劇場公開日 2015年11月21日

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「ホラーとしての怖さ、もっとちょうだい」劇場霊 スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5ホラーとしての怖さ、もっとちょうだい

2015年11月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

萌える

やや古臭さはあったものの、話そのものは昔からよくあるホラーな感じで悪くはなかったと思いました。
でも、ホラーなのに1ミリも怖くなかったのは何とも・・・(苦笑)
中田秀夫監督作とは言え、AKBのぱるるが主演の時点でそう怖くはないだろうなと、ホラーが得意とは言えない私的には妙な安心感はあったのですが、ここまでだとさすがにいくらなんでもねぇ。
予告編が秀逸だったので、本編見て拍子抜けした方も結構多いのでは?

一番の問題は、やはり霊物としての説得力のなさでしょう。
まあ劇場霊と言うよりは人形霊でしょうか、大体人形自体ちょっと怖さを感じる部分もありますから、もう少し霊が吹き込まれた人形に説得力があったなら、見せ方次第では多少は恐怖を感じれたと思うんですけどね。
あの人形に纏わる回想劇では、怖さも切なさも中途半端すぎて、現代の話の惨劇に全く説得力が生まれてきませんよ。
なかなか正体を現さず焦らして焦らしてと言うタイプのホラーでもないですから、これだとホラー作品としては厳しいと言わざるを得ないかと。

むしろ怖かったのは、女優たちによる地位をめぐった女の戦いの方でしょうか。
ベタな話ですけど、ホラーとしては拍子抜けだった分、見所はこっちしかないって感じで。
主役キャラの高田里穂、二番手キャラの足立梨花、真面目が売りも端役キャラのぱるる、皆それぞれ役に嵌っていましたし、ホントそこの争いだけは見応えありました。
まあ存在感はダントツで足立梨花でしたけどね。
ちなみに、ぱるるは農民の娘役(でしたっけ?)が妙に似合っていたと思いました。

まあそんな訳で、ホラーとしての怖さは皆無も、内容的にはつまらない訳でもないと言う、やや中途半端な立ち居地になってしまった分、ネタ的にも話題にはなりにくい作品かも。
しかし人形との対決でのぱるるの決め台詞には萌えたなぁ・・・。

スペランカー