オオカミは嘘をつくのレビュー・感想・評価
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期待はずれ
シリアスな内容だと思ったら、登場人物がとぼけたコミカルに描かれていた。これはマイナスではなく、なるほどと感心した部分。
内容がシリアスなだけに登場人物までリアルすぎると、あまりにダークになりすぎるなあと思っていたので、バランス感覚があるなと感心した。
しかし、それも父親が出てくるぐらいまでの話。多少キャラをつくるのはいいが、単にやりすぎているだけになってしまった。
そもそも、こういう話はサスペンスがあるからドキドキして楽しめるはずだが、ほとんどそういう部分が無く、監禁されてからが一番盛り上がってくるはずなのに、そこからどんどんダレてきている。
拷問から脱出しようと盛り上がるサスペンスなどなく、そもそも監禁されている人物が犯人だろうとなっているので、観てる方も勝手に拷問されればという気持ちになってしまうので、ハラハラがない。
最後のオチも、結局やっぱりこいつが犯人だったというだけで、はじめから犯人だという前提で話が進んでいるので驚きもない上に、単に後味を悪くしているだけ。
これなら、途中で子供が誘拐されたと分かって、刑事が一緒に拷問に参加して、犯人との駆け引きでみせるなどにした方がまだ良かったと思うし、そもそもが、誰が犯人か分からないような状況をつくるべきだったと思う。もしくは完全に勘違いで拷問されてそこからにげだす主人公達など。
ちょっと面白い部分もあったし、内容的に最後まで観ないと気になるタイプの話だから最後まで観たが、観賞後はあと味が悪いし、もっと面白くできただろうという気持ちになった。
伏線が少しわかりにくかった。
クエンティン・タランティーノ監督が絶賛とのことで眉唾ながらもレンタル鑑賞w
ちょっと独特な感じがする作品だと思ってたらイスラエル作品だったんですね。観終わってから気付きました。
少女誘拐連続殺人事件の話を軸にサスペンスあり、ブラックユーモアもありつつ、バイオレンスな作品でした。
被害者の父親と刑事が拘束監禁した一見善良そうな男の容疑者は果たして真犯人なのか?そして結末は?と見応えある展開と結末ではありました(^ ^)
が、結末の伏線回収がなんと無くわかりにくかった。実際、私自身も他サイトのレビューを鑑賞後に見てたら『あー!あの場面はアレだったんだ!だからか!』と知った部分もあったので。もしかしたら観てる側が伏線を上手く回収しないと結末シーンの見方の重さが変わるんじゃないだろうか?
そこらへんが少し雑に感じて星3つにしてみた。
つまり
考えさせられる映画は好きだが、
物語に必要な説明が省かれていて
考えさせられる映画は好きではない。
まず、なぜあの教師が容疑者となったのか。そして全体的に感情の演技がみんな下手っぴ。
ところで個人的に
容疑者が拷問されている時に
新しい被害者が出ました!
っていうのは大体、
その容疑者が犯人じゃなかった...
という時に使う運びじゃないの?
これはかなり主観ですが、
この描き方のせいで余計混乱した...。
つまり
拷問された容疑者が本当に犯人
ということを伝えたのが
オチのラストシーン。
あのバレリーナちゃんは
拷問した警官の娘。
警官が容疑者を置いて
先に逃げようとしたシーンで
容疑者が一生後悔するぞ、と
言い放った言葉、これがヒント。
バレリーナちゃんの遺体がある部屋は
隠し部屋で、ラストシーンの
引き継いだ警官が何も出なかった
と署長に話したのは、隠し部屋が
見つからず、遺体が見つからなかったから。
一生後悔するぞ、というセリフは、
俺が隠し部屋のことを言わないと
お前の娘の遺体は見つからないぞ、
という意味.....。
私はもう疲れたので、
こういうオチと思い込むことにした。
このオチでも、
え?じゃあこのシーンどゆこと?
