「観てる間は全然観られたのだけど」予告犯 えらさんの映画レビュー(感想・評価)
観てる間は全然観られたのだけど
中村義洋監督の前作『白ゆき姫殺人事件』は地味に去年の掘り出し物でした。シンブンシ組4人の役者さんの面子も魅力的だったので鑑賞。
生田斗真さんは不健康そうな佇まいとか演説のときの喋り方、声とかすごく良いと思うのですが、他の3人に関してはなんか活かしきれてないような…端的に言って不満足なんですよ〜。もっとあの4人(+ヒョロ)のエピソードを掘り下げても良かったのではないかと思います(原作未読なのであれで全部ならすみません)。戸田恵梨香演じる刑事にしても正直魅力を感じるとは言い難いんですよね…。
あと、この映画に限った話ではないのでしょうが、やっぱり主要人物があからさまにここぞって場面でテーマや自分の気持ちを台詞で言うのは、その場で「あー」と残念な気持ちになるのは勿論、観た後に何も残らないのが本当につまらない。この映画も観てる時はそこそこ楽しいんだけど、後から自分の中で段々良さが薄れていくのがわかる…。なので星はこのぐらいで。
私的な意見ですが、映画は観てるときと同じぐらい観た後の余韻や一人で考える時間、一緒に観た人と解釈や感想を語り合う時間が楽しみだと思います。台詞で言われるとそれが如何にその場では良いものであっても、もうそれ以上広がっていかないんですよね…。
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