野火のレビュー・感想・評価
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厭戦とは。
生物の本質
戦争映画≠反戦映画
原作未読
石川達三の『生きている兵隊』は読んだことがあるが大岡昇平は読んだことがない
1959年の市川崑監督作品の方も観たことがない
原作も市川崑版も近日目を通しておきたいと感じさせた作品
劇場で観る予定だったが観ることが出来なかった
リバイバル上映も見落とした
遠くの小劇場なうえに上映期間が短すぎる
この映画に関して監督本人のインタビュー記事も読んだ
全てがありきたりで空々しい宣伝文句だった
中共と違いとても自由なこの国であれが本心なら痛すぎるし塚本晋也お前もかと残念な思い
少しでもたくさんの人に観てきてもらうための釣りだというならとんだ食わせ者である
市川崑監督は世代的に戦争体験者な筈だが政治的発言はあまりしない人だったと記憶している
右翼的発言もしなければ左翼的発言もしなかった指原莉乃的態度が左翼に嫌われたのだろう
塚本晋也監督は暴力映画を作るのが大好きな監督だ
グロいのも大好きだ
自主制作的なことも大好きで完全に雇われ監督の市川氏とは全く正反対のアーティストだ
『野火』はあくまでモチーフであり反戦メッセージなんて客寄せの嘘大袈裟紛らわしい謳い文句に過ぎない
バイオレンスは彼の趣味である
戦場でのサバイバルをただただありのままに描いている
本人が主演している
とにかく出たがりの監督である
村西とおると同じ感覚なのかもしれない
あっちがエロならこっちはグロ
北野武は超有名人だからまだいいが塚本晋也監督は邦画をよく観る映画ファンくらいしか知らないだろう
リアルを追求したいのならいくらなんでも兵隊役に当時60近い人が演じなくても良かろう
20代30代40代前半で演じられる役者がいくらでもいたというのに
こういうところもあって塚本晋也の政治的発言は嘘くさい
作品そのものはそれほど悪くない
表向き反戦をテーマにしているからと言ってどんな陳腐な作品でも全面的に肯定する思想はないがこれは駄作ではない
映像がきれいすぎるのがかえって安っぽく感じてしまうが
低予算を言い訳にして欲しくはない
交渉次第で朝日新聞やイオングループや中国共産党がいくらでも支援してくれたのだから
リアルなホラー映画として楽しむなら良いんじゃないか
母方の祖父は母が生まれる前にビルマで若くして戦死した
銃撃や爆弾ではなく飢えで亡くなったそうだ
どんなにつらく苦しかったことだろう
母は最近高齢ならではの愚痴が多くなった
物忘れも酷くなりトンチンカンなことばかり言っているがそれを自分で笑い飛ばしている
それも長生きしたからできる幸せの一つだ
ビルマで亡くなった祖父はそんなこともできずに死んだのだ
僕は戦争映画に反戦のメッセージなんか必要だと感じない
映画で戦争が無くなるならこの星に政治家はいらない
他人のマスターベーションは見たくない
アメリカの手助けはしてきたとはいえどこの国とも直接戦争しなかった日本にそんな説教は飽き飽きだしうんざりだ
答え合わせはもはや必要ない
リベラルを自称するなら某右寄り作家なんかより習近平を憎め
観た人がそれぞれどう感じるかは自由である
自由ゆえに他人のレビューを批判することも自由だ
戦争賛美や戦争美化とは左翼の思い込みでありラサール石井的な言いがかりである
好戦的で不寛容な彼らに平和的なものは全く感じない
絵空事で体験したつもりになって戦争の悲惨さを訴えてもそれは小学生レベルの退屈な感想文である
ネットでネトウヨ煽りしている暇があるならタイにでも行って地雷除去の手伝いしてこい
できるだけ多くの人に観てもらいたい作品
戦後70年という節目に公開された本作、観客は年配の方が半数近くをしめており、中には戦争体験者と思われる高齢の方も何人か見かけました。
もちろん平日の午後といった時間帯もあったからだと思いますが、様々な世代からの関心の高さが伺えました。
日本での戦争映画というと「国や愛する家族のために散って行った英霊」といった作品作りが多い気がしますが、この作品ではそういった類の演出はまるでありません。
人肉という禁忌を一つのテーマに、戦場という異常な空間をただひたすらに描いています。
累々と横たわる死体、飢えと渇き、肉片と血飛沫、満ち溢れる狂気。
徐々に人が人で無くなっていく様が、スクリーンを通してずっしりと重く伝わってきます。
カメラワークや音響も効果的で、その戦場に自分が放り込まれた様な気分にもなります。
また塚本作品の特色として、凄惨な話でもラストには必ずといっても良い位に「光」を入れています。そこが好きだったりするんですね。
しかしこの作品ではそういった「救い」はなく、最後まで戦争の恐ろしさだけをぶつけてくるのです。
観ていて少し恐ろしい気持ちになるのですが、こういったブレない所にも監督の意気込みが伺えます。
少しずつ戦争を知る者がいなくなる中、この作品の持つ意味は実に大きいのではないのでしょうか?
