「息子の眼差し」6才のボクが、大人になるまで。 ナイトホークスさんの映画レビュー(感想・評価)
息子の眼差し
主人公と息子が重なり、号泣しちゃうんじゃないかと恐る恐る見てみると、泣くというよりも、大人の身勝手さにわが身を振り返り、ヒリヒリしながら見入ってしまった。
大人の軽率な懲罰や指導から身を守るべく、お酒やマリファナに手を出したりしてバランスを保とうとし(はたから見れば非行だけど)、6歳のぼくが、本当に自然に18歳のまなざしになっていく。
お姉ちゃん(監督の娘)が、口紅を塗った後に上下の唇を合わせてパッと出す音を織り交ぜながらお母さんにたてつくおしゃまさとか、お父さんの一方的な野球観戦ノリノリのシーンと、その合間にじーっとマスタードマシーンでホットドッグ作っている息子のまなざしの動と静の違いが愛おしい。最初の空を見上げていた僕の目が、最後にこういう風景を見ながら言葉にしていくんだなとじわりと来た。
あとで予告編見直したら涙が止まらない。そうそう、こんなこともあったね、我が息子よ…と、申し訳ない気持ちになったり(アホ)。自分の思い出になってしまいそう。
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