「ネットを使った劇場型犯罪の映画が増えている」予告犯 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
ネットを使った劇場型犯罪の映画が増えている
最初の予告はゴキブリを揚げた高校生バイトのおかげで店をたたむことになった事件を取り上げ、その高校生にゴキブリを食わせるというもの。2番目がレイプ事件を起こした大学生が「ホイホイとついてくる女が悪い」と投稿した大学生に対する制裁。3番目が食品加工会社だ。
ネットの影響力は早く拡散して模倣する者も増えてくる。ある意味正義の鉄槌のようにヒーローとして捉える者も出てくるのだ。サイバー警察も対応が早かったが、それよりも凄いのが公安の捜査スピードだった。現役政治家(小日向文世)がターゲットとなったため、本腰を入れ始めた形だった。だが、“シンブンシ”は彼を本気で殺そうとしてたのではなく、ネットの匿名性を論じた政治家が裏で意識調査を動かしている現場を撮影することで、彼を辞職に追い込んだのだった。
主犯である奥田=ゲイツ(生田)はプログラマーとしてIT企業に派遣されていたのだが、正社員になれずに酷い扱いを受けていた。ハローワークで出会ったカンサイ(鈴木)、ノビタ(濱田岳)、メタボ(荒川良々)、そしてフィリピン人のヒョロ(福山康平)と栃木の不法な産廃業者で寝泊りした。ヒョロが父親を探すために日本に来たのだが、金のために腎臓を売ったという経緯があった。おかげで彼は疲労が重なり、病気で死んでしまう。他の4人は業者を殺して逃げたのが1年前の出来事。
最後の予告として、シンブンシの4人を殺すという動画を流した。そして、彼らは予告通りに青酸カリを飲むのだが、実はゲイツだけが本物を服毒して他の3人の薬はすり替えられていた。ヒョロの名前ネルソン・カトー・リカルテを使ってネットカフェを利用していた彼ら。ネルソンのため、騒ぎを起こして警察に父親を捜査させるのが目的だったゲイツ。
4人が同時に自殺するという映像も凄いのだが、それに対する書き込みも非情でひどいものだったなぁ・・・
(ほぼ備忘録)