「厳しく、悲しすぎる大人の人生」6才のボクが、大人になるまで。 ジェットさんの映画レビュー(感想・評価)
厳しく、悲しすぎる大人の人生
12年間通して撮影しているので、4人の家族一人一人の細かい成長の過程が観ることが出来て、非常に面白かったです。特にパトリシアの変貌振りには驚いてしまいました。「トゥルーロマンス」で彼女に魅了された私にはちょっとショックでした。しかし!もしこれが彼女のこの映画に対する役作りだとしたら、ロバート・デ・ニーロも真っ青ですよね。さすがです。
若い子達は、この映画の主人公に色々共感できる部分は多々あるんでしょうね。けど、そんな時代をとうの昔に経験した私は、どうしてもメイソンの親の方に感心か湧いてしまいます。オリヴィアが最後に言い放った言葉「人生はもっと長いと思っていた」このセリフ 本当に心に突き刺さりました。まったくその通りです。学校を卒業して、就職したら、これから長く明るい、スリルに満ちた第2の人生が送れると思っていたら、実際は、仕事の忙しさに何もかも奪われて、訳がわからず成り行きで結婚して、子供の心配、家計の心配で、月日はあっと言う間に、何十年も過ぎて、子供が独り立ちする頃には、自分の残りの人生が切なく感じて、死ぬまでの自分の生活がはっきり想像出来てしまう。悲しいですよね。そんな悲しい現実が、この映画には、モロに現れている。少年、少女のハラハラ、ワクワクの人生の描写と平行に大人の厳しい現実とが描かれている。見方を変えれば非常に残酷な映画かもしれませんよね。「若者達よ!悔いのないように青春の日々を大事に生きろ!大人になったら、二度とそんな日は、戻らないのだから!」こんなメッセージも含んでいるかも。(そんなとらえ方、私だけですね)
コメントする