こんな今だからこそできるだけ多くの人に観てもらいたい。
切実にそう思う、もの凄い作品でした。
戦後75年
第二次世界大戦で日本が負けてから、75年がたった2020年。
75年前の今日8月6日、広島に原爆が落とされた。
たくさんの人が命を奪われ、大切な人を失い、たった一度の人生を狂わされただろうと思うと、二度とそのような事があってはならないと強く思う。
リリー・フランキーさん出演作品を探していて見つけた本作。レビューを鑑賞前に数件読んで、鑑賞するには覚悟がいるなという印象を持ったが、みるなら少しでも同じ過ちを繰り返さないという気持ちを思い出す今日鑑賞したいと思った。
今までも数々の戦争を描いた映画を観てきたが、本作ほど頭から最後まで、緊張して鑑賞した戦争映画は無かったように思う。
ただただ、ずっと怖かった。緊張していた。
次は何が起こるのか、想像ができない自分。
戦争を体験したこともない私にとっては、勿論、想像などできるはずもなく。
一人の兵隊が経験した戦争というものを90分みっちりと見せられた。
グロテスクなシーンはたくさんあるが、これでも現実よりはまだ優しいのでは?と思えてくる。
匍匐前進をするシーンやジャングルを走り回るシーンなど、見たこともない景色だった。
これを命がけでしていた兵隊達の気持ちなど、想像できるわけがない。これをその人達の幸せな人生を犠牲にしてまでやっていた事なのかと思うと胸が苦しくなる。
よくある戦争映画には、主人公の身内の立場の女性がいますが、自分も女性としてそういうキャラクターがいるとついついそちら目線で映画を観てしまうが、本作品ではそういう事も皆無で(最後にチラッとじょせいはでてきますけどね)ひたすら兵士がどんな環境で、どのように時を過ごしていたかが描かれているのも、自分にとっては新鮮でした。
人が人でいられなくなる環境というのは存在する事がよく分かりました。
とてもじゃないが、私はこんな場所では生きていけないと思った。だからこそ、戦争は二度と起こしてはいけないと思う。
なんでもありなのが戦争。そこにモラルなど存在しない。
どれだけ時間が過ぎようと、私たちが過去の失敗、過ちを忘れてはいけない。その為に、このような映画が必要なんだと思う。恐ろしくて二度は観られないが、人には勧めたいと思う。
極限では声も出ない?