となってしまう.....。
まぁ、気が向いたら、
また改めて鑑賞することにする。
悪くはない、悪くはないけど詰めが甘いのか
被害者父の役の人が年齢にあっていないので、場の空気感が少し違和感があったのではないだろうか。またイスラエルの国民みんな徴兵制な背景を知らないと、被害者祖父が登場してからのくだりはちんぷんかんぷんかもしれない。
ところでイスラエルの警察、甘くないですか?拳銃持たせたまま停職とか、上司の態度とか。実際もあんなんなのかなー。変な心配をしてしまった。
誰もがもっている闇……
普通のミステリーだと映画を観ている人を混乱させないために客観的な視点を置くけれど、この映画にはない。誰もがミッキでありキディありドロールでありヨラムでもある。いわば体感型。
だから、ミステリーとしての面白さ納得感はない。サスペンスからいっても駄作なのだが、最後までスラスラと観れて“終わった”と思わせる力があるから、その理由はどこにあるのか?
思うに誰もがもっている闇の部分に着目してブラックすぎるユーモアを盛り込みながら誇張して描き続けたからかもしれない。通常で使う光と闇を交互に対比させながらサスペンスを盛り上げるのではなく、闇と闇と闇とさらに闇で大衆食堂のドカ盛り料理のようにサスペンスを盛り上げるみたいな感じだ。
個人的には音楽が多すぎるように感じた。着信メロディはGOOD!
心理映画?
主な登場人物は3人。
小児性愛者の容疑者とそれを追う刑事、被害者の女の子の父親(老けすぎ)。
いきなり容疑者がきつめの尋問をされるところから始まるので、観客はおそらく大半が彼の味方になる。
なぜ彼が逮捕されたのかという描写はなく、観客に与えられる情報は「彼が容疑者」ということだけ。しかも見た目が「ハエも殺せなさそう」。おまけに中学教師という職も追われ、完全に可哀想な人。
しかし彼にどうしても自白させたい一人の刑事が、停職期間に容疑者を拉致しようとする。しかしそこに被害者の少女の父親が参戦する。
父親は刑事と容疑者の頭を殴って気絶させ、「ある目的のため」だけに引っ越した家に連れ帰る。それは地下に拷問部屋がある家。
刑事も父親と一緒に拷問に参加するが、どうにも胸くそが悪いようで、一向に拷問は進まない。
ちなみに父親は、娘がされた通りに拷問するつもりだった。手の指を全部折り、足の爪を剥ぎ、首を切断するー
途中いろんな邪魔が入ったり、刑事も囚われてしまったりするが、完全に父親が鬼畜で悪者な印象を与えたまま物語が進む。
途中から父親の父親(この2人がどちらもおじいちゃんで、親子に見えない)がなぜか拷問に加わる。こいつもかなり頭おかしい。拷問止めろよ!っていう。
結局嘘の頭のありかを教えて、逆上した父親に首を切られて息絶える容疑者。
逃げ出した刑事は自分の娘が行方不明なのを知り、容疑者の元へ戻るが、時すでに遅し。
最後容疑者が笑ったように見えた…。
見ようによってはただの拷問映画で不快だし、実際前半30分くらいは眠気に襲われた。
しかし、誰が悪なのか見届けたいのと、物語ラストへの期待が徐々に高まり、後半は興奮状態。(拷問シーンが痛そうだったし)
結局最後にやっと容疑者が犯人だったという描写がされるんだけど、だからといって父親の拷問が正当化されるかというと…という感覚。
容疑者が犯人だとわかったうえでもう一度見たとき、観客の心理に変化はあるのだろうか。
現在のイスラエルの状況とリンクするように作られているらしいが、そのあたりは無知でわからないので、あくまで映画の感想です。
社会科への興味と、「オチ」が全て!
