劇場公開日 2015年6月6日

予告犯のレビュー・感想・評価

全319件中、21~40件目を表示

3.5【サスペンスとしての見応えとヒューマンドラマとしての切なさが織りなす見応えのある作品】

2022年10月1日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

・2015年公開の日本のサスペンス映画。
・ある日突然ネット上に現れた新聞紙を被った男(生田斗真さん)は「明日の予告を教えてやるー」と犯罪予告をし、それを体現する。犯行の対象は法で裁かれないが身近で人を傷つけたりすような人々。そのうちに世の中から「シンブンシ」と呼ばれ人気を集め、次第には模倣犯まで出る程の社会現象に。それを追うサイバー犯罪対策課の吉野(戸田恵梨香さん)。シンブンシの犯行の目的は一体何なのか、どのような結末を迎えていくのか という大枠ストーリー。
※鑑賞後に知りましたが、漫画原作の映画のようですね。ただ、漫画を知らなくても、いやむしろ知らない方が楽しめるかもしれません。

[お勧めのポイント]
・結末を予想できないサスペンスとしての見応え
・切なすぎる物語
・絶望の中にも希望を見出す台詞
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

[物語・演出]
・物語の導入は第三者の視点で「シンブンシ」を謎めいて魅せ、序盤で「シンブンシ」の視点に変えて彼の過去や現在の状況を魅せ、中盤で「シンブンシ」の動機を徐々に明かしていき、終盤には衝撃と切なさをしっかり与えられるように魅せる部分と魅せない部分をしっかり分けて、ラストで落としてくれる。いやぁ、素晴らしかったです。何気なく選んで視聴した映画でしたが、まずサスペンスとしての満足度がかなり高かったです。

・さらに、終盤戦では涙なくして観れない切なさが潜んでいます。なぜ、シンブンシがこんなことをしているのか。その動機も切ない。彼が向かう先も切ない。どうしてこんな状況にならなければいけないのか、という不条理さに共感できる切ないヒューマンドラマ要素もしっかり感じます。

・原作にあるのかないのかは不明ですが、とても刺さった台詞があります。

 「それが誰かのためになるなら、どんな小さなことでも人は動く」

・これは作中である人物が起こした行動の動機として語られている言葉なのですが、現在の世の中を風刺しつつも、希望のある台詞に聞こえました。対面で人と接する機会が少なくなり、物理的な「孤独」が増える中だからこそ、「誰かのためになら動ける」という動機を多くの方が秘め持っているのではないかと思います。それが、善悪関係なく、この映画で発生している小さな出来事のきっかけにもなっているし、逆にそれをみんながよい意味でこれからに利用していけば明るい未来すら築くことができる。ポジティブにもネガティブにも利用できる真理をついている台詞のように思いました。

[映像]
・敢えて手振れ感のあるカットが多いのが、よりリアリティを感じて好きでした。

[音楽]
・割と王道といいますか、安定感のあるBGMや効果音だったと思います。踏切のカンカンカンと映像と溶け込ますモンタージュのように使ってみたり。違和感も全くなく物語を形作っていたと思います。

[演技・配役]
・生田斗真さん、すごい演技でした。第三者視点で魅せる導入時、「シンブンシ」の演技がぎこちなく見えたんですよ。ただ、彼のバックボーンがわかるとそのぎこちなさの理由がよくわかりました。ああ、これってあえてだったんだろうなって。そしてラストには滅茶苦茶カッコよくなっている。まるで最初はかわいく見えないのに、終盤では滅茶苦茶可愛く見えてくるハリウッド映画の女優のように、一本の映画の中でこちらの印象を変えてくれる演技だと思いました。

・戸田恵梨香さん演じる吉野があるシーンで「そんな(人を思いやるような)思いがあるなら(あなたもまずは自分に対して)助けを求めればいいでしょ!」と叫ぶのですが、そうは叫んだもののでもそれができない現実もあると理解している自身に矛盾を感じながらそう叫ぶしかない行き場のないモヤモヤ、を戸田恵梨香さんの「間」から感じました。そしてそのモヤモヤを振り払うかのように台詞を続ける。うーん、何とも言えない気持ちになりました。表現の意味の真相は定かではありませんが、そういう細かな部分も台詞ではないところで演じられているように見えてさすがだなぁと感じました。

[全体]
・私がこの映画の根底に見たものは「どうにもできない行き場のない憎悪 世の中全てに対する憎悪 でも、実は自分自身もその中の一部であるという葛藤」。それを悟ったシンブンシがかっこよすぎる。でも切ない。。。

・物語の部分でも書きましたが、考えさせられる台詞が多かった印象です。

 「頑張れるだけ幸せだったんですよ、あなたは」

・これも、これまでどこかで聞いたことのある台詞なんですが、この映画で語られるからこそ、強い意志を持つよ卯に思いました。

・総じて、社会のモヤモヤとシンブンシの物語を通じて感じ取ることができる映画。でも、深入りはさせないようにできてる映画。だからこそ、客観的に「今一度、じっくり世の中を見渡してみて、そして、私自身はどう行動していくべきなのか」、ということを自然と考えさせてもらった映画に思えました。

・たまたまですが、出会えてよかった映画です。いずれ再鑑賞させていただきたいと思います。ありがとうございました。

#邦画 #予告犯 #2015年 #サスペンス #ヒューマンドラマ #生田斗真 #戸田恵梨香 #中村義洋監督 #漫画原作映画 #切なすぎるラスト #衝撃のラスト #考えさせられる台詞
#全体3.6 #物語3.7 #演出3.6 #演技3.6 #配役3.6 #映像3.5 #音楽3.5

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3104arata

3.5いやキャスト豪華すぎてびっくり

2022年9月24日
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鑑賞方法:VOD

2015年の映画だったことにあとから気付いたわけですが。
2022年現在、主役はれるような実力派俳優さんがこれでもかってくらい脇役してます。先見性ある映画ですねこれ。

え?ここで鈴木亮平?
え?ここで窪田くん?
え?ここに田中圭?
いやびっくり。滝藤さんもいるし。

文句なしのキャストなので非常に観やすい映画でした。

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きみまろ

4.0何の為に

2022年9月23日
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人は何のために働くのか。
人は何のために生きるのか。

毎日仕事に辛いなー。と思ってる自分へ、
改めて考えさせられた作品でした。

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0964Yu

4.0傷を舐め合う弱きものたちへの挽歌

2022年9月13日
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鑑賞方法:VOD
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odeonza

3.5ダークな展開と思いきや

2022年9月12日
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鑑賞方法:VOD

初手は、かなりダークな展開かと思いきや…ですよ。
期待は裏切られると思います。
かなり豪華な出演陣。

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キブン

3.5考えさせられる

2022年9月8日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

怖い

どんな小さな理由であれ人は
キッカケさえあればどんなことだってできてしまう。
例えばそれが犯罪であったとしても…

最後の動画のネタバレ的なシーンは
ちょっとうるっとくるものがあった。

日本はもっと優しい国であってほしい。

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yoo

2.5若干

Kさん
2022年9月5日
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K

5.0やるせ無い気持ち

2022年9月4日
iPhoneアプリから投稿

ずっと気になっててやっと観れた〜〜
実際に人を殺めたりする事は絶対にやっちゃダメだけどニュースで見る犯罪を犯す人の環境、境遇を知ると、あ〜そうなのかぁ....それは辛いよね...そりゃ仕方ないよねって少し思っちゃう事がたまにある
この映画もモロその気持ちになった(むしろ殺られるのがクズだけだったから気持ち良い気にもなった)
キャストがなかなかの豪華揃いでびっくり
シンブンシの友情凄い良かった、故に最後泣きそうにもなった
てゆかこの時の戸田恵梨香のビジュえげつない

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わんわん

3.5議員抹殺は良かった!!

2022年9月3日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

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𝖒𝖚𝖓𝖆𝖈𝖞

4.0名作だと思いました(共感しました)

2022年7月21日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

2015年。監督:中村義洋。原作漫画:筒井哲也。
一言でこの映画のコンセプトを言えば、
「虐げられた者が、社会に声を挙げる!!」
《復讐》とか《テロ》などの過激な行動を、
ネットを使って拡散するセンセーショナルな手法。
それは一見過激だが、実は最後まで観ると、『仲間、友情、助け合い、思いやり』
などのwordが浮かぶ心優しい作品だった。

新聞紙の覆面を被り、ネットの掲示板でシンブンシと名乗り次々と《予告》をして行く。
集団食中毒を起こした上に開き直った企業への放火予告。
罪のない人を馬鹿にして貶めた者をリンチして実況したり、
シンブンシの予告は、次第にエスカレートして、
国会議員の《殺害予告》まで始める。
劇場型のサイバー犯罪者だ。

捜査が進み、実は予告犯は4人のグループだと分かってくる。
リーダーは派遣切りにあって血を吐き入院した無職のゲイツ。
ゲイツはビル・ゲイツのように頭が切れるから・・・
ゲイツ役は生田斗真。
(本当に賢そうだった。)
カンサイは関西弁からあだ名もカンサイの鈴木亮平。
ノビタは気弱そのものの濱田岳。
メタボは腹が出てるからメタボの荒川良良。

予告犯と対峙するは警察サイバー犯罪対策課の警部が東大卒の戸田恵梨香。
知的に見えない、演技が下手などの悪評だが、
漫画原作ならこんなもんでしょ!
途中から参戦する公安警察官が田中圭。
(次々と綺羅星のようにスターが出て来る)
数カットの出番で、惜しげもなく小松菜奈。
予告犯に協力するネットカフェの店員に窪田正孝。
(彼は6年前はまだまだビッグネームではなかったのか?)

筒井哲也の原作漫画はまったく知らないけれど、社会悪と戦う姿勢は買える。
(調べるとこの作品の続編の内容は更に正義感の強い公開裁判を扱っているらしい)

この映画の良いところは構成が実に巧み。
生田斗真たちの真の目的は実は、ベトナムから実の父親を探しに来たベトナム少年に
対する思いなのだ。

派遣労働者やパートと、正規雇用の社員との格差も、相変わらず改まらない。
日本人の貧しさは年々酷くなるばかり・・・人を思いやるユトリなどない社会なのだ。

この映画は巨悪に真っ向から立ち向かう映画ではない。
そこを生温いとか批判する人がいるのだと思うけれど、
個人のチカラで世界を変えることは、簡単なはずがない。
巨悪は徹底的にズル賢いし汚ないのだから。

このシンブンシ(予告犯)たちの、
小さい一歩が実は大事なのだと思う。

よく練られた脚本。
ラストに明かされる事実。
興味深く一気に観た。
計算が行き届いた良い作品だと思った。

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琥珀糖

4.0ネット犯罪とその動機のギャップが好き

2022年3月27日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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yoritomo

3.0ネットを使った劇場型犯罪の映画が増えている

2021年5月9日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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kossy

4.0漫画ファンにもおすすめ

2021年4月11日
Androidアプリから投稿

細かいエピソードの再現度合いなどは分からないけど、漫画と同じように惹き込まれた。そういう意味で完全再現と言ってもいいのでは?

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ダビ

2.0許してどうする。

2021年2月12日
iPhoneアプリから投稿

映画は犯罪者に優しい目を向けつつも正しく断罪せねば。
柔らかな感動で包んで許してどうする。
上手いがこれは駄目だ。

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きねまっきい

4.0終わり良ければ

2020年11月23日
iPhoneアプリから投稿

予告してのあんな事やこんな事
少し共感や納得しちゃってましたし
最後の終わり方が凄く良かった

でも
戸田恵梨香と生田斗真の恋愛!
あれはいらなかった

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ュゥ

4.0予告犯

2020年11月10日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:TV地上波

意外に感動的な結末。
普通に面白かった。

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ABCD

4.0ダークヒーロー新聞紙VS敏腕刑事歯茎

2020年10月26日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

楽しい

知的

2015年の作品
映画館では残念ながら観なかった
翌年DVDで鑑賞し約5年ぶりの鑑賞

原作未読

好き
とにかく面白い
クライムサスペンス
暗いけどそれでも面白い
十分に及第点に達しているエンターテイメント

初めて観た時から追いかけっこと回ってないお寿司が強く記憶に残っている

過小評価している人たちは派遣や落ちこぼれに期待しすぎなんじゃないの
あと警察にも期待しすぎ

出演陣がやたら豪華
窪田正孝も出てましたね
娯楽作品には必要なことかもしれない

新聞紙側に何もかも共感できるわけではないが警察側に某歯茎女優がいるため自然と犯罪者集団の方を応援したくなる
けれども「頑張れるだけ幸せ」は全く響かなかった

濱田岳と荒川良々がいい味を出している

ハッピーボーイ滝藤賢一がエグくて最高

ネット民が気持ち悪い
ニコニコ動画みたいに画像に気持ち悪い書き込み流れるの嫌い
現代劇にネットの暗部はつきものとはいえ吐き気がする

設楽木の件もあって反対意見に対して「ネトサポがー」なんて書き込みをする一部ネット民がいるのかもしれない
どう見てもそっちの方が少数派でネトサポはむしろそっちの方だろと
新聞紙四人組やフィリピン人より可哀想な人たちがネットの向こう側にいるのかと思うとこの映画の終盤より泣けてくる

結局のところ自己犠牲の精神が多くの日本人を感動させるのだろう
「泣いた赤鬼」にしろ「人魚姫」にしろ映画版の「ガリレオ」にしろ
自分を食べてと火達磨になる兎だって磔にされるイエス様だってそうだ
送りバントも自己犠牲の精神でベンチが盛り上がる
だから泣いた赤鬼の続きとか興醒めだ
人魚姫だってハッピーエンドにされたらそれはそれで女の子が泣き出す

いろいろと考えさせられた作品でした

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野川新栄

4.0こういったサスペンス系で泣いたの初めてかも

2020年4月28日
iPhoneアプリから投稿

こういったサスペンス系で泣いたの初めてかも

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rrringo0

3.5予想を超えて感動

2020年3月27日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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たなかな
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