しんどい。
鮮明
昼間のシーンが色鮮やかで、鮮明で、救い用のない世界とのコントラストを感じた。鮮明だからこそ泥、汗、血が、匂ってくるほどだった。主人公の目のメイクはシーンによって濃さや色が違うしちょっと嘘くさかったが。戦末のフィリピンでの日本兵について、どれだけ知ってることがあるだろうか。生きることを諦め、でも死ねない、死にたくない者たちの足掻き。同じはずなのに底辺のところで上下関係が生まれる。窮地の状況でも日本人の性が出る。本当に醜い。恨むべきは人ではなく、戦争。こんな経験をした人が生きて帰ってきても、まともに生きれるはずがない。死んだ方が良かったかもしれないが、物書きという職業であるからこそ伝えていかなければなるまい。
終戦の日に、戦争を考える
【毎年、8月に「野火」を読み、観る意義。強烈な反戦映画である。】
視覚的に、観ているのが非常に辛い映画である。
小説を読んでいる際には、自分の脳内でリアルな映像化を拒絶している部分があったのだが、ここまで苛烈にフィリピン・レイテ島での70数年前の出来事を映像作品として見せつけられると逃げようがない。
塚本晋也の現代日本の状況に警鐘を鳴らさねばという気概、そして初演以来5年たった2019年夏にこの作品を上映する映画館の姿勢に襟を正される。
日本が、このような作品が制作されても、上映出来ない国にならないことを切に願うし、そのためには私たちは何をしなければならないのかを深く考えさせられる作品でもある。
<2019年8月14日
毎年、夏になると強烈な数々の反戦映画を上映してくれる”反権力の気風、気概の高き都市”のミニシアターで鑑賞。>
BSで録画していて視聴 原作を昔読んでいて展開は大体知っていました...
これでいい…
目を覆いたくなる凄惨な画をただ並べて見せて
「どう? 戦争ってひどいよね?つらいよね? でしょ!」
というような意図でセンセーショナルに打ち出しただけの作品かもしれません…
でも今のわたしたちは、戦争の記録や記憶を見聞きしただけに過ぎませんし
遠い異国で実際に起きている内戦やテロ事件をニュースで報道されていても
今のわたしたち世代は、実感として受け止めることのできるヒトは少ないでしょう…
戦争を知る世代しか… 本当の所、とやかく言う権利はないかもしれません…
【本作に関わらず、世にあるすべての『戦争映画』は
イコール『反戦映画』であると結論付けます!】
…と、はっきりわたしには断言することはできません。 …が、言わせて下さい!
良いように解釈してくれとは言わない
理解してくれとは言わない
嫌悪感を抱いてもらっても構わない
なぜならば、それが今のわたしたちの抱く『戦争』なのだから…
塚本晋也 監督 作品 『野火』
わたしも、いつか観よう、観ようと思ってはいたのですが踏ん切りがつかず…
そんなある日、外出からの帰宅後、テレビをつけたら丁度放送してた訳で
もうわたし画面に釘付けで、90分間動くことができませんでした(笑)
BSとは言えよくぞ!放送してくれた!民放局にお礼申し上げます!
では、クリント・イーストウッド監督作『父親たちの星条旗』より
冒頭のモノローグを記して、わたしの感想と代えさせて頂きます…
「戦争を分かった気でいる奴はバカだ。
特に戦場を知らぬ者に多い。
皆、単純に考えたがる。
善 対 悪
ヒーロー 対 悪者 …。
だが実際は我々の思うようなものではない。」
意味不明、
ストーリーはわかる、当時の過酷さもわかる。
が、ただむごたらしい、グロテスクな画が多いだけの映画に成り下がってしまってる感がある。
作った方の、結局のところの意図や、なんでそんな画をあえていれているのか、その表現の感覚がわからないし、なにをもって「それでよし」としてる作品なのか意味不明。
ただむごたらしくグロテスクにしたら戦争映画だ、訴えられる、とカン違いしてるような作品。
あと、セリフの声が小さすぎる。
ボソボソしすぎ。
疲弊した様子を表現したいのかもしれないが、やたら主人公などの声が小さく、それでいて女性が叫ぶ声や爆撃などの音は大きい。
映画として作る側の無神経さ、不親切さもうかがえる。
これらの点で、完成して見直した製作陣はなんとも思わなかったのだろうか。
よって、「★ゼロ」。
展開の古さ
二度と見ない
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