のものだそうだ。
(新聞インタビューから)
自分のことを誰が理解しようとしてくれているのだろう?時折、叫びだしたくなるような思いに駆られる。
それは、たくさんの人に、家族に囲まれていようと、時折心の中をよぎる思い。
せめて、ジョンメイのように、理解しようとしてくれる人がいればと涙が頬を伝う。
そして、まさか、それはないだろうという展開。
人のためにと心を砕くことに疲れた心に衝撃の展開。
それでも、そこからまた思わぬ展開のラストに、こんなことがあるのなら、もう少し人のために頑張ってもいいかなと背中を押してくれる。
映像の一つ一つが、額に入れて飾りたいほど、魅力的。
ビリーを追っていく中で、少しずつ今までやらなかったことに踏み出すメイ。
色使いも、カメラワークも、ある時点を境に変わっていく。
丁寧に計算し尽くされた映画。
そして、エディ氏の虜になる。電話の応答の一人芝居。抑えた演技の中の情緒の豊かさ。笑わせようとしていないのに、その佇まいにくすっとくる絶妙な演技。目が離せなくなる。
静物画のような淡々とした映画。
だのに、みぞおちをえぐられる。
心の宝物にしたくなるような映画。
ウーパールーパー系主人公
孤独死をテーマに、全体を通して、コミカルな雰囲気で描かれていて見やすい
ないよりも主人公の演技、小道具、世界観描写がうまい
見てよかったと思うし
こういう民生員が今後もっとも必要とされる気がした
いい話だなーと見てたらまさかの展開。えーえーと思ってたらラストはそ...
いい話だなーと見てたらまさかの展開。えーえーと思ってたらラストはそうきたか。なんとも複雑な気持ちになった。STILL LIFEかあ…
物静かな映画で雰囲気はかなり好きだった。 ジョンは何故ビリーにあそ...
物静かな映画で雰囲気はかなり好きだった。
ジョンは何故ビリーにあそこまで深く関わったのか。
ビリーは簡単にいうと荒くれ者でそこまで惹かれる理由もないような。
荒くれ者なのに周りの人達から人望があった、そういう不思議な魅力に惹かれたのかもしれない。
もしくは自分とは全く違う人生の男に興味をもったのか、単に最後の仕事だからと気合いを入れて頑張っただけなのか。
墓まで譲るあたりただ仕事で頑張っただけとは考えにくい。
しかしまあ最後の最後にあんな事になるとはなんともやり切れないというか酷というか。
ラストシーンをあぁしたかったからジョンをあぁしたとしか思えないけど他にもっとやりようがあったんじゃないかと思う。
あのあと普通に彼女とうまくいき、天命を全うし、あのラストシーンでも良かったのに。
このラストシーンも好きだけどジョンには幸せになってほしかった。
ただ、最後の最後に今までしてきた事が報われた場面はすごくよかった。
死人に想いはないと上司に言われたけど、そんな事ないんじゃないかと思わせてくれた。
故人の皆ジョンには感謝していた。
そういう意味では、ジョンは幸せになれたと思う。
死をもって生の時を表す。
身寄りのない中人知れず亡くなった方の生前の時間を探り大切に送り出す。それがジョン・メイのお仕事。
とても静かで、セリフも少ない作品ですがひとりひとりを重んじていて丁寧に展開が進むのでしっくり来る描き方の一作です。
観れて良かったなぁ。それがまず最初の感想でした。
もっと今を大切に、関わってくれる人を大切にしていかないと
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