「名作だと思いました(共感しました)」予告犯 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
名作だと思いました(共感しました)
2015年。監督:中村義洋。原作漫画:筒井哲也。
一言でこの映画のコンセプトを言えば、
「虐げられた者が、社会に声を挙げる!!」
《復讐》とか《テロ》などの過激な行動を、
ネットを使って拡散するセンセーショナルな手法。
それは一見過激だが、実は最後まで観ると、『仲間、友情、助け合い、思いやり』
などのwordが浮かぶ心優しい作品だった。
新聞紙の覆面を被り、ネットの掲示板でシンブンシと名乗り次々と《予告》をして行く。
集団食中毒を起こした上に開き直った企業への放火予告。
罪のない人を馬鹿にして貶めた者をリンチして実況したり、
シンブンシの予告は、次第にエスカレートして、
国会議員の《殺害予告》まで始める。
劇場型のサイバー犯罪者だ。
捜査が進み、実は予告犯は4人のグループだと分かってくる。
リーダーは派遣切りにあって血を吐き入院した無職のゲイツ。
ゲイツはビル・ゲイツのように頭が切れるから・・・
ゲイツ役は生田斗真。
(本当に賢そうだった。)
カンサイは関西弁からあだ名もカンサイの鈴木亮平。
ノビタは気弱そのものの濱田岳。
メタボは腹が出てるからメタボの荒川良良。
予告犯と対峙するは警察サイバー犯罪対策課の警部が東大卒の戸田恵梨香。
知的に見えない、演技が下手などの悪評だが、
漫画原作ならこんなもんでしょ!
途中から参戦する公安警察官が田中圭。
(次々と綺羅星のようにスターが出て来る)
数カットの出番で、惜しげもなく小松菜奈。
予告犯に協力するネットカフェの店員に窪田正孝。
(彼は6年前はまだまだビッグネームではなかったのか?)
筒井哲也の原作漫画はまったく知らないけれど、社会悪と戦う姿勢は買える。
(調べるとこの作品の続編の内容は更に正義感の強い公開裁判を扱っているらしい)
この映画の良いところは構成が実に巧み。
生田斗真たちの真の目的は実は、ベトナムから実の父親を探しに来たベトナム少年に
対する思いなのだ。
派遣労働者やパートと、正規雇用の社員との格差も、相変わらず改まらない。
日本人の貧しさは年々酷くなるばかり・・・人を思いやるユトリなどない社会なのだ。
この映画は巨悪に真っ向から立ち向かう映画ではない。
そこを生温いとか批判する人がいるのだと思うけれど、
個人のチカラで世界を変えることは、簡単なはずがない。
巨悪は徹底的にズル賢いし汚ないのだから。
このシンブンシ(予告犯)たちの、
小さい一歩が実は大事なのだと思う。
よく練られた脚本。
ラストに明かされる事実。
興味深く一気に観た。
計算が行き届いた良い作品だと思った。
それと、脇役のキャストがむちゃくちゃ豪華ですよね
田中圭にしろ、窪田正孝にしろ。
おっしゃるようにそのころの窪田正孝さんはまだ今ほどじゃなかったのかな?
それにしても小松菜奈はもうかなり売れていたような。
鈴木亮平さんもイメージがかなり違うー
こんにちはー
予告犯、思いの外良かったですよね
見る前にレビュー参考にして見ました!
なんだろ、訴えている事が大きいのかと思いながらみてたら
友達思いで、
上手くみんなを踊らせて目的を達成する
そして、誰も傷つけない〔実際ゲイツは死んじゃうし傷ついてるのかもですが〕
まだレビュー書いてなくてウッジョブの方へのコメントありがとうございます