とにかく「オチ」が全ての一本。
その潔さに、評価はキッパリ分かれるだろうけど…
今の時代、逆に新鮮で不穏な点にボーナスポイント。
タランティーノの惹句に、眉に唾付けながらの鑑賞だったが…
いや、ナカナカに意地が悪くて気持ち良く。
当代に珍しいイスラエル映画なので、新聞読まない方はまぁ〜見ない方が良いか。
全編にまとわりつく不穏さと、それをとこどこスカす黒い笑いが◯
ただし、拷問描写は生々しく覚悟がいるのは確か。
とにかくお父ちゃんのジョーカーッぷりが素敵な、チャレンジが伝わる飛び道具的な作品。
日常と拷問
娘を殺されて怒り狂っている父親にも日常生活があり、それと地続きで拷問や監禁行為が行われている事を示す。また犯人にも実生活があり、世界の一員であるように描かれている。
犯人は卑劣な犯罪行為を犯すような男で、そんな卑怯で利己的な人間が拷問に耐えられるとは思えない。もし耐えられるとしても、根性だけではなく強烈なMであるなど、なんらかの理由づけがあったらよかったのではないかと思った。しかし、そんな描写があると、一発で犯人であることが分かってしまうので、構成上よくないのかもしれない。
とにかく犯人に根性がありすぎて、最後まで他に犯人を示す要素がないから疑いようがないはずなのに、やっぱり違うのだろうかとグラグラした。
娯楽映画で少女が面白要素として殺されてしまうのは、ちょっと苦手な表現だった。
推理要素がないサスペンス
所々に入るギャグ要素はちょっと自分にはいらなかった。
推理描写も少なく、どうして?なんで?と話が進んでいき、鑑賞中は物足りなさを感じたが、見終わって思い返すとそれはそれで面白かったと思う。
ただ、個々の心理描写がもっと欲しかった。
何度も鑑賞したい映画ではないが、楽しめました!
ふざけた映画
登場人物全員がバカすぎるので、誰にも感情移入できない。
こんなアホな警察はいないよ。
教師が怪しいならその説明があって然るべきなのに、何も説明しないのは作り手の手抜きとしか思えず、腹が立ってしょうがなかった。
ブラックユーモアにもなっていない。
ただグロいだけの素人作品としか思えない。
映画には基本的なルールがあることを学べ!
奇をてらうな!
コミカルだったりグロかったり
結末はちょっと予想外だったけど、なかなか面白かった。結局はあの先生が犯人だったのだろう。犯人もあれだけの拷問を受けて話せるのがすごいよな。あの父親もおかしいけど、その親父もだいぶおかしかった。音楽がコミカルになったり、ダークな感じに変化するのもよかった。父親役の俳優の声がけっこう恐かった。
不可解な登場人物達が猜疑心を煽り続ける作品。
良かった。
随所に差し込まれる『ハズシ演出』に好き嫌いが分かれる所ですが。
個人的には好きな作品でした。
主要登場人物は3名。
容疑者と目され周囲から差別/迫害を受ける、善良で気弱そうな元教師 ドロール。
ドロールを犯人と断定し執拗に付け狙い、違法な捜査も辞さない刑事 ミッキ。
娘を殺され復讐に燃え、法の代わりに犯人を制裁しようとする富豪 ギディ。
少女誘拐/殺害事件の首謀者を特定するため。
或るモノの在り処を聞き出すため。
ミッキとギディがドロールを尋問/拷問する。
容疑者役と探偵役が明確に分かれているようで。
主要登場人物全員が不可解な部分を持っているため常に複数の可能性が。
情報の隠し方、そして情報の意図的なミスリードが巧くグッときました。
特に元教師 ドロールが疑われている理由が不明確な点。
この点が主要登場人物達を不確かなモノにしていました。
「刑事の勘」とばかりに容疑者を断定して違法な捜査に手を染める悪徳刑事。
復讐のため過度な舞台を用意し、異常な行動を続け、やけにモノが揃っている富豪。
探偵役にも関わらず不可解な部分が多過ぎます。
一方、容疑者である元教師も善良過ぎて逆に怪しい。
作中で要素を提示される度に怪しい人物がコロコロと変わり刺激的な展開を楽しめました。
また随所に差し込まれる『ハズシ演出』も良かった。
凄惨な拷問で話のトーンが暗くなりがちですが。
ハズシ演出の御蔭でブラックコメディになっていました。
特に富豪 ギディの用意した舞台に場所を移してからは暗い笑いが満載。
ギディに関連する人物が登場してからは更に笑いの要素が多く楽しめました。
不可解な登場人物達が猜疑心を煽り続ける本作。
明らかに無駄な場面、例えば序盤の刑事と元教師の長過ぎる鬼ごっこや富豪の舞台下見 等がある点も残念でしたが。
一番残念だったのが…終盤の展開。
これまで煽りに煽ってきた猜疑心の帰結が。。
ラスト映像の禍々しさは良かったですが期待した衝撃は得られませんでした。
中盤に繰り広げられる暗い笑い、そしてハズシ演出を楽しめる方。
オススメです。
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