劇場公開日 2015年2月13日

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フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ : 映画評論・批評

2015年2月17日更新

2015年2月13日よりTOHOシネマズ日劇ほかにてロードショー

女の夢を満載した官能映画には、色っぽい新星誕生の興奮も

思いがけずといっては失礼だが、ロンドン在住の一般女性が趣味でネットに投稿し、世界中で大ヒットした小説の注目の映画化は、女性好みのお洒落エロスのみならず、スター誕生を目撃する興奮を味わわせてくれる。

若き大富豪グレイと運命の出会いを果たした平凡な女の子アナが、恋と危険なプレイの狭間で苦悩する。大人版「トワイライト」と呼ばれる世界は、もちろん大人の“女の子”の夢の固まり。恋愛経験ゼロの垢抜けないヒロインが、心がないと言われる富豪の心を揺るがす“私は特別”感。ヘリでの移動や次々届けられる高価なプレゼントなど、「プリティ・ウーマン」な出来事に都会的な洗練された映像でときめかせるなか描かれる、この作品の最大のキモである“氷のプリンス”とのイケナイ関係も、あくまで美しく限りなくソフト。なんのかんの言っても安全が保証されている“危険な香り”は、まさに女が求めるもの。往年のヒット作「ナインハーフ」の記憶が蘇りそうなお洒落エロスをさらに盛り上げるのが、ふんだんに投入されるイケてるナンバー。久々に「MTVっぽい映画を観た」というフレーズを使いたくなる世界は、ムードのあるセックスにはBGMが大事というベタな発想とともにかえって新鮮。欧米との禁断エロスへの感覚のズレはあるにしろ、観終わって女同士でわいわい盛り上がれるお楽しみは満載なのだ。

そして、そんな久々の女性向け官能ムービーの最大の収穫は、アナ役のダコタ・ジョンソン。“恋をしない男”の役作りか、グレイ役のジェイミー・ドーナンがいまひとつ色気に欠けるのが残念だが、アナの上気していく感じを演じるダコタは、女の目から見ても色っぽい。この色気、母親のメラニー・グリフィス譲りなのか、それともダコタの演技力なのか。脱ぎっぷりの良さとあいまって、スターの誕生を予感させずにいられない。“女の妄想”になんやかんやとツッコミを入れる気満々の男性たちも、ダコタの魅力にはまいっちゃうはず。続編でのジェイミーの開花を目撃するためにも、ここはぜひヒットしていただきたい。

杉谷伸子

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