劇場公開日 2015年6月6日

「なにか残念。」予告犯 mg599さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5なにか残念。

2015年6月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

WOWOWの連続ドラマと連動しているということもあり、公開初日の観賞となった。

新聞紙のマスクをかぶった男が、ネットで犯行予告をする。社会的にダメな連中を成敗するというスタンスである。
法では裁けないワルを裁く、というのは「必殺」シリーズをはじめあまた作られている。
本作もその一種と思わせておいて、かなりウエットなヒューマンドラマを見せる。

中村義洋監督は「白ゆき姫殺人事件」で見せたネット社会の欺瞞をもう一度提示する。
匿名の、いわれのない無責任な書き込みに、監督は怒っているようだ。

ダメ政治家が出てきて、ネットは通信ツールで要は使う方の問題だ、みたいなことを言う。それはそう思う。
ただ、この問題にはそれ以上は踏み込まない。

派遣社員の問題も少し半端な扱いである。奥田(生田斗真)のいたような会社は早晩潰れると思うのだが。

疑問に思ったこともある。
警察官はネットに顔をさらしているものだろうか。面が割れていると何かと不都合なのではないか。それとも吉野(戸田恵梨香)は警視庁の広告塔なのか。

結末も含め、もうひとつ突き抜けたものがほしかった。

mg599