「ドヤ感が鼻に付く」さよなら歌舞伎町 だいずさんの映画レビュー(感想・評価)
ドヤ感が鼻に付く
わりと胸くそ悪い気持ちになりました。
先に良かったところをあげます。
南果歩はよかった!鈴木さんバージョンも柏木さんバージョンもよかった。
松重さんとのキスが映画全体を通していちばんキュンとした。
つまらないと思われる向きもありましょう。
でもどうぞエンドロール終わりまで我慢してみてください。
南果歩と松重豊がちょっとだけ本編のもやもやを晴らしてくれます。
家出少女の女の子はかわいいし、演技がうまいと思いました。
韓国の女優さんも可愛らしかったです。
怖そうすぎてみてないですがメビウスの妻と不倫女を二役やった人らしいです。
いいと思ったところは以上です。
続いてイライラしたところ、げんなりしたところをあげます。
前田さん出番すくなっ。
キスさえしませんので前田さんからはR指定要素はないです。これで主演?てレベルの出てこなさです。
韓国人の男の子は、日本人の女を抱いて小遣い稼ぎをしていたようですが、そのパトロンを拒否したのは自分の彼女のデリヘル勤務を知ってしまったショックであって、春をひさいだことへの罪悪感ではなかった。
でも、彼女には「体を洗っても自分の体の汚れは落ちない」なんて言わせてる。
男(の作家)が、体を売った女に、自分は売春したから体が汚れている、と言わせる、あるいは思わせる描写に、つよいつよい不快感を覚える。
女性に寄り添っているように見せかけて、実は貶めているということに気づいているのか、気づいていないのかはわからないけれど。どちらにしても、許せるものではない。
人種差別や東日本大震災やネグレクトという要素の使い方も、あざとく思った。自分(作り手)の、俺は問題意識を持ってる!という矜持(だけ)を、見せびらかされたように思えた。
AVに出ようとする妹が語る震災後の辛さや、家出娘の告白が、説明的過ぎるというか、あんなに理路整然としゃべれるような知性がある人物像ではないのに、上手にしゃべっており、、、作り物感がつよくて心に届かなかった。
そこらへんは雑なのに、デリヘル嬢とその彼氏のお風呂シーンは異様に長く、間をかなりとったけれど、彼氏の吐息(興奮?)がうるさいしでなんだか全然きゅんとせず。
いい役者そろってるのに、いいと思えない点が多かった。
主人公も、職業詐称がばれて、彼女が枕営業しちゃって、妹がAV出ちゃって、追い払った売春婦が死んじゃって、テンパったのはわかる。
それで不機嫌になって塩釜に帰るってか?
え?何それ?それって前進なの?
大体一流ホテルに受からなかったのは、絶対震災のせいでなく、自分が未熟だっただけなのに、世界のせいにすんなと思った。
刑事の不倫カップルの、女の方の正義感もうっとうしかった。
デリヘル店長の母親語りもうざかった。
てゆうか、田口トモロウが実年齢50代やないの?
そのの母親が2年前で享年57?いったいいくつの設定の役なの?その辺も雑!!!