「この手の映像作品は難しい」予告犯 たくっちさんの映画レビュー(感想・評価)
この手の映像作品は難しい
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原作は観賞後に読みました。
twitterが出てくるところで、監督の過去作品である
「まんま『白ゆき姫殺人事件』じゃん!」と思いながら観ていたので
いまいち乗り気で観ていなかったのが自分的に後悔点かな。
それだけにイヤミスで終わると思っていた締め方には
意外性を感じずにいられませんでした。
なんだかね。
有り得ない話ではないだけに
正直観ているのが辛かった。
買ったパンフレットにも色々と
単語の説明書きが書いてありましたが
・SNS炎上
・ニコニコ動画
・政治家殺害予告(殺害というのは何も人殺しだけじゃない、殺害の方法なんて幾らでもあるというのはすぐにピンと来ました。)
・模倣犯
・ニコ生での祭り実況
・派遣切り、ワーキングプア、ブラック企業
ありふれた話です。
そんな部分だけ抉って描いてしまえば
もちろん、ただの陳腐で汚い作風になってしまったことは確かでしょう。
そういう意味では、この作品において
暗の部分を一手に背負うシンブンシ(奥田)と
ある意味明の部分を背負う吉野との対比を
印象的に描いてくれたのは嬉しかったですね。
この辺りの描写は、原作よりやや強化されており
そういう意味では良改変と言うべきか。
それがあるから、あのラストシーンが響くのでしょうが。
しかし、この様な社会の暗部や人の不幸を暴き出す作品は、ややもすれば
メシウマ(他人の不幸で飯が旨い!)、見て見ぬふりといった、
見る人自身の暗部を抉る形にもなるとも思われかねず
決して大衆向きの作品ではないと個人的には考えています。
そういう意味では上手く作りましたね。
(強引にまとめました)
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