「現代日本をよくあらわしている作品」予告犯 あきふみさんの映画レビュー(感想・評価)
現代日本をよくあらわしている作品
よくありがちな劇場型サスペンス映画の一種かと、いやいや見ていたのだが、それらとは全く違う類の映画だった。若者が置かれる厳しい雇用環境や、社会から疎外され孤立していく人々の心境、加速する情報化社会などの現代日本が抱える様々な問題や状況が、退屈させないストーリー展開の中で、しっかりと描かれている。そして、このような世の中を悲観するだけでなく、仲間やコミュニティの大切さや温かさまでもが描かれており、見終わった頃には、とてもあたたかな気持ちになっていることだろう。
主演格である女性警部の戸田恵梨香の演技が、いかにも映画の中の女性警部って感じがしてリアリティがなかったことが唯一残念な点だったが、他の俳優さんたちは、とてもうまく役をこなしていたように思った